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消化不良をおこしましてよ
王妃によるごり押しで王太子に指名されたアルベール・ジェロラン第一王子殿下、そしてその婚約者のアリアンナ・ペルピナル公爵令嬢。
元々仲がよろしくなかったが、2年前アンナ・メーヌ騎士男爵が途中編入してきてからさらに仲が悪化した。
どうやったのかいつの間にかアンナ嬢は殿下との距離を縮め、数ヶ月過ぎた頃には殿下との仲が噂される迄になっていた。
勿論ペルピナル公爵令嬢が罵詈雑言の比率が多い注意をアメリ嬢に、殿下にも罵倒カットのお小言を言っていたが、さらに気持ちが盛り上がってしまったのか、そこかしこでイチャつく様になってしまった。
そして信じられない事に、殿下のまわりを固めていた側近候補である方々までアメリ嬢に次々と傾倒してしまった。
日々そこかしこで公爵令嬢達がアメリ嬢に注意をする、何処かから聞きつけた殿下御一行がペルピナル公爵令嬢達とバトルするの繰り返しである。
学園に通う生徒も先生方も良い加減うんざりしている。
「やっぱり授業の途中で胃の調子が悪くなったわ。うっぷ」
「こんな風な日ももうすぐ終わるわ。後ちょっとで卒業するじゃない」
何でこんな事になっちゃってるのかしらね。
王族とその婚約者が学園内で一緒に通学しているのであれば、様々な思惑で緊張感のある学園生活を送るのだろうとは思っていたけど、思ったのと全然違う方向での緊張感で毎日が辛い。
我が国には3人の王子がいる。
第一王子殿下、第三王子殿下は王妃殿下を母に持ち、第二王子殿下は第二妃殿下を母に持つ。
6歳の時に王妃主催のお茶会に参加した際に3人の殿下方をちらりと拝見した事があるが全く似ていなかった。
「おとうさま。おうじさまたちって、みんなおかおにてないのね。」
帰りの馬車の中でふと漏らした一言で、
「あの………ゴミめが………」
「国の恥………国の恥よ……」
お父様とお母様が暗黒面に堕ちた。
ブツブツと目の光を消して呟き続ける両親が落ち着くまで、身動き一つせずに気配を消す事に集中した。
蝶よ花よと周囲から甘やかされ、当時は『私が世界の中心よ!周りが私に合わせる事は当然なのよ』と、傲慢さも感じさせる我が儘娘になりかけていたそんな私が『良く考えてから話す』という事の大事さを知った瞬間でもある。
その日から我が儘は一切やめ、嫌がって逃げ出していた勉強、マナーを必死に学びはじめた。
それから次の年になるまで3ヶ月に一度王妃主催のお茶会が行われ、私も2回参加したが酷かった…。
第一王子は何が気に入らないのか終始不機嫌で令嬢達に怒鳴り散らし、ものを投げつけ第三王子も暴れ回っていた。第二王子は空気だった。
初回のお茶会ではそれなりに王子達を囲んでいるご令嬢も居たが、皆顔を青くして俯き、目を合わせないようにして案内されたテーブルからお開きになるまで誰一人動く事はなかった。
第一王妃が『うちの子元気☆』とニコニコして注意しないものだからその拷問は最終日まで続いたようだ。
そんな貴族の教育うんぬん所か人としてもどうかと思う権力がある野生動物以下の王子達のお相手なぞ真っ平ごめんだと、どの高位貴族の令嬢達も泣き叫んで拒否したとか。
勿論私も。
年齢を重ね、それなりに情報を得て何故お父様が私を…いえ、国の臣下である貴族が嫌がる娘達にあんなナマモノの婚約者候補にしようとしたのか今でならば予想がつく。
予想はついたけどキチンと淑女教育を受けた令嬢は皆こう思ったんじゃないかしら。
あんなのの面倒何てごめんだわ。自分以外の生贄を探してって。
いくら高位貴族に生まれた義務とはいえ御しきれそうになかったもの。
元々仲がよろしくなかったが、2年前アンナ・メーヌ騎士男爵が途中編入してきてからさらに仲が悪化した。
どうやったのかいつの間にかアンナ嬢は殿下との距離を縮め、数ヶ月過ぎた頃には殿下との仲が噂される迄になっていた。
勿論ペルピナル公爵令嬢が罵詈雑言の比率が多い注意をアメリ嬢に、殿下にも罵倒カットのお小言を言っていたが、さらに気持ちが盛り上がってしまったのか、そこかしこでイチャつく様になってしまった。
そして信じられない事に、殿下のまわりを固めていた側近候補である方々までアメリ嬢に次々と傾倒してしまった。
日々そこかしこで公爵令嬢達がアメリ嬢に注意をする、何処かから聞きつけた殿下御一行がペルピナル公爵令嬢達とバトルするの繰り返しである。
学園に通う生徒も先生方も良い加減うんざりしている。
「やっぱり授業の途中で胃の調子が悪くなったわ。うっぷ」
「こんな風な日ももうすぐ終わるわ。後ちょっとで卒業するじゃない」
何でこんな事になっちゃってるのかしらね。
王族とその婚約者が学園内で一緒に通学しているのであれば、様々な思惑で緊張感のある学園生活を送るのだろうとは思っていたけど、思ったのと全然違う方向での緊張感で毎日が辛い。
我が国には3人の王子がいる。
第一王子殿下、第三王子殿下は王妃殿下を母に持ち、第二王子殿下は第二妃殿下を母に持つ。
6歳の時に王妃主催のお茶会に参加した際に3人の殿下方をちらりと拝見した事があるが全く似ていなかった。
「おとうさま。おうじさまたちって、みんなおかおにてないのね。」
帰りの馬車の中でふと漏らした一言で、
「あの………ゴミめが………」
「国の恥………国の恥よ……」
お父様とお母様が暗黒面に堕ちた。
ブツブツと目の光を消して呟き続ける両親が落ち着くまで、身動き一つせずに気配を消す事に集中した。
蝶よ花よと周囲から甘やかされ、当時は『私が世界の中心よ!周りが私に合わせる事は当然なのよ』と、傲慢さも感じさせる我が儘娘になりかけていたそんな私が『良く考えてから話す』という事の大事さを知った瞬間でもある。
その日から我が儘は一切やめ、嫌がって逃げ出していた勉強、マナーを必死に学びはじめた。
それから次の年になるまで3ヶ月に一度王妃主催のお茶会が行われ、私も2回参加したが酷かった…。
第一王子は何が気に入らないのか終始不機嫌で令嬢達に怒鳴り散らし、ものを投げつけ第三王子も暴れ回っていた。第二王子は空気だった。
初回のお茶会ではそれなりに王子達を囲んでいるご令嬢も居たが、皆顔を青くして俯き、目を合わせないようにして案内されたテーブルからお開きになるまで誰一人動く事はなかった。
第一王妃が『うちの子元気☆』とニコニコして注意しないものだからその拷問は最終日まで続いたようだ。
そんな貴族の教育うんぬん所か人としてもどうかと思う権力がある野生動物以下の王子達のお相手なぞ真っ平ごめんだと、どの高位貴族の令嬢達も泣き叫んで拒否したとか。
勿論私も。
年齢を重ね、それなりに情報を得て何故お父様が私を…いえ、国の臣下である貴族が嫌がる娘達にあんなナマモノの婚約者候補にしようとしたのか今でならば予想がつく。
予想はついたけどキチンと淑女教育を受けた令嬢は皆こう思ったんじゃないかしら。
あんなのの面倒何てごめんだわ。自分以外の生贄を探してって。
いくら高位貴族に生まれた義務とはいえ御しきれそうになかったもの。
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