心優しい赤鬼と泣いた青鬼【陰猫(改)Ver.】

陰猫(改)

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心優しい赤鬼と泣いた青鬼【陰猫(改)Ver.】

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 むかしむかし、あるところに心の優しい赤鬼が住んでいました。
 赤鬼はよく人間の子どもと遊んだり、村のおじいさんやおばさん達とお喋りするくらいに人間の事が好きでしたが、赤鬼をよく思っていない若い村人達は赤鬼と仲良していると食べられてしまうと嘘を吐いて回りました。
 そんな村人の姿に優しい赤鬼は心を痛めます。
 そして、どうすれば、もっと人間達と仲良くなれるかを考えます。
 そんな赤鬼に親友である青鬼が言いました。

「俺が村で暴れるから、赤鬼は俺を倒せば、もっと人間と仲良くなれるんじゃないかな?」
「そんな事は出来ないよ。人間達も友達だが、君も友達なんだから」

 そんな風に提案する青鬼は心優しい赤鬼の為に何か出来ないかを考えます。
 結局、良い案が出ず、青鬼は村で暴れる計画を一人で立てます。

 そして、計画当日、青鬼は村へとやって来ます。
 ところが村では赤鬼の歓迎会が開かれるところでした。
 これはどうした事かと思い、青鬼が村のおじいさんに聴きますところ、どうやら、赤鬼を悪く思っていた若い連中の方がもっと悪い事をしていて村のお金を持ち出して逃げて行ったと言うのです。
 そんな若い連中の事よりも心の優しい赤鬼を受け入れた方が良いと村人達は考えたのです。
 青鬼はそんな心の優しい村人達を騙そうとしていた事や暴れる計画を立てていた事に罪の意識を感じてしまいました。

 赤鬼の為にも自分はいない方が良いかも知れない。
 そう感じた青鬼は悪い事をした若い村人を懲らしめる為に旅に出ようとします。

 そんな青鬼の様子がおかしい事を村人から聞いた赤鬼は青鬼の元へと向かいます。

「ああ。思い止まってくれ。村人も大事だが、親友である君の事も大切なんだ」
「赤鬼。君は優しすぎるよ」
「君だって僕の為に色々としてくれたじゃないか。青鬼の君も十分優しいよ」

 赤鬼はそう言うと青鬼の手を引っ張って村を訪れます。

「僕の親友の青鬼君です。彼もとても優しい性格で、いつだって僕の事を一番に考えてくれます。そんな青鬼君も今日から一緒に村で仲良くやっていきますので、よろしくお願いします」

 赤鬼の言葉に村人達は拍手して赤鬼と青鬼を出迎えます。
 青鬼はそんな村人の心に触れて涙が溢れて来ました。

 まさか、自分も受け入れてくれる程、人間が優しいと思っていませんでした。
 赤鬼と違って青鬼は人間に騙されたり、罪を擦り付けられたりした事がありました。
 だからこそ、村人達のあたたかさに青鬼は感極まって泣いてしまったのです。

 それからしばらくして村のお金を盗んだ若い村人達が大きな街のお役人に懲らしめられたと言う噂が広まりました。
 その頃には村の為に今日も汗を掻きながら畑仕事などを手伝ったりする二人の優しい鬼の姿がありました。

 こうして、村は鬼達のお蔭で豊かになり、心優しい二人の鬼といつまでも幸せに暮らしましたとさ。


《めでたしめでたし》
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