ネコと勇者と魔物の事情~ペットはじめました by勇者~

東風 晶子

文字の大きさ
14 / 81

11.兄と弟

しおりを挟む
『そのあたりにでも隠れてろ』

 そう、文字通り放り出された格好のスノウである。
 廊下の真ん中にぽつんと座ったまま、スノウは暫く呆然としていた。
 とにかく一行が到着する前に姿を隠さねばならない。
 このまま廊下にいるわけにいかないのは、先ほどアイシャにしっかり釘を刺された。
 元の部屋に戻りたくともネコの足では恐らく間に合わず、かといっておいそれと「その辺り」の部屋に入るわけにもいかない。
 部屋自体はいくつもある。その殆どが空き部屋なのも、ここがエル専用の階層という理由から軽く予想がついている。しかしエル以外の立ち入りを禁じているとあれば迂闊に飛び込むことは躊躇われた。
 一体どんな恐ろしいことが待っているかわからない。
 スノウは嘆息して、重い腰を上げる。
 悩んでいる時間はない。
 10分くらいで、とアイシャは言っていた。あの慌てぶりから察するに10分はとうに切っているだろう。
 あてもないまま、適当な――何の仕掛けもなさそうな部屋を探して、スノウは走りだす。
 しかしどの扉も固く閉ざされていて、思うように見つからない。
 いちいち施錠されているわけではないだろうが、ネコ一匹の体当たり程度で開くほど緩く閉められている筈もない。
 伸びあがって取っ手を動かそうと試みるも、上手くいかなかった。
 放り出したアイシャを恨みつつ必死に探していると、ふと大きな扉が目に入った。
 重厚な造りの扉。他の部屋のものに比べて一回りほど大きいだろうか。
 そっと扉に体当たりをしてみる。
 はたして、扉はあっけないほど簡単に開いた。
 施錠されていないどころか、随分甘く閉めてあったようだ。それとも、誰かが出入りした後だったのか。
 僅かな隙間に体を滑り込ませて、恐る恐る中を伺う。
 真っ先に目に飛び込んできたのは、幾重にも垂らされた紫の薄布。
 薄暗い部屋のそこかしこに、布が垂らされている。照明の暗さとあいまって、部屋の奥には何があるのかさっぱりわからない。
 廊下よりも随分と冷えた空気が肌を撫でる。物音ひとつしない、完全な静寂。
 どうやら無人は間違いないようだ。仕掛けの方はスノウにはさっぱり見当もつかないが、分からない分あれこれ考えても仕方ない気がした。
 奥に入り込まねば大丈夫だろう、と腹を括って足を踏み入れる。
 足の裏に冷気が伝わる。
 用心深く様子を窺うが、これといって変化は見られなかった。
 そろそろと室内に移動する。扉から離れて、壁伝いに中に入っていく。
 一体、何の部屋だろう。
 薄闇の中、目を凝らして進むものの、家具や調度品と思しき影が殆ど見当たらない。
 天井から幾重にも垂らされた薄布。
 そればかりが視界に広がり、部屋の奥を目隠ししている。ただの部屋にしては、布が邪魔なような気もする。
 これだけごちゃごちゃと布が揺れていれば、身を隠すにはもってこいだろう。
 深く考えないようにして、部屋の隅へと移動する。
 奥行きの方は分からないが、扉からの距離からいってそう大きな部屋ではないらしい。
 ここでやりすごそうと決めて、スノウは音をたてないように座り込んだ。
 視線が低くなって、ふと前方に何かが見えた。
 台座と思しきものの上に、大きな椀状のもの。
 色や細かい形まではよくわからないが、それは部屋の中心部に鎮座しているようだった。
 首を傾げつつ観察していると、椀状のものの足元がもぞもぞと動いた。

「っ!」

 無意識に毛が逆立った。
 息を詰めて腰を浮かす。
 嫌なものは感じないが、油断はできない。
 心臓の音すら響きそうな静寂の中、息を殺して見つめるスノウの前で、足元の影はゆっくりと身を起こした。
 長い髪の、人影。

「……エル?」

 小さく声が漏れる。
 照明が暗くて分かりにくいが、髪の色は赤くみえる。
 床に触れるか触れないかの外套を纏い、椀状のものの縁に手をかけ、一心にその中を覗き込む。
 何をしているんだろう。
 エルとわかったことに安堵して、好奇心が頭をもたげてくる。だが、エルの周囲には近寄りがたい空気が張り詰めており、声をかけるのは躊躇われた。

「エルはここか」

 不意に扉の外で声がした。
 思わずスノウはびくりと体を強張らせる。

「ヴァスーラ様、お待ちください、主は」
「申し訳ありません、別室にてお待ちを……!」

 慌てて制止する声には聞き覚えがある。スイとアイシャだ。
 スイは相変わらず冷静なトーンを保っているが、アイシャに至っては動揺も露だ。内容はともかく殴ってでも制止する、と言わんばかりの尖った声。
 どうやら、例の人物が到着したらしい。
 スノウが思っていたよりずっと早い到着である。

「ヴァスーラ様!」

 アイシャの制止を完全に振り切って、扉が勢い良く開け放たれた。
 その勢いたるや、部屋の隅で大人しく隠れていたスノウも風圧を感じる程だから、相当なものである。
 室内に光が差し込む。
 思っていた通りそう大きな部屋ではない。
 部屋の中央奥に、台座がひとつ。占術師が使う水盤によく似ている。スノウの記憶が正しければ、恐らく同じ類のものだろう。とすれば、エルはあの水盤を使って何かを占っていたのだろうか。
 以前、戦術に占いを用いるという話を耳にした。人間だけと思っていたが、どうやら魔物にもそういった傾向があるようだ。

「やあ、久しぶりだな、エル」

 スノウが水盤を観察している間に、件の人物はごく自然に室内に踏み込んできた。
 金色の髪をした、男性的な美貌の魔物。
 漆黒の服に、豪奢な羽飾りのついた闇色の外套を纏った、派手な出で立ち。尖った耳にはじゃらじゃらと音がしそうなほどに付けられた鎖状の耳飾りが揺れ、両腕には幾重にも巻かれた銀の腕輪が光っていた。口元に軽薄そうな笑みを浮かべていたが、その赤錆色の双眸は鋭く輝き、油断ならない人物であることを窺わせた。

「これは……兄様」

 ぶしつけに入ってきたその姿に、エルは心なし驚いたようだった。緩慢な仕草で振り返る。
 エルの兄、ヴァスーラ。
 エルの言葉に、スノウは思わずまじまじと男を見つめる。
 それは、アイシャとスイが最も警戒していた人物に他ならない。
 スノウがイメージをしていたのは筋骨逞しい、いかにも「魔物」といった――否、勇者であった頃に植えつけられた「魔王」のイメージそのままの姿であった。
 だがこうして目の当たりにするヴァスーラは、確かに逞しく男性的ではあるのだが恐ろしい見かけをしているわけではない。機嫌良く笑う姿だけみれば、街でみかけるやんちゃな若者、といった感じだ。

「このようなところにお越しとは。他の部屋にお通しするよう指示しておいたつもりでしたが」

 当惑気味にエルが言って、ヴァスーラの後方で複雑な表情の二人の姿を眺めやる。
 アイシャとスイは揃って頭を下げた。

「そう責めないでやってくれ」

 穏やかに言って二人を庇ったのは、当のヴァスーラである。

「お前に早く会いたくてな。人間との戦いに忙しいのは聞いていたが」

 言って、ふと言葉を切る。

「しかし驚いたな、お前がそんな恰好をするとは……。
 威圧するような装いは嫌だと言っていただろう、どういう心境の変化だ?」

 ヴァスーラはしげしげとエルを見詰め、不思議そうに尋ねた。
 エルは漆黒の外套を纏っていた。その下には同じく漆黒の衣服と、黒の長靴。腰には長剣を差している。
 スノウは記憶をたどる。
 出会った時、確かにその黒尽くめの姿に威圧されたことを思いだす。今ではエルの黒ずくめにすっかり慣れっこになってしまっていたが。

「別に……これといって理由など」

 ヴァスーラから視線を外して、エルが言葉少なに応じる。

「ふむ、人が変わったようだと聞いた時にはてっきりデマだと思ったものだが」

 そうでもないらしい、と含み笑いをして、ヴァスーラはエルの髪を一房掴んだ。

「もう髪は編まないのか? お前に似合うような髪紐を持ってきたんだが……どうだろう、姫君?」

 揶揄する響きに顔色を変えたのは、エルではなくアイシャの方であった。
 今にも歯軋りせんばかりのアイシャに、スイが視線を送る。アイシャはそんなスイを一瞥し、拳をぐ、と握った。

「冗談だよ、冗談。久々で私も浮かれているんだ。
 どこの姫君に贈り物かと、このヘネスが言うものだからつい言ってみたくなったのさ」

 ひらひらと手を振って、ヴァスーラは背後を一瞥する。
 そこには、ヴァスーラの従者と思われる二人の男が控えていた。どちらもモノトーンの衣服に身を包み、あたかもヴァスーラの影のようにつき従っている。
 エルの視線を受け、二人の内背の高い方が軽く腰を折った。栗色の髪の、平凡な顔立ちの男だ。ヘネス、というのは彼の名であるらしい。

「そういえばお前に会わせるのは初めてだったな。今の"乗り物"だ。前の破天龍が老いたものでね」

 ヴァスーラの説明にスノウは軽く目を瞠った。
 ヘネスという男はどこからどうみても完全な人型で、本体が竜――アイシャが言うところの「馬鹿でかくて馬鹿力」な生き物とは到底思えなかった。
 スノウの脳裏に浮かぶ破天竜の想像図と、ごく平凡な風貌の男の姿がどうにも繋がらず、スノウは穴が開くほど観察してしまう。

「破天龍が……そうですか」

 どこか茫洋とした声音でエルが呟いた。
 その要領を得ない様子に、ヴァスーラが首を傾げる。

「なんだか妙だな? 確かにお前は昔から妙なやつだったが、らしくない」

 エルの全身に緊張が走った。
 それは恐らく、彼を知るごく身近な者しか気付かないような僅かな変化。だがヴァスーラに伝わることを懸念してか、エルは俯き加減のまま視線すら上げようとしない。

「貴族にあるまじき性格とまで言われていたお前が、いきなりやる気をだしたと聞いた時から妙だと思ってはいたんだ。一体何を考えてるんだ、エル? まさか今更バルト家の椅子が欲しいという訳じゃあるまい?」

 家督争いに参戦する気か、とヴァスーラ。
 急に、空気の温度が変わった。
 目に見えない糸が張り詰め、その軋みすら聞こえそうな重苦しい緊張が横たわる。
 ヴァスーラは変わらず穏やかに笑っているが、その緊張の発端は間違いなくヴァスーラである。
 返答如何では今すぐにでも戦闘に突入しそうな、そんな息詰まる緊張感。
 その緊張に気付いていないはずもなかろうが、エルはあっさりと首を振って否定した。

「いいえ、興味はありません。私はただ、兄様たちの恥とならぬようにと」

 言って、エルは視線を逸らしたまま柔和な笑みを浮かべる。
 普段のエルを知る者には、およそ彼らしくない表情だ。覇気のない、どこか弱々しい印象の笑み。
 違和感と同時に不思議な既視感を覚えて、スノウは瞬きを繰り返した。
 己が隠れている身という現実を忘れ、エルの顔から目が放せない。
 だが逆にヴァスーラの方は幾らか安堵したらしい。ほっと息をついて、

「私も心配なんだよ、可愛いエル。
 お前の動向に兄や弟たちがピリピリしてるようでね。まぁ生意気な弟たちは私ひとりでもどうにかできるが兄となると私もお手上げでね。わかるだろう?」

 ほとほと困ったというように、穏やかな口調でヴァスーラが言う。
 軽い口調の中に気遣う様子が滲む。一見、優しげともとれるその言葉と態度。
 けれど、何故だかスノウは肌が粟立つような寒気を覚える。
 彼を嫌う理由など、人間であるスノウにとっては、魔物である事実を除けば何一つない。それなのに不快でたまらなかった。
 ヴァスーラが優しく言えば言うほど、スノウの耳にはすべてが白々しく響く。

「兄が本腰を入れたら敵わないからな。
 エル、このままの状態は危険だ。最近は鍛えているようだがお前の兵は明らかに経験が足りない。このまま中途半端に人間と戦うのは兄の疑心を煽るだけでしかないぞ?」

 ふとヴァスーラが真剣な口調で言った。

「疑心、」
「そうだ。すべては家督のための準備ではと疑われでもしたら……」
「そんなつもりは……」

 困惑した素振りでエルが首を振る。

「分かってるさ、お前の性格はよく知っているつもりだ。優しいお前が兄との争いを望むはずはない。だが兄の方は違う。兄が本気になれば、この城はひとたまりもない。
 私はお前を守りたいんだよ、エル。けれど情けないことだが、私の力だけではお前もこの城も守りきれない」

 スノウの視線の先で、アイシャが不快げに顔を顰めた。
 その理由がなんとはなしに理解できて、スノウも複雑な気分になる。

「兄様、ですが私は」

 エルが言い淀む。自分の力ではどうにもできない、と伝えようとしたのか争いたくないと伝えようとしたのか。頼りないその風情からはそんな言葉が予想された。

「これは提案なんだが、どうだろう、暫くの間お前の兵を私に鍛えさせてくれないか。幸いヘネスは破天龍の中でも優秀でね。魔法は勿論、剣の腕もたつ」
「鍛えるとは?」
「今のままでは兄の攻撃すらまともに防げまい。だから多少なりとも使えるように訓練をさせようということさ。必要なら私の軍から指導者を連れてきてもいい。お前の兵が力をつければ、いざというときに私もお前を守り易くなる」

 いかにも弟の身を案じる兄、といった風情のヴァスーラ。
 それは正論のようにも聞こえる。
 だがそれは、そう聞こえるなのだということも、スノウは気付いていた。

「何、戦いが嫌なら、お前は他のことをしててもいい。そう、お前の好きな研究を続けるもよし、書物を読むも良し。訓練は私が引き受けよう」

 エルは大人しく俯き加減で聞いていたが、ぽつりと言葉を返した。

「もし私がそうすると言ったら――城の皆はどうなります?」

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い

青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。 神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。 もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。 生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。 過去世と同じ轍を踏みたくない……

[完]本好き元地味令嬢〜婚約破棄に浮かれていたら王太子妃になりました〜

桐生桜月姫
恋愛
 シャーロット侯爵令嬢は地味で大人しいが、勉強・魔法がパーフェクトでいつも1番、それが婚約破棄されるまでの彼女の周りからの評価だった。  だが、婚約破棄されて現れた本来の彼女は輝かんばかりの銀髪にアメジストの瞳を持つ超絶美人な行動過激派だった⁉︎  本が大好きな彼女は婚約破棄後に国立図書館の司書になるがそこで待っていたのは幼馴染である王太子からの溺愛⁉︎ 〜これはシャーロットの婚約破棄から始まる波瀾万丈の人生を綴った物語である〜 夕方6時に毎日予約更新です。 1話あたり超短いです。 毎日ちょこちょこ読みたい人向けです。

「わざわざ始まるまでまたないで、今のうちに手を打ったってよくない?」

イチイ アキラ
恋愛
アスター公爵令嬢エステルは、夢をみる。それは先を映す夢。 ある日、夢をみた。 この国の未来を。 それをアルフレッド王太子に相談する。彼女を愛して止まない婚約者に。 彼は言う。 愛する君とぼくの国のためなら、未来を変えるのも仕方なくない?

【完】あの、……どなたでしょうか?

桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー  爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」 見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は……… 「あの、……どなたのことでしょうか?」 まさかの意味不明発言!! 今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!! 結末やいかに!! ******************* 執筆終了済みです。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

ひ弱な竜人 ~周りより弱い身体に転生して、たまに面倒くさい事にも出会うけど家族・仲間・植物に囲まれて二度目の人生を楽しんでます~

白黒 キリン
ファンタジー
前世で重度の病人だった少年が、普人と変わらないくらい貧弱な身体に生まれた竜人族の少年ヤーウェルトとして転生する。ひたすらにマイペースに前世で諦めていたささやかな幸せを噛み締め、面倒くさい奴に絡まれたら鋼の精神力と図太い神経と植物の力を借りて圧倒し、面倒事に巻き込まれたら頼れる家族や仲間と植物の力を借りて撃破して、時に周囲を振り回しながら生きていく。 タイトルロゴは美風慶伍 様作で副題無し版です。 小説家になろうでも公開しています。 https://ncode.syosetu.com/n5715cb/ カクヨムでも公開してします。 https://kakuyomu.jp/works/1177354054887026500 ●現状あれこれ ・2021/02/21 完結 ・2020/12/16 累計1000000ポイント達成 ・2020/12/15 300話達成 ・2020/10/05 お気に入り700達成 ・2020/09/02 累計ポイント900000達成 ・2020/04/26 累計ポイント800000達成 ・2019/11/16 累計ポイント700000達成 ・2019/10/12 200話達成 ・2019/08/25 お気に入り登録者数600達成 ・2019/06/08 累計ポイント600000達成 ・2019/04/20 累計ポイント550000達成 ・2019/02/14 累計ポイント500000達成 ・2019/02/04 ブックマーク500達成

追放された悪役令嬢はシングルマザー

ララ
恋愛
神様の手違いで死んでしまった主人公。第二の人生を幸せに生きてほしいと言われ転生するも何と転生先は悪役令嬢。 断罪回避に奮闘するも失敗。 国外追放先で国王の子を孕んでいることに気がつく。 この子は私の子よ!守ってみせるわ。 1人、子を育てる決心をする。 そんな彼女を暖かく見守る人たち。彼女を愛するもの。 さまざまな思惑が蠢く中彼女の掴み取る未来はいかに‥‥ ーーーー 完結確約 9話完結です。 短編のくくりですが10000字ちょっとで少し短いです。

【完結】小さな元大賢者の幸せ騎士団大作戦〜ひとりは寂しいからみんなで幸せ目指します〜

るあか
ファンタジー
 僕はフィル・ガーネット5歳。田舎のガーネット領の領主の息子だ。  でも、ただの5歳児ではない。前世は別の世界で“大賢者”という称号を持つ大魔道士。そのまた前世は日本という島国で“独身貴族”の称号を持つ者だった。  どちらも決して不自由な生活ではなかったのだが、特に大賢者はその力が強すぎたために側に寄る者は誰もおらず、寂しく孤独死をした。  そんな僕はメイドのレベッカと近所の森を散歩中に“根無し草の鬼族のおじさん”を拾う。彼との出会いをきっかけに、ガーネット領にはなかった“騎士団”の結成を目指す事に。  家族や領民のみんなで幸せになる事を夢見て、元大賢者の5歳の僕の幸せ騎士団大作戦が幕を開ける。

処理中です...