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幕間【それぞれの日々】
幕間『お湯を入れて秘伝のルーを』
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「・・・カレーが食べたい?」
一仕事終えて非常警報の鳴り止む中で風馬はおうむ返しで尋ねると、頬を赤らめて空きっ腹を押さえる光癒が頷く。
時間としては昼過ぎであるが、今回は数件を跨いでの異変解決でもあった。
最後の異変はコンビニの元店員である人物に憑依した鬼神擬きの魂が相手であった。
ここのコンビニはセルフレジ化して間もない。恐らくはセルフ化されていく店内から来る焦りが原因であろうと風馬は考えていた。
──そんな風馬に光癒から難儀な課題が提示され、風馬は鬼神擬きが暴れた店内を見ながら、小さな主の飢えをどう満たすかに考えをシフトチェンジする。
(はてさて、どうしたものか・・・いまの手持ちで安く、かつ光癒ちゃんのオーダーに沿った手軽にカレーを食べるとなると即席で出来るレトルトになるな・・・ただ、レトルトとライスは別売りだ。コンビニ弁当までは・・・ワンコインじゃ難しいな)
風馬は店内を見回しながら、あれこれと悩むとあるモノに視線が止まり、商品の棚に近付き、その即席メシを手にする。
「光癒ちゃん。カレー飯は食べた事ある?」
「カレー・・・めし?」
「その様子じゃあ、食った事なさそうだね?」
風馬はセルフレジでイートイン会計を済ませるとコンビニの席に座って未開封のビニールを破り、カレー飯の蓋を半ばまで開ける。
コンビニ内にカレー独特のスパイスの香りが漂い、光癒の空腹の胃袋を刺激する。
「風馬さん、もう食べて良いですか?」
「まあまあ、ちょっと落ち着こう、光癒ちゃん」
風馬が蓋を開けて、お湯を注いで待つ事、5分程。
「光癒ちゃん、もう良いよ」
「やったー!──って、なんかシャバシャバしてません?」
「おっと、忘れていた」
光癒のどこか外れのような口振りに風馬はポンと手を叩くと彼女にスプーンを渡す。
「まあ、騙されたと思ってスプーンで掻き混ぜてくれ」
「かき混ぜれば良いんですか?」
「ああ。ひたすら混ぜれば、カレーになるから」
光癒は風馬の言葉に半信半疑ながらスプーンでカレー飯を混ぜる。
すると徐々にシャバシャバだったライスが色を帯び、カレー独特の粘りも出てくる。
これこそ、最先端の即席飯であるカレー飯の特徴であった。
混ぜれば、混ぜる程、カレーになり、光癒は我慢出来ずにパクリと食べる。
「・・・お、美味しいし、カレーのスパイスが利いていてカレーを食べている感があります。それにこのカレー独特の風味・・・本当に即席飯なのかと思う程の味わいです」
最先端の即席飯に光癒は感動するとパクパクと食べ始める。
これこそがカレーの新時代であり、本格派のルーに国産米を使った日神が誇るカレー飯なのである。
風馬は満足そうに食べる光癒を見て、自分も食べたくなって来る。
──それから数時間後。
風馬と光癒は駆け付けた警察官に事情を話しながらカレー飯の止まらない美味しさに二人はどっぷりハマるのであった。
尚、この話を書いていた日は作者も日神のカレー飯を食べながら某Yチューバーのカレー飯ソングをループして聴いていたと言うカレー飯中毒な状態であったのだが、それはまたのお話である。
一仕事終えて非常警報の鳴り止む中で風馬はおうむ返しで尋ねると、頬を赤らめて空きっ腹を押さえる光癒が頷く。
時間としては昼過ぎであるが、今回は数件を跨いでの異変解決でもあった。
最後の異変はコンビニの元店員である人物に憑依した鬼神擬きの魂が相手であった。
ここのコンビニはセルフレジ化して間もない。恐らくはセルフ化されていく店内から来る焦りが原因であろうと風馬は考えていた。
──そんな風馬に光癒から難儀な課題が提示され、風馬は鬼神擬きが暴れた店内を見ながら、小さな主の飢えをどう満たすかに考えをシフトチェンジする。
(はてさて、どうしたものか・・・いまの手持ちで安く、かつ光癒ちゃんのオーダーに沿った手軽にカレーを食べるとなると即席で出来るレトルトになるな・・・ただ、レトルトとライスは別売りだ。コンビニ弁当までは・・・ワンコインじゃ難しいな)
風馬は店内を見回しながら、あれこれと悩むとあるモノに視線が止まり、商品の棚に近付き、その即席メシを手にする。
「光癒ちゃん。カレー飯は食べた事ある?」
「カレー・・・めし?」
「その様子じゃあ、食った事なさそうだね?」
風馬はセルフレジでイートイン会計を済ませるとコンビニの席に座って未開封のビニールを破り、カレー飯の蓋を半ばまで開ける。
コンビニ内にカレー独特のスパイスの香りが漂い、光癒の空腹の胃袋を刺激する。
「風馬さん、もう食べて良いですか?」
「まあまあ、ちょっと落ち着こう、光癒ちゃん」
風馬が蓋を開けて、お湯を注いで待つ事、5分程。
「光癒ちゃん、もう良いよ」
「やったー!──って、なんかシャバシャバしてません?」
「おっと、忘れていた」
光癒のどこか外れのような口振りに風馬はポンと手を叩くと彼女にスプーンを渡す。
「まあ、騙されたと思ってスプーンで掻き混ぜてくれ」
「かき混ぜれば良いんですか?」
「ああ。ひたすら混ぜれば、カレーになるから」
光癒は風馬の言葉に半信半疑ながらスプーンでカレー飯を混ぜる。
すると徐々にシャバシャバだったライスが色を帯び、カレー独特の粘りも出てくる。
これこそ、最先端の即席飯であるカレー飯の特徴であった。
混ぜれば、混ぜる程、カレーになり、光癒は我慢出来ずにパクリと食べる。
「・・・お、美味しいし、カレーのスパイスが利いていてカレーを食べている感があります。それにこのカレー独特の風味・・・本当に即席飯なのかと思う程の味わいです」
最先端の即席飯に光癒は感動するとパクパクと食べ始める。
これこそがカレーの新時代であり、本格派のルーに国産米を使った日神が誇るカレー飯なのである。
風馬は満足そうに食べる光癒を見て、自分も食べたくなって来る。
──それから数時間後。
風馬と光癒は駆け付けた警察官に事情を話しながらカレー飯の止まらない美味しさに二人はどっぷりハマるのであった。
尚、この話を書いていた日は作者も日神のカレー飯を食べながら某Yチューバーのカレー飯ソングをループして聴いていたと言うカレー飯中毒な状態であったのだが、それはまたのお話である。
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