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17話〜それが明かりの魔術式〜
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「本当に、今日は大変な1日だったわ」
夕暮れ時。
夕食の席から帰って来た私は、明日の授業の準備を整えていた。その最中、今日の授業を思い出して、右手の刻印を眺めていた。
あの授業の後、私と大イノシシの女の子は医務室へと送られた。私達に怪我は無かったけれど、念のためって事で先生から言い含められたので、行く事になった。
でも、そんな私達を見送るCクラスのみんなは、まるで英雄の凱旋みたいに見詰めていた。拍手や口笛なんかを吹く子もいたし、少なくとも、何時もの「うわ。ブタ令嬢だ…」みたいな蔑んだ目で見てくる人は殆どいなかった。
これも、ブーちゃんが拘束魔法を成功したように見せてくれたり、大イノシシを私が捉えたように仕立てた影響なんだと思う。
みんなには違うって言ったのに、結局、私の実力みたいに伝わってしまった。このままだと、中身がないのに凄い人ってみんなに勘違いされたままだ。
「それは…不味いわ」
私に実力が無い事なんて、すぐにバレてしまう。そうなった時、周りがどんな反応をするかを私は知っている。知っているからこそ、とても怖く感じる。
何とかして、中身を埋めないと。
「よしっ」
私は、1度カバンにしまった教科書を取り出し、机に並べる。貴重な明かりの魔道具を点けて、分厚い教科書を捲る。
先ずは明日の魔術式学と王国歴史学をおさらいしないと。歴史は得意だから、先ずは魔術式学から始めましょう。
そう思って始めた予習だったが、すぐに挫折した。ただでさえ眠くなる数字と文字の羅列は、就寝時間も近い今だと余計に瞼を重くさせていた。
ああ、魔術式が目の前で踊り出した。なんだが頭の中で魔法陣が出来上がっていく気がするわぁ…。
「……はっ!いけない。今、半分寝てましたわ」
このままでは寝落ちしてしまう。
「ブーちゃん!」
【ブッフ~】
ということで、ブーちゃんを召喚した。
眠気に襲われないように、ちょっと話し相手になってくれない?
【ブフ?】
ブーちゃんが教科書を覗き込んでくる。魔術に興味があるんだろうか?そう言えば、魔法を見せた時も興奮気味だったし、魔法が好きなのかもしれない。
「これは魔術式よ。魔術は魔法と違って、術式を書いて、その術式に魔力を流すことで魔法を発動させるの。だから、一文字でも間違っていたら魔術は発動しないし、配列を間違えれば出したい効果を得られないわ」
そこが、魔法と違うところだ。
魔法なら、詠唱の発音と音程さえ合っていれば発動するのに、魔術はそうはいかない。誤魔化しが一切効かず、覚える術式も無限大だ。私が魔術を苦手としている原因の1つでもある。
「それでね、なんでこの術式で明かりの魔術が発動しないのかが分からないのよ。スペルは何処も間違っていないし、配列だって完璧よ?なのに、一瞬ピカッとするだけですぐに消えてしまうの。不思議でしょ?」
【ブフゥ…】
いけない、いけない。ブーちゃんに愚痴を吐いてしまった。
大丈夫よ?きっと私の字が綺麗じゃないだけだと思うから。前もそれで発動しなかったことがあるの。
私は羊皮紙を取り出して、もう一度書き出す。
と、そこでブーちゃんが【ブフゥ?】と術式の一部を指さす。
「そうよ、ブーちゃん。それが明かりの魔術式」
【ブフフゥ?】
「えっ?ええ。そっちも同じ式よ。でもそっちの式は、もっと明るくなる上級の明かり魔術なの。だから、こっちよりも術式が長いの」
【ブフ。ブーブブ?ブブーブ?】
ブーちゃんが2つの術式を交互に指さす。
ええっと、なんだろう?同じスペルが使われているって?ええそうよ。だって同じ明かりの魔術だもの。似ている配列になるのは当然のこと。
そう思っていると、今度は2つの術式で違う部分を指さすブーちゃん。
あっ、そうか。その部分が追加されているから、そっちの術式はより明るくなるんだ。
私はブーちゃんが指さした部分の式を調べてみる。すると、その式が明かりを強くするだけではなく、継続時間にも関わっている事に気が付いた。明かりの強さについてはこの部分。そして、継続時間はこの部分の術式が関係している。
つまり…。
「私のこの式に、この部分を追加したら完成する…ってことかな?」
【ブッフー!】
早速、私が書いていた術式に加えてみて、魔力を流してみる。すると…。
「…点いた。凄い、まだ消えない!」
成功した。ちゃんと思った通りの明るさで、直ぐに消えずに灯っている。
「凄いわ、ブーちゃん。貴方、魔術も得意なの?」
【ブゥウゥ~】
首を振って数学の教科書を手に取るブーちゃん。
違うの?数学みたいなものって言いたいの?まぁ確かに、数字を使う魔術式のもいっぱいあるし、それも私が魔術式を苦手としている理由の1つ。
「なら、ブーちゃん。この術式はどうかしら?風を生む術式の筈なんだけど…私がやると突風になっちゃうのよ」
【ブブゥ?】
今までいくらやっても出来なかったことが成功する。それが嬉しくて、私は夢中になって魔術の勉強に齧り付いた。
その結果…。
「ぐぅう…頭が、すごく痛いですわ…」
寝不足と魔力不足で、翌朝を迎えてしまった。
朝食も食べられなかったので、余計にへろへろ状態だ。
ああ、せめて紅茶だけでも飲みたかったわ。たっぷりお砂糖の入った甘い紅茶を、一口だけでも。
「あっ、あの」
Cクラスに向かう為、私がノロノロと廊下を進んでいると、前から声をかけられた。
伏せていた顔を上げると、そこには大イノシシの女の子が居た。
向こうから声を掛けてきておいて、私の視線を受けた女の子の視線は、床ばかりを彷徨っていた。胸の前で手をギュって握って、とても辛そうだ。
なので、私から話しかけてあげる事にする。
「ごきげんよう。もうお加減はよろしくて?」
「へぇ?あっ、はい!あのっ!ありがとざました!」
ざましたって…盛大に噛みましたね?
私はつい、笑ってしまった。女の子は顔を真っ赤にしている。
「あの。私、ハンナと言います。ハンナ・ウォロップ、です」
ウォロップと言う事は、この子は男爵家の令嬢か。
「ウォロップさん。私はクロエ・バーガンディよ。以後お見知りおきを」
私がカーテシーを行うと、彼女も慌てて返してくる。
随分とぎこちない挨拶だけれども、男爵家なら仕方がない。マナーの講師を雇うまでは出来なかったのだろう。
「あの、バーガンディ様。それで、あの」
挨拶で終わりかと思ったら、ウォロップさんはなおも話しかけて来た。
しかも…。
「もし良ければ、お昼を…今日の昼食を一緒に、その、如何でしょうか?」
なんと、ランチのお誘いまでしてきた。
どうしよう。これは、断るべき?
私の頭の中で、お母様やお姉様の声が響く。
付き合う人間は厳選しなさい。お前はバーガンディ侯爵家の人間なのだから、格下の相手と付き合って評価を落とすようなことは絶対に避けるのよ。そう言われ続けた、お母様達の言葉が。
でも、
【ブフ】
私の中で、ブーちゃんの声も聞こえた。
そうだ。ブーちゃん。
そんな事ばかり気にしていたから、彼を初めて召喚した時に、私は彼を強く否定してしまった。こんな子が私のファミリアなんてと、酷いことを思ってしまった。
ブーちゃんの素晴らしさも知らずに。彼がとても素直で、強くて、頼りがいがあって、最高のパートナーだって事も知らずに、私は彼の外見だけで判断してしまった。オークという表面だけで、判断してしまったんだ。
だから、
「勿論ですわ、ウォロップさん。いえ、ハンナさん。今日のお昼、是非ご一緒致しましょう」
もう間違えない。
しっかりと、その人を見ないと。男爵とか公爵とか王子とか。それは表面だけの記号なの。その人の本質は、そんな物じゃ推し量れない。
「バーガンディ様…」
「クロエでよろしくてよ、ハンナさん。私も貴女をそう呼ばせて頂きます」
「はい!」
オドオドしていたハンナさんは、とてもいい笑顔で笑った。それを見て、これは間違いじゃないと思った。
のだが…。
「やったー!じゃあ、あたしも、クロエとお昼食べるね!」
「エリカさん!?なんで、貴女まで?」
「ええ?だって、クロエがハンナとお友達になったんでしょ?だったら、両方と友達の私も一緒にお昼に行くよ!だって、その方がご飯も美味しいんだ!」
なんて強引な。
でも、相手の身分だけで断るのは、もうしないって決めちゃったし…。
私が葛藤していると、ハンナさんが慌ててエリカさんを宥める。
「ダメですよ、エリカ。バ…クロエ様は、私なんかとお友達なんか。それに、昨日ご迷惑をかけた事のお詫びも兼ねての昼食会だから…」
「ええ?そんな事ないよね?ねぇ、クロエ。友達になったから、お昼一緒に食べるんだよね?」
「エリカさん。私はただ、ハンナさんと仲を深めていけたらと思っているだけで…」
「それって友達って事でしょ?ねぇ、ねぇ」
ぐっ。これは、誤魔化せませんわ。
「そ、そうですわ」
「やった!聞いた?ハンナ」
「わ、私がクロエ様とお友達…」
真っ赤になって口を押さえるハンナ。
…まぁ、結果良ければと言うことにしておきましょう。
「じゃあ、ケントも呼んで、みんなでランチパーティだね!」
なんでそうなるのよ!
ああ。なんだか、大変な事になってきたわ…。
夕暮れ時。
夕食の席から帰って来た私は、明日の授業の準備を整えていた。その最中、今日の授業を思い出して、右手の刻印を眺めていた。
あの授業の後、私と大イノシシの女の子は医務室へと送られた。私達に怪我は無かったけれど、念のためって事で先生から言い含められたので、行く事になった。
でも、そんな私達を見送るCクラスのみんなは、まるで英雄の凱旋みたいに見詰めていた。拍手や口笛なんかを吹く子もいたし、少なくとも、何時もの「うわ。ブタ令嬢だ…」みたいな蔑んだ目で見てくる人は殆どいなかった。
これも、ブーちゃんが拘束魔法を成功したように見せてくれたり、大イノシシを私が捉えたように仕立てた影響なんだと思う。
みんなには違うって言ったのに、結局、私の実力みたいに伝わってしまった。このままだと、中身がないのに凄い人ってみんなに勘違いされたままだ。
「それは…不味いわ」
私に実力が無い事なんて、すぐにバレてしまう。そうなった時、周りがどんな反応をするかを私は知っている。知っているからこそ、とても怖く感じる。
何とかして、中身を埋めないと。
「よしっ」
私は、1度カバンにしまった教科書を取り出し、机に並べる。貴重な明かりの魔道具を点けて、分厚い教科書を捲る。
先ずは明日の魔術式学と王国歴史学をおさらいしないと。歴史は得意だから、先ずは魔術式学から始めましょう。
そう思って始めた予習だったが、すぐに挫折した。ただでさえ眠くなる数字と文字の羅列は、就寝時間も近い今だと余計に瞼を重くさせていた。
ああ、魔術式が目の前で踊り出した。なんだが頭の中で魔法陣が出来上がっていく気がするわぁ…。
「……はっ!いけない。今、半分寝てましたわ」
このままでは寝落ちしてしまう。
「ブーちゃん!」
【ブッフ~】
ということで、ブーちゃんを召喚した。
眠気に襲われないように、ちょっと話し相手になってくれない?
【ブフ?】
ブーちゃんが教科書を覗き込んでくる。魔術に興味があるんだろうか?そう言えば、魔法を見せた時も興奮気味だったし、魔法が好きなのかもしれない。
「これは魔術式よ。魔術は魔法と違って、術式を書いて、その術式に魔力を流すことで魔法を発動させるの。だから、一文字でも間違っていたら魔術は発動しないし、配列を間違えれば出したい効果を得られないわ」
そこが、魔法と違うところだ。
魔法なら、詠唱の発音と音程さえ合っていれば発動するのに、魔術はそうはいかない。誤魔化しが一切効かず、覚える術式も無限大だ。私が魔術を苦手としている原因の1つでもある。
「それでね、なんでこの術式で明かりの魔術が発動しないのかが分からないのよ。スペルは何処も間違っていないし、配列だって完璧よ?なのに、一瞬ピカッとするだけですぐに消えてしまうの。不思議でしょ?」
【ブフゥ…】
いけない、いけない。ブーちゃんに愚痴を吐いてしまった。
大丈夫よ?きっと私の字が綺麗じゃないだけだと思うから。前もそれで発動しなかったことがあるの。
私は羊皮紙を取り出して、もう一度書き出す。
と、そこでブーちゃんが【ブフゥ?】と術式の一部を指さす。
「そうよ、ブーちゃん。それが明かりの魔術式」
【ブフフゥ?】
「えっ?ええ。そっちも同じ式よ。でもそっちの式は、もっと明るくなる上級の明かり魔術なの。だから、こっちよりも術式が長いの」
【ブフ。ブーブブ?ブブーブ?】
ブーちゃんが2つの術式を交互に指さす。
ええっと、なんだろう?同じスペルが使われているって?ええそうよ。だって同じ明かりの魔術だもの。似ている配列になるのは当然のこと。
そう思っていると、今度は2つの術式で違う部分を指さすブーちゃん。
あっ、そうか。その部分が追加されているから、そっちの術式はより明るくなるんだ。
私はブーちゃんが指さした部分の式を調べてみる。すると、その式が明かりを強くするだけではなく、継続時間にも関わっている事に気が付いた。明かりの強さについてはこの部分。そして、継続時間はこの部分の術式が関係している。
つまり…。
「私のこの式に、この部分を追加したら完成する…ってことかな?」
【ブッフー!】
早速、私が書いていた術式に加えてみて、魔力を流してみる。すると…。
「…点いた。凄い、まだ消えない!」
成功した。ちゃんと思った通りの明るさで、直ぐに消えずに灯っている。
「凄いわ、ブーちゃん。貴方、魔術も得意なの?」
【ブゥウゥ~】
首を振って数学の教科書を手に取るブーちゃん。
違うの?数学みたいなものって言いたいの?まぁ確かに、数字を使う魔術式のもいっぱいあるし、それも私が魔術式を苦手としている理由の1つ。
「なら、ブーちゃん。この術式はどうかしら?風を生む術式の筈なんだけど…私がやると突風になっちゃうのよ」
【ブブゥ?】
今までいくらやっても出来なかったことが成功する。それが嬉しくて、私は夢中になって魔術の勉強に齧り付いた。
その結果…。
「ぐぅう…頭が、すごく痛いですわ…」
寝不足と魔力不足で、翌朝を迎えてしまった。
朝食も食べられなかったので、余計にへろへろ状態だ。
ああ、せめて紅茶だけでも飲みたかったわ。たっぷりお砂糖の入った甘い紅茶を、一口だけでも。
「あっ、あの」
Cクラスに向かう為、私がノロノロと廊下を進んでいると、前から声をかけられた。
伏せていた顔を上げると、そこには大イノシシの女の子が居た。
向こうから声を掛けてきておいて、私の視線を受けた女の子の視線は、床ばかりを彷徨っていた。胸の前で手をギュって握って、とても辛そうだ。
なので、私から話しかけてあげる事にする。
「ごきげんよう。もうお加減はよろしくて?」
「へぇ?あっ、はい!あのっ!ありがとざました!」
ざましたって…盛大に噛みましたね?
私はつい、笑ってしまった。女の子は顔を真っ赤にしている。
「あの。私、ハンナと言います。ハンナ・ウォロップ、です」
ウォロップと言う事は、この子は男爵家の令嬢か。
「ウォロップさん。私はクロエ・バーガンディよ。以後お見知りおきを」
私がカーテシーを行うと、彼女も慌てて返してくる。
随分とぎこちない挨拶だけれども、男爵家なら仕方がない。マナーの講師を雇うまでは出来なかったのだろう。
「あの、バーガンディ様。それで、あの」
挨拶で終わりかと思ったら、ウォロップさんはなおも話しかけて来た。
しかも…。
「もし良ければ、お昼を…今日の昼食を一緒に、その、如何でしょうか?」
なんと、ランチのお誘いまでしてきた。
どうしよう。これは、断るべき?
私の頭の中で、お母様やお姉様の声が響く。
付き合う人間は厳選しなさい。お前はバーガンディ侯爵家の人間なのだから、格下の相手と付き合って評価を落とすようなことは絶対に避けるのよ。そう言われ続けた、お母様達の言葉が。
でも、
【ブフ】
私の中で、ブーちゃんの声も聞こえた。
そうだ。ブーちゃん。
そんな事ばかり気にしていたから、彼を初めて召喚した時に、私は彼を強く否定してしまった。こんな子が私のファミリアなんてと、酷いことを思ってしまった。
ブーちゃんの素晴らしさも知らずに。彼がとても素直で、強くて、頼りがいがあって、最高のパートナーだって事も知らずに、私は彼の外見だけで判断してしまった。オークという表面だけで、判断してしまったんだ。
だから、
「勿論ですわ、ウォロップさん。いえ、ハンナさん。今日のお昼、是非ご一緒致しましょう」
もう間違えない。
しっかりと、その人を見ないと。男爵とか公爵とか王子とか。それは表面だけの記号なの。その人の本質は、そんな物じゃ推し量れない。
「バーガンディ様…」
「クロエでよろしくてよ、ハンナさん。私も貴女をそう呼ばせて頂きます」
「はい!」
オドオドしていたハンナさんは、とてもいい笑顔で笑った。それを見て、これは間違いじゃないと思った。
のだが…。
「やったー!じゃあ、あたしも、クロエとお昼食べるね!」
「エリカさん!?なんで、貴女まで?」
「ええ?だって、クロエがハンナとお友達になったんでしょ?だったら、両方と友達の私も一緒にお昼に行くよ!だって、その方がご飯も美味しいんだ!」
なんて強引な。
でも、相手の身分だけで断るのは、もうしないって決めちゃったし…。
私が葛藤していると、ハンナさんが慌ててエリカさんを宥める。
「ダメですよ、エリカ。バ…クロエ様は、私なんかとお友達なんか。それに、昨日ご迷惑をかけた事のお詫びも兼ねての昼食会だから…」
「ええ?そんな事ないよね?ねぇ、クロエ。友達になったから、お昼一緒に食べるんだよね?」
「エリカさん。私はただ、ハンナさんと仲を深めていけたらと思っているだけで…」
「それって友達って事でしょ?ねぇ、ねぇ」
ぐっ。これは、誤魔化せませんわ。
「そ、そうですわ」
「やった!聞いた?ハンナ」
「わ、私がクロエ様とお友達…」
真っ赤になって口を押さえるハンナ。
…まぁ、結果良ければと言うことにしておきましょう。
「じゃあ、ケントも呼んで、みんなでランチパーティだね!」
なんでそうなるのよ!
ああ。なんだか、大変な事になってきたわ…。
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