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もふって就職!
◆もふって見学!1
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魔杖ジェミニと言う名の二対の杖を家に持ち帰り全員と親睦を深めた翌日。久方振りの日が昇りきってからの起床に全員がまったりと過ごしている。
そして、今日という日は涼華たちの通う学校の見学会がある日だった。
「……ふぁ、今日だっけ……?」
「…うん…」
未だ寝ぼけて瞼は半開きな涼華が舞に尋ねる。舞も今し方起きたようで瞼はとても重そうに窺える。
見学会は午後からの開催となっていて、全然時間には余裕がある。歩いていけばもう出なくては間にあわないが、今は舞の移動魔法もある。遅れる理由がない。
「ぼちぼち、準備始めようか…」
舞がしゃがれた声でそう言って全員を起こしに行く。リビングから出て行く舞が踵を軸に振り返って言った。
「あ、そうだ。ちょっと舞と涼華に話があるから、後で来てくれない? もちろん、ルイは抜きで」
「はーい…」
「それじゃ……ぅあぁ…」
あくびをかみ殺そうとして、失敗する。それを気にも止めずに歩いてその場を立ち去る。それを確認して、自分はと涼華が台所に立つ。
当番制にした家事は気がつけばその機能を失っていて、涼華が一人で食事を担当、掃除は舞が、千明は洗濯、ルイが庭の手入れになっている。当番制よりも分担制の方が性に合っているのだろうか。
さてはともあれと腰に手をおいて朝食のメニューを考える。普段ならば自分が早起きして作っておくのだが、今日は如何せん疲れが残っていて早起きができなかった。
となると、皆の朝食は寝起きの食事になるのであまり重いメニューは胃によろしくない。だが、軽いメニューというとどんなものが作れるのか。食料と相談しながら思考する。
「うーん……優しいものってどんなのだろう…あ、パンあるじゃん!
じゃあサンドイッチでいいかな…あ、野菜もあるし、決定かな。それにしても、いつの間にこんなに買ったんだっけ……?」
まぁいいか、と曲げていた膝を伸ばし、食料庫を出て行く。出た場所は台所で直接食料庫と繋がっている。そのまま朝食か昼食か分からない食事の準備を始めた。
◆
食事も終わり、学園に持っていくものの最終確認を終えて、今全員がリビングで寛いでいる。その姿は宛ら動物園のライオンで、全く動く気配はない。
「あ、そうだ。千明、涼華、ちょっと話があるから来てね」
「はーい」
「うん」
「わ、私は?」
「あー、ルイはちょっと待ってて。すぐに終わるから」
「わかった…」
あまり納得が行かないという表情で返事を返す。舞たちはリビングからでて廊下に立つとリビングへの扉を閉めて話を始める。
「いや、話と言っても簡単なことなんだけど」
「なになに?」
「なーにー?」
「僕達ってさ、こっちの世界で、千明とか、涼華とかって呼んでるじゃん?」
うんそうだね、と首を揃えて縦に振る。
「だけど、ルイってチアキとかリョウカって言うじゃん?」
またもや二人同時に首を立てに振って肯定する。
「だから、あの発音が多分こっちの世界での標準になると思うの。そうなると、僕達の呼び方っておかしいんじゃないかなって思ったから、これからはお互いの呼び方をチアキとリョウカとマイで固定しようって言おうと思ってたの」
「なるほどね、それで話があるって言ってきたのね」
「うん。やっぱり、合わせるならこっちの世界に、だからね」
「強制的に呼びだされたとはいえ、いや、むしろだからか。だからこっちに合わせないと、俺達が叩かれるってことになりかねないんだなぁ」
「うん。気をつけないとね。どう? できそう?」
二人がほぼ同時に迷いながらも首を立てに振ると、満足気に息を吐きだし、笑って「リビングに戻ろう」と二人に声をかける。
リビングに入った途端ルイが舞たちに声をかける。
「マイお姉ちゃん。そろそろ時間だけどもう行ける?」
「あ、もちろん! いつでも移動魔法出せるよ!」
「じゃあ、行こう!」
『おー!』
全員が荷物を持ったのを確認してから移動魔法を展開する。いつも通り目の前に移動魔法が出現して、その中に体を滑りこませる。
一瞬のうちに目の前は光に覆われてその眩しさで目を瞑ってしまう。ほんのちょっと時間が経ってから目を開けると、舞の周りにはすでに三人が居て、一様に同じ方向を見て口をあんぐりと開けている。
何事かと舞も同じ方向を見ると、そこには何階建てかわからないほど高い建造物があった。そして、自分の本当の目線の高さにある目の前の門に掲げられている金属板を読み上げる。
「イースガルズ…王都立、魔導学園…………大き過ぎないかな?」
「あはは、だよね……あまりの大きさに気圧されちゃうよ」
「壮観って言うのがいいの? ちょっと軽く衝撃的だね。カルチャーショックってやつ?」
「言葉が出てこないなぁ…」
建物もさることながら、その大きさに見合うほどに門も巨大だった。金剛力士像程度なら軽く軒下に収まってしまうのではないかというほどの大きさだ。
「今度からここに通うんだよね…緊張するなぁ」
「そうだね、そうなったらしばらく会えない時間が…」
「その間お姉ちゃんは頑張ってギルドで稼いできてね!」
「実妹の期待を込めたその眼差し、無下にすることなんてできるはずがない……!」
緊張をほぐしてあげようと舞がふざけて二人を笑わせる。千明からは笑い声もツッコミも聴こえてこない。不思議に思った舞が千明の方を見やると、千明は未だにあんぐりと口を開けている。
近寄って頭を軽く引っ叩くと「いてっ」と言って意識を取り戻す。本人曰く、あまりの大きさに放心していたらしい。
そのやり取りを見て腹を抱えながら笑う涼華とルイ。どうやら緊張はすでにほぐれているようだ。
周りの人たちに習って舞たちも学園の内部に入る。門をくぐると校庭やエントランスが来る人を歓迎しているように思えた。
「やっぱり、でかいなぁ」
「だねぇ」
軽く会話をしながらエントランス広場を歩く。校門から昇降口まででもかなりの距離がある。大体の生徒は歩いて移動しているが一部、そうではない、魔法を使って素早く移動する生徒がいた。
「あー、あの人たち可哀想に」
「え? いきなりどうしたの?」
「ほら、ランキング戦ってあったでしょー? あぁいうことやってると、手の内をみんなにひけらかす様なものでしょ」
「なるほど。魔法、使わなくてよかった」
すでにランキング戦に備えているのか、徒歩の生徒のうち、何名かの顔には笑顔はなく、周りをぎょろぎょろとした目で見ている。戦いはすでに始まっているとでも言いたいのだろうか。
とはいえ、その点でルイはともかく涼華は心配いらないだろう。なにせ、キレたら笑顔で人を蹴り飛ばすような人間だ。普段からそんな殺気やらなにやらを放出している訳がない。
そうこうしているうちに昇降口は目の前まで迫ってきていて慌てて姿勢を整える。そこには先生が立っていて、無様な姿は見せることができない。
『おはようございます』
「おはようございます」
四人で声を合わせると厳しい顔をした先生からドスの効いた声で挨拶が返ってきた。本人は笑顔のつもりなのか分からないが少々威圧感がある顔をしている。
「まずは、中央ホールへお集まりください」
「はい。ありがとうございます」
舞たちはそそくさと頭を下げてその先生の顔が見えなくなるまで小走りで進む。丁度止まったところに中央ホールへの案内板が設置されていて、それを頼りにあたりを見回しながら歩く。
「ん、あれ、こっちじゃないの?」
「あれ? こっちで合ってるよね…?」
道中、道に迷うことが多少あったがなんとか中央ホールにたどり着く事ができた舞たちは静まり返ったそのホールで、それを見てから、立ち尽くしていた。
そして、今日という日は涼華たちの通う学校の見学会がある日だった。
「……ふぁ、今日だっけ……?」
「…うん…」
未だ寝ぼけて瞼は半開きな涼華が舞に尋ねる。舞も今し方起きたようで瞼はとても重そうに窺える。
見学会は午後からの開催となっていて、全然時間には余裕がある。歩いていけばもう出なくては間にあわないが、今は舞の移動魔法もある。遅れる理由がない。
「ぼちぼち、準備始めようか…」
舞がしゃがれた声でそう言って全員を起こしに行く。リビングから出て行く舞が踵を軸に振り返って言った。
「あ、そうだ。ちょっと舞と涼華に話があるから、後で来てくれない? もちろん、ルイは抜きで」
「はーい…」
「それじゃ……ぅあぁ…」
あくびをかみ殺そうとして、失敗する。それを気にも止めずに歩いてその場を立ち去る。それを確認して、自分はと涼華が台所に立つ。
当番制にした家事は気がつけばその機能を失っていて、涼華が一人で食事を担当、掃除は舞が、千明は洗濯、ルイが庭の手入れになっている。当番制よりも分担制の方が性に合っているのだろうか。
さてはともあれと腰に手をおいて朝食のメニューを考える。普段ならば自分が早起きして作っておくのだが、今日は如何せん疲れが残っていて早起きができなかった。
となると、皆の朝食は寝起きの食事になるのであまり重いメニューは胃によろしくない。だが、軽いメニューというとどんなものが作れるのか。食料と相談しながら思考する。
「うーん……優しいものってどんなのだろう…あ、パンあるじゃん!
じゃあサンドイッチでいいかな…あ、野菜もあるし、決定かな。それにしても、いつの間にこんなに買ったんだっけ……?」
まぁいいか、と曲げていた膝を伸ばし、食料庫を出て行く。出た場所は台所で直接食料庫と繋がっている。そのまま朝食か昼食か分からない食事の準備を始めた。
◆
食事も終わり、学園に持っていくものの最終確認を終えて、今全員がリビングで寛いでいる。その姿は宛ら動物園のライオンで、全く動く気配はない。
「あ、そうだ。千明、涼華、ちょっと話があるから来てね」
「はーい」
「うん」
「わ、私は?」
「あー、ルイはちょっと待ってて。すぐに終わるから」
「わかった…」
あまり納得が行かないという表情で返事を返す。舞たちはリビングからでて廊下に立つとリビングへの扉を閉めて話を始める。
「いや、話と言っても簡単なことなんだけど」
「なになに?」
「なーにー?」
「僕達ってさ、こっちの世界で、千明とか、涼華とかって呼んでるじゃん?」
うんそうだね、と首を揃えて縦に振る。
「だけど、ルイってチアキとかリョウカって言うじゃん?」
またもや二人同時に首を立てに振って肯定する。
「だから、あの発音が多分こっちの世界での標準になると思うの。そうなると、僕達の呼び方っておかしいんじゃないかなって思ったから、これからはお互いの呼び方をチアキとリョウカとマイで固定しようって言おうと思ってたの」
「なるほどね、それで話があるって言ってきたのね」
「うん。やっぱり、合わせるならこっちの世界に、だからね」
「強制的に呼びだされたとはいえ、いや、むしろだからか。だからこっちに合わせないと、俺達が叩かれるってことになりかねないんだなぁ」
「うん。気をつけないとね。どう? できそう?」
二人がほぼ同時に迷いながらも首を立てに振ると、満足気に息を吐きだし、笑って「リビングに戻ろう」と二人に声をかける。
リビングに入った途端ルイが舞たちに声をかける。
「マイお姉ちゃん。そろそろ時間だけどもう行ける?」
「あ、もちろん! いつでも移動魔法出せるよ!」
「じゃあ、行こう!」
『おー!』
全員が荷物を持ったのを確認してから移動魔法を展開する。いつも通り目の前に移動魔法が出現して、その中に体を滑りこませる。
一瞬のうちに目の前は光に覆われてその眩しさで目を瞑ってしまう。ほんのちょっと時間が経ってから目を開けると、舞の周りにはすでに三人が居て、一様に同じ方向を見て口をあんぐりと開けている。
何事かと舞も同じ方向を見ると、そこには何階建てかわからないほど高い建造物があった。そして、自分の本当の目線の高さにある目の前の門に掲げられている金属板を読み上げる。
「イースガルズ…王都立、魔導学園…………大き過ぎないかな?」
「あはは、だよね……あまりの大きさに気圧されちゃうよ」
「壮観って言うのがいいの? ちょっと軽く衝撃的だね。カルチャーショックってやつ?」
「言葉が出てこないなぁ…」
建物もさることながら、その大きさに見合うほどに門も巨大だった。金剛力士像程度なら軽く軒下に収まってしまうのではないかというほどの大きさだ。
「今度からここに通うんだよね…緊張するなぁ」
「そうだね、そうなったらしばらく会えない時間が…」
「その間お姉ちゃんは頑張ってギルドで稼いできてね!」
「実妹の期待を込めたその眼差し、無下にすることなんてできるはずがない……!」
緊張をほぐしてあげようと舞がふざけて二人を笑わせる。千明からは笑い声もツッコミも聴こえてこない。不思議に思った舞が千明の方を見やると、千明は未だにあんぐりと口を開けている。
近寄って頭を軽く引っ叩くと「いてっ」と言って意識を取り戻す。本人曰く、あまりの大きさに放心していたらしい。
そのやり取りを見て腹を抱えながら笑う涼華とルイ。どうやら緊張はすでにほぐれているようだ。
周りの人たちに習って舞たちも学園の内部に入る。門をくぐると校庭やエントランスが来る人を歓迎しているように思えた。
「やっぱり、でかいなぁ」
「だねぇ」
軽く会話をしながらエントランス広場を歩く。校門から昇降口まででもかなりの距離がある。大体の生徒は歩いて移動しているが一部、そうではない、魔法を使って素早く移動する生徒がいた。
「あー、あの人たち可哀想に」
「え? いきなりどうしたの?」
「ほら、ランキング戦ってあったでしょー? あぁいうことやってると、手の内をみんなにひけらかす様なものでしょ」
「なるほど。魔法、使わなくてよかった」
すでにランキング戦に備えているのか、徒歩の生徒のうち、何名かの顔には笑顔はなく、周りをぎょろぎょろとした目で見ている。戦いはすでに始まっているとでも言いたいのだろうか。
とはいえ、その点でルイはともかく涼華は心配いらないだろう。なにせ、キレたら笑顔で人を蹴り飛ばすような人間だ。普段からそんな殺気やらなにやらを放出している訳がない。
そうこうしているうちに昇降口は目の前まで迫ってきていて慌てて姿勢を整える。そこには先生が立っていて、無様な姿は見せることができない。
『おはようございます』
「おはようございます」
四人で声を合わせると厳しい顔をした先生からドスの効いた声で挨拶が返ってきた。本人は笑顔のつもりなのか分からないが少々威圧感がある顔をしている。
「まずは、中央ホールへお集まりください」
「はい。ありがとうございます」
舞たちはそそくさと頭を下げてその先生の顔が見えなくなるまで小走りで進む。丁度止まったところに中央ホールへの案内板が設置されていて、それを頼りにあたりを見回しながら歩く。
「ん、あれ、こっちじゃないの?」
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