パソニフィ・コンフュージョン

沼蛙 ぽッチ & デブニ

文字の大きさ
38 / 68

第32話 近い未来、私に起きる出来事

しおりを挟む
(確かに私……ずいぶん物事を甘くみてました……)
只今、キャリーバッグを引いて、今夜から泊まらせて頂く場所に向かっています。
住んでいたマンションには、もう戻れないから─

「何だこの鍵、中々壊せないぞ。」
「管理会社によると、マンションの鍵を変えたいと要望があり許可したと。それが自作したものとは知らなかったみたいです。」
「最近の女子高生ってそんなことできるの!?」
「明らかに……セキュリティ強化し過ぎですね……」

今頃マンションには、警察の方達が突入なさっているのでしょうか。何も証拠になる様なものなんて出てきませんのに……。
事前に荷物まとめてて良かったです。
情報が入ったのは急でしたから、ずいぶん急ぎました。

流星が落ち行く夜空を歩くのは、とても気持ちが良いものでした。こうして夜風を感じながら、最近の出来事を思い出していたのでした。

(この頃よくアキヨシさんに相談してますね……)
「あの子がハズキくんのお店に迷惑かけてるのは聞いてる。迎えに行ったら、店主のエリさんが、もらい過ぎだってお金をこっそり渡しにきてくれるし。営業時間外においでって誘ってくれてたり……」
(妖精さんが毎日ミミズク先輩の処に行ってたのは知っていましたが……)

「ハズキくんと付き合ってる?僕はむしろ娘の成長を感じて嬉しいけどね。だけど、確かに恋愛ごっこの可能性はあるのかもね……」
(ごっこ遊びなら良いんですけれど……それが本気になったらと思うと……)

「擬人化生徒と通常生徒との区別化かあ。生徒会にそれほど権限があるとは思えないけど……確かにそれは引っ掛かるね。」
(通常生徒の私には関係のない事。ですが、妖精さんに影響が出ることは阻止したいです!)

「それじゃあ。林さんとあの娘で一緒に生徒会に入ったら良いんじゃない?忙しくさせて、ハズキくんの処に行く回数減らせられそうだし。」
(それは、いいお考えだと思いました!妖精さんとの思い出作りも出来ますしね!)

二度目に行った生徒会室で、私は華会長へ提案をしました。
「今のところ、生徒会に入る気持ちはありません。」
「聡見は優秀じゃから、生徒会には必ず入ってくれると思ってたのじゃがの……」
「ですが短期間だけ、私と妖精さんに生徒会業務の体験をさせて頂けませんか?その後の引き継ぎはちゃんとしますので。」
「なんと!体験したいとな?それならば、歓迎するぞよ。」

(生徒会業務はほんと面倒でしたが……妖精さんと一緒でとても楽しかったです。)

「私が風紀部長で妖精さんが会計!?」
「うむ。色々経験しておくのも良いじゃろ?」
「妖精さん……機械苦手ですよね……」
私は妖精さんから送られくる携帯のメッセージを思い出した。いつも変換間違いをしたままの文字を送ってこられてますし……
「うん、機械苦手。電卓もあやうい。だけど、私には秘策があるのです!ふっふっふ。」
と、鞄から取り出したものをカシャンと机の上に置いた。
「それは……"そろばん"ですか?」
「うん。アキヨシに教わった。これで数学のテストは大体突破できる!」
「す、凄いです。妖精さん!私、そろばんなんて使った事ありません!」

彼女の意外な特技を知って─

「朝校門の前で挨拶運動するのじゃ。そして、制服の乱れを注意するのじゃぞ。」
「それ、華会長が言えることじゃないですよね……」
それを聞いて彼女は雅に笑い、身に纏った装飾が怪しくシャラシャラと音を立てた。

朝早く起き、校門前に集合した。
おはようございます。と、揃った声にうんざりした。
(私が風紀部長とか!絶対似合わないです……)
引き継ぎで手本を見せる為にミミズク先輩も来てくれていた。
そして、彼は衣服を着崩した男子生徒に声をかけに向かった。
「一限目に抜き打ちの服装チェックあるから気をつけろよ。」
注意されると身構えていた生徒は、笑顔を浮かべて去っていった。
「俺も風紀って柄じゃないからさ。適当に注意するふりしとけば大丈夫だから。」
(良い先輩過ぎて、腹がたってきました……)
「ノブ子ちゃんは……挨拶くらいは堂々と口パクするの止めよっか……」
「これって……何の儀式?」
(私知ってます。妖精さんは、1年の合唱祭でも口パクでしたし。状況が分からなくって、周りをキョロキョロ見てる感じとか、堪らなく可愛いです!)

「まあ、楽しい思い出作りが出来たので善しとしますか……」
そうして、今晩泊めて頂ける。もとい、匿って頂けるお家に到着しました。

インターフォンを鳴らし、部屋へと迎え入れられました。そして、私達は卓上の周りを囲って今後の話をするのでした。

「私とアキヨシ先生のデートを邪魔した上に、更に泊めてあげるんだから……それ相応のものは用意してきたんでしょうね?」
「ええ、貴女が知りたいアキヨシさんの情報をお教えしますよ?」
「サツキ……悪魔と取引すんなよ……」
ミトは、私とサツキさんが意気投合していることに衝撃を受けていました。

「お前……一体何があったんだよ?」
「私はただ毎日好きな様にしていただけなんですけどね……」
(それが、この国の驚異を作り出していたなんて……夢にも思いませんでした。)

そうして、私は意外にもミトと同居することになるのでした。
それは、楽しい時間稼ぎの時。私の短い逃亡生活の始まり。
それは近い未来、私に起こる出来事─
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

恋い焦がれて

さとう涼
恋愛
小学校時代の担任教諭・佐野に七年ぶりに再会し、話の流れで佐野の恋人へのエンゲージリングを選ぶために一緒にジュエリーショップに行くことになってしまった二十歳の女子大学生・輝。 最初はそんなつもりはなかったのに、次第に佐野を意識してしまうようになり、自分でも困惑してしまう。 必死に自分の想いを打ち消そうとする輝。 だけど佐野も恋人との関係に悩んでいるようで、複雑な想いを抱え続けることになる。 そんな輝を見守る(ちょっかいをかける?)バイト先の店長。 さらに佐野の恋人は意外な人物で、輝は大混乱。 ※ドロドロではなく純愛系を目指していますが、ビターテイストなお話です ※理想的で格好いいヒーローではありません(…すみません) ※調べながら執筆をしているのですが、無知なところも多々あるので、間違っているところがありましたら教えてください。ツイッターでも受け付けています。 https://twitter.com/SATORYO_HOME

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

百合系サキュバス達に一目惚れされた

釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。 文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。 そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。 工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。 むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。 “特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。 工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。 兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。 工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。 スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。 二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。 零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。 かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。 ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。 この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ

朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】  戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。  永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。  信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。  この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。 *ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

処理中です...