パソニフィ・コンフュージョン

沼蛙 ぽッチ & デブニ

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第36話 ただお前と、高校生らしいことがしたかった

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ミトさんとオコメさんと3人で、お洒落な人達が集まる街を歩いていた。
「まず、色合いとかテイスト合わせた同じよーな服装をする!」
ミトさんは、『小池レンタルプラン』と称して、クラスメートの子達と一緒にやった事をお前ともしたい!と提案した。

「我が家も、奥様と旦那様と子柚子ちゃんもしていました。家族バージョンもあるみたいです。」
「どうして、合わせるの?」
「仲良いことを周りに見せつけてやる為じゃね?多分……」
私達は歩きながら、ここはどう?とか言いつつウインドーショッピングを始めた。
(小池はドット柄だったらなんでも良さそうだけどなー。)

「ここ……入ってみたい!!」
「マジで……?」
とりあえず、ノブ子が注目したセレクトショップに入る事にした。
「みてみて。ミトさんが貸してくれた漫画の悪役お姫様が着てたやつ!」
トルソーに飾られた洋服は、姫袖のワンピース。裾にはふんだんにレースが使われていた。胸元にはフリルやリボンで装飾されて、背中にはゴムの糸で施されたシャーリングと編み上げのデザインだ。スカートにはたっぷりと生地が使われていて、それをパニエで豪華に膨らませている。

「これは……オコメさんだなー。」
「オコメさん着てみて!」
ノブ子に羨望の眼差しを向けられた上に、「絶対、お似合いになられます!」と店長さんに気に入られたオコメさんは、そのイチオシのお洋服と共に試着室に押し込まれていった。

「小池こっち来て!意外とうちらでも着られそうなのあった。私これにするわ。小池はこれなんてどうよ?」
ミトさんは、白のTシャツにハーネスがセットになったロックテイストのもの。ノブ子は、オーバーサイズの白地に蛍光色のドット柄のパンクTシャツを買う事にした。
「後は、白黒の全身コーデにしようぜ。」
「ミトさん…豹柄じゃない……」
「いや、私豹柄そんなに好きじゃないし。サツキが買ってきたやつ適当に着てただけなんよ。」

そして、薄いピンクの甘いワンピースを来たオコメさんが試着室から出てきた。
「オコメさん似合い過ぎだろ!それは全身買った方が良いわ。」
「オコメさん、まじお姫様!」
「そ、そうですか?」
(確かに家事代行の制服より、スカートの丈が長くて落ち着きます。)

「あっ小柚子ちゃんのお姉様!」と、真っ黒なドレスに包まれた、小学生の女の子が近づいて来た。
「えっと、あなたは確か……」
小池ネイチャーミュージアムで開催された、子たちの為の自然体験イベントに来ていた子だった。
(確か……小柚子ちゃんをお人形さんみたいって追いかけ回してた子ですね……)
オコメさんは困り顔になった。
だけどその後懐かれて、彼女の主催するお茶会へと強制参加になったことは言うまでもない。

「よし!買ったやつそのまま着て遊びに行こーぜ。」
親切でノリの良い店長さんは、タグを切って、元から来ていた服をショッピングバックに入れてくれた。
(買っちゃいました……貰ったお給料をごっそり使ってしまいました……)

「次は、なんか写真がシールになって出てくるやつ取りに行くぞ!」
私達はその装置のテントの中に入った。その後、ポーズをとって?と声が聞こえて来たと思ったら、すぐ撮影開始のカウントダウンが始まった。どうする?どうしよう!と焦った後、パシャリとフラッシュが光った。

印刷された写真は、センターに居るノブ子をミトさんとオコメさんが抱きしめている形で写し出されていた。
「写真と聞いて心配でしたが、綺麗に撮れていて感動しました!宝物にします!」
「この機械、擬人化識別機能搭載してくれてるんよ。それでも小池はちょっと透けてるけどな。」
「私、両手に花……アキヨシに自慢しよ。」
「お前そればっかだな。」
と、ミトさんは苦笑した。

「次は遊園地だ!食べ歩きもしたい!」
「今からですか!?速い乗り物、苦手ですー。」
「大丈夫!軽いやつにするから。」

「ジェットコースターは駄目ですってー!」
と、オコメさんが叫んだのも遅し、既に安全バーは下ろされて発車したのだった。
「あ、小池!!」
ミトさんは、体重が軽すぎて風に飛ばされてしまう彼女の事をうっかり失念していた。
隣を見ると、固定されていない身体の箇所がバタバタと波うっているノブ子が、あわわ……と呟いていた。
「小池、私に掴まってろ!」
ミトさんはノブ子を急いで片手で自分の方へ引き寄せた。
終着した時には、3人とも目を見開いたままの表情で固まっていた……

「オコメさん、ごめんって。」
ミトさんは頬を膨らませてベンチに座っているオコメさんに、クレープを渡して機嫌をとっていた。
「喧嘩したカップルみたい……いいな。」
「小池はご機嫌みたいだから、このクレープいらんな?」と、そんな事を言うノブ子にわざと不貞腐れた顔をしてみた。
すると、ノブ子はミトさんの手に持ったクレープをパクっと一口食べて上目遣いで言った。
「一口ちょーだい?」
「もう、食べてんじゃん……」
不意打ちにドキッとさせられたミトさんだった。

最後に3人は観覧車にのって、日が傾き、街並に流星が降り注いでいる風景を展望した。
「小池……修学旅行の私服。それ着てこいよ?」
「ミトさんも、それ着て来る?」
「だからだよ。絶対な!」
「良いですね……修学旅行……」
「帰って来たら、オコメさんの料理食べてみたいんだけど。どっか行ったら、こっちのご飯が絶対恋しくなるからさ。」
「オコメさんが作るやつ、お袋の味。」
「……腕によりをかけて、お作りします!」
一緒には行けないけれど、すっかり2人の帰りを待つのが楽しみになったオコメさんだった。

そしてノブ子は帰り道、フクロウカフェによる事にした。だって、ハズキに今日の服や写真を見て欲しかったから。

明日の修学旅行、楽しみ─
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