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遭遇した未知と未知
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『パポポプピピパ、ポペポポポピプピプパパ……』
目の前でイケメンがパポパポ言っている。
俺にはパポパポ言っている様に聞こえるだけで本当はもっと別の音なのかもしれないが……イケメンなのに残念なんだな……とは思わない。
「すみません、何言ってるかわかりません」
こちらを攻撃してこないだけもマシって奴だ。
『ポポパパポペペプ?ポペパパ』
俺の言葉にイケメンはホッとしたように微笑んでからポケットの中から何かを取り出し、俺に差し出してきた。
その手に乗せられていたのは、白く小さな……イヤホン?
「ポプパプピペプ、ピピピプペペ……」
イケメンは自分の耳をトントンと叩いている。どうやら耳に装着しろと言っている様だ。
怪しい事この上無いのだが……何か行動を起こさなければ何も状況は変わらないであろう、追い詰められたこの緊急事態から……俺はそのイヤホンを耳へと嵌めてみた。
「うあぁっ!!何だよこれ!!気持ち悪っ!!」
必死にイヤホンを取ろうとしても外れない。
装着したイヤホンから何かが出て来て耳の奥へと入り込んでくる。痛みは無いけれど冷たいヌメヌメした物が耳の奥で動く気持ち悪さに軽くパニックを起こしながら耳を掻いていると、その手首を掴まれた。
「落ち着いてください、それはただの翻訳機です。私の言葉はわかりますか?」
「あれ?わかる……」
イケメンにからかわれていたか?
言葉の通じた事で意識がそちらに向いている間に、耳のイヤホンは消えていた。
「????」
「翻訳機が互いの言葉を互いの言語の中で1番近い言葉に置き換えてくれますから、まずは落ち着いて会話をしましょう」
何かのドッキリのテレビかなにかだったのだろうか?一般人の俺をここまで大掛かりなドッキリに掛ける意味とは?
周囲を見回しても人の気配はやはり無い。
無人の隠しカメラが回っているのか……出来ればそうであって欲しいと願う。
願うって事は、そうでは無いと気がついている。
「友好的な知的生命体が存在していて良かったです。落ち着いて私の話を聞いて下さいね。実は私はこの星の人間ではありません。遠い宇宙……別の星からやってまいりました」
まさかの宇宙人きたよ。
「は……はあ……そうなんですか」
「突然の事で受け入れるのは難しいかもしれませんが、この星に生命反応を見つけ、私は現地調査の為にこの星に送られて来ました。この星の文明、どの様な生活を送っているのか等を教えては頂けませんか?」
わお……スペクタクル。
舞台設定が情報過多でどう処理していいのか……いっそ考える事を放棄したい。
にこやかな笑顔はこちらに危害を加えようとしている風には見えないけれど……信用は出来ない。
一歩後退ると一歩近付いてくる。
「けして侵略に来たわけではありませんので……よろしければ貴方の街へ案内して欲しいのです。そして出来れば大人の方に……」
残念ながら俺は大人の方ですよ。
背は低いかもしれないが既に成人済みだ。
この星を侵略しにやって来た訳ではなく、何かの取り引きをしたいと言いたいのだろうが、それは叶わぬ事だ。
「残念ながらその期待には添えられません。何故なら……だって……だって、俺にとってもここは異世界なんだからっ!!」
俺は頭を抱えて叫んだ。
目の前でイケメンがパポパポ言っている。
俺にはパポパポ言っている様に聞こえるだけで本当はもっと別の音なのかもしれないが……イケメンなのに残念なんだな……とは思わない。
「すみません、何言ってるかわかりません」
こちらを攻撃してこないだけもマシって奴だ。
『ポポパパポペペプ?ポペパパ』
俺の言葉にイケメンはホッとしたように微笑んでからポケットの中から何かを取り出し、俺に差し出してきた。
その手に乗せられていたのは、白く小さな……イヤホン?
「ポプパプピペプ、ピピピプペペ……」
イケメンは自分の耳をトントンと叩いている。どうやら耳に装着しろと言っている様だ。
怪しい事この上無いのだが……何か行動を起こさなければ何も状況は変わらないであろう、追い詰められたこの緊急事態から……俺はそのイヤホンを耳へと嵌めてみた。
「うあぁっ!!何だよこれ!!気持ち悪っ!!」
必死にイヤホンを取ろうとしても外れない。
装着したイヤホンから何かが出て来て耳の奥へと入り込んでくる。痛みは無いけれど冷たいヌメヌメした物が耳の奥で動く気持ち悪さに軽くパニックを起こしながら耳を掻いていると、その手首を掴まれた。
「落ち着いてください、それはただの翻訳機です。私の言葉はわかりますか?」
「あれ?わかる……」
イケメンにからかわれていたか?
言葉の通じた事で意識がそちらに向いている間に、耳のイヤホンは消えていた。
「????」
「翻訳機が互いの言葉を互いの言語の中で1番近い言葉に置き換えてくれますから、まずは落ち着いて会話をしましょう」
何かのドッキリのテレビかなにかだったのだろうか?一般人の俺をここまで大掛かりなドッキリに掛ける意味とは?
周囲を見回しても人の気配はやはり無い。
無人の隠しカメラが回っているのか……出来ればそうであって欲しいと願う。
願うって事は、そうでは無いと気がついている。
「友好的な知的生命体が存在していて良かったです。落ち着いて私の話を聞いて下さいね。実は私はこの星の人間ではありません。遠い宇宙……別の星からやってまいりました」
まさかの宇宙人きたよ。
「は……はあ……そうなんですか」
「突然の事で受け入れるのは難しいかもしれませんが、この星に生命反応を見つけ、私は現地調査の為にこの星に送られて来ました。この星の文明、どの様な生活を送っているのか等を教えては頂けませんか?」
わお……スペクタクル。
舞台設定が情報過多でどう処理していいのか……いっそ考える事を放棄したい。
にこやかな笑顔はこちらに危害を加えようとしている風には見えないけれど……信用は出来ない。
一歩後退ると一歩近付いてくる。
「けして侵略に来たわけではありませんので……よろしければ貴方の街へ案内して欲しいのです。そして出来れば大人の方に……」
残念ながら俺は大人の方ですよ。
背は低いかもしれないが既に成人済みだ。
この星を侵略しにやって来た訳ではなく、何かの取り引きをしたいと言いたいのだろうが、それは叶わぬ事だ。
「残念ながらその期待には添えられません。何故なら……だって……だって、俺にとってもここは異世界なんだからっ!!」
俺は頭を抱えて叫んだ。
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