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リボンとエプロン
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『俺がお母さんになる。』
…言葉には力があるって本当なのね。
さっきの一言に色々なものが抉り取られた様な気がする。
「…いえ、結構です。お気持ちだけ…もいらないかも…」
「大丈夫です」
だから何が。
「俺はヘブリッジ准男爵嫡子シルヴィス・へブリッジです」
「え?あ??ルズコート男爵の長女、アトリア・ウィックロスです…?」
ふむ。と何故か満足そうに頷く騎士様。
私には理解出来ない世界にいるのかもしれない。誰かこの騎士様の考えを説明してくれる人はいないのかしら…。
途方にくれて視線を遠くにやっていると、何やら満足そうな騎士様は言葉を続ける。
「俺がお母さんになったのだから敬語はしない。アトリアも無しだ」
「いえ、ですから結構ですと先程…」
じろっと黙ってこちらを見てくる。
「…いらないから私の事はほっといて」
「反抗期か。来週沢山作って持ってくる。しっかり食べて元気になれ」
そうじゃない。
そう伝える前にスタスタ歩いて去って行ってしまった。
騎士様と会話?する前とは違う疲労感を抱えて寮にある自室に戻った。
「あれ、アトリア早いね。例の幼馴染みとお昼ご飯デートしてくるんじゃなかったの?」
「うん、ちょっとね。体調が優れないから休んでてもいいかな?」
「そうだったんだね。ごめん!気がつかなくて、ゆっくり休んでて。何かほしい物があったら遠慮なく言ってね」
嘘をついたのは気が引けたけど、ちょっと気持ちの整理したかったのでベットにゴロンと寝転がった。
それにしてもあの騎士様は何だったのだろう。
淡い金の髪に、深い青の瞳。上背が高く、騎士という職業のせいか鍛えられがっしりとした容姿端麗な美丈夫という印象を受けた。…言葉を交わす前は。
ただひたすらぶん投げられる言葉にここから立ち去りたい、逃げたいとしか考えられなかったけど。
そんながっしりとした一切の表情を動かさない美丈夫が私の『お母さん』になるって何だろう。
頭が考えるのを拒否しているのか働かない。あれ、それにあの騎士様来週も何とかとか言ってなかったかな?
あの騎士様との出会いのお陰か、アンソニーとの出来事の動揺は少なかった。
「あ、ねぇあの人ってアトリアの言ってた幼馴染みじゃない?何か女の子とすっごい親密ーって感じにしてるけどいいの?浮気じゃない?」
同室のケニーが教室を移動中にアンソニーを見つけてちょいちょいと私に突いて教えてくれる。
「え、本当だわ。いいのアトリアほっといても」
同じクラスのアンソニーを見知っている友人達が口々に言う。
「うん。大丈夫だよ。この間好きな子ができたってフラれちゃって。よくよく思い出してみたけど、結婚しようって言われたのも10歳の時に1回だけだったし。子供の時の口約束みたいなものだったしね」
本当に平気だからと心配をしてくれる友人にお礼を言って話を切り上げた。
だって本当に平気なんだもの。今は別の衝撃的すぎる事に頭がいっぱいで、逆に冷静になれてると思う。
お父さんさんにも手紙を出して、縁談を探しておいてほしいとも伝えた。
後はもう卒業まで手を抜かずできるだけの事をやるしかない。
優しい友人達はそれ以上は触れず、「あの先生課題多くてやだー」何て他愛もない話に興じた。
…言葉には力があるって本当なのね。
さっきの一言に色々なものが抉り取られた様な気がする。
「…いえ、結構です。お気持ちだけ…もいらないかも…」
「大丈夫です」
だから何が。
「俺はヘブリッジ准男爵嫡子シルヴィス・へブリッジです」
「え?あ??ルズコート男爵の長女、アトリア・ウィックロスです…?」
ふむ。と何故か満足そうに頷く騎士様。
私には理解出来ない世界にいるのかもしれない。誰かこの騎士様の考えを説明してくれる人はいないのかしら…。
途方にくれて視線を遠くにやっていると、何やら満足そうな騎士様は言葉を続ける。
「俺がお母さんになったのだから敬語はしない。アトリアも無しだ」
「いえ、ですから結構ですと先程…」
じろっと黙ってこちらを見てくる。
「…いらないから私の事はほっといて」
「反抗期か。来週沢山作って持ってくる。しっかり食べて元気になれ」
そうじゃない。
そう伝える前にスタスタ歩いて去って行ってしまった。
騎士様と会話?する前とは違う疲労感を抱えて寮にある自室に戻った。
「あれ、アトリア早いね。例の幼馴染みとお昼ご飯デートしてくるんじゃなかったの?」
「うん、ちょっとね。体調が優れないから休んでてもいいかな?」
「そうだったんだね。ごめん!気がつかなくて、ゆっくり休んでて。何かほしい物があったら遠慮なく言ってね」
嘘をついたのは気が引けたけど、ちょっと気持ちの整理したかったのでベットにゴロンと寝転がった。
それにしてもあの騎士様は何だったのだろう。
淡い金の髪に、深い青の瞳。上背が高く、騎士という職業のせいか鍛えられがっしりとした容姿端麗な美丈夫という印象を受けた。…言葉を交わす前は。
ただひたすらぶん投げられる言葉にここから立ち去りたい、逃げたいとしか考えられなかったけど。
そんながっしりとした一切の表情を動かさない美丈夫が私の『お母さん』になるって何だろう。
頭が考えるのを拒否しているのか働かない。あれ、それにあの騎士様来週も何とかとか言ってなかったかな?
あの騎士様との出会いのお陰か、アンソニーとの出来事の動揺は少なかった。
「あ、ねぇあの人ってアトリアの言ってた幼馴染みじゃない?何か女の子とすっごい親密ーって感じにしてるけどいいの?浮気じゃない?」
同室のケニーが教室を移動中にアンソニーを見つけてちょいちょいと私に突いて教えてくれる。
「え、本当だわ。いいのアトリアほっといても」
同じクラスのアンソニーを見知っている友人達が口々に言う。
「うん。大丈夫だよ。この間好きな子ができたってフラれちゃって。よくよく思い出してみたけど、結婚しようって言われたのも10歳の時に1回だけだったし。子供の時の口約束みたいなものだったしね」
本当に平気だからと心配をしてくれる友人にお礼を言って話を切り上げた。
だって本当に平気なんだもの。今は別の衝撃的すぎる事に頭がいっぱいで、逆に冷静になれてると思う。
お父さんさんにも手紙を出して、縁談を探しておいてほしいとも伝えた。
後はもう卒業まで手を抜かずできるだけの事をやるしかない。
優しい友人達はそれ以上は触れず、「あの先生課題多くてやだー」何て他愛もない話に興じた。
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