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終わりのための旅
氷解
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「ちょっと待ってくれ! 泉爺さん!」
突然、別の声が聞こえた。
老人が目を見開く。
その表情には驚きと歓喜が混ざっていた。
「林くん!!」
「生きていたのか、、、!」
さっきまでの鬼気迫る殺気は消えていた。
「はい!なんとか、、」
突然現れた林という男は、照れくさそうに笑った。
「それよりーー」
林は一歩前に出て、大男を指差す。
「その方は悪い人じゃないです」
「俺を助けてくれた、命の恩人なんです!」
場の空気が変わる。
老人は大男を見る。
「そうなんですか??」
刀を握る手が緩む。
「誰なんだ?このご老体は?」
今度は大男が林という男に問う。
さっきまでの荒々しさはない。
「私の“家族”の一人です」
「上泉さんです。剣術の道場をやっていた方で」
この老人は、上泉さんというのか。
そういえば、名前を聞いていなかったな。
大男は上泉を見て、丁寧に頭を下げた。
「そうでしたか」
「申し訳なかった。ご老体」
その巨体からは、想像できないほど礼儀正しかった。
けれど、
「では!!」
「この少女が襲われているというのも、
私の誤解だったというわけか!!」
そう叫ぶと、腹の底から大笑いした。
さっきの礼儀正しさが嘘のようだ。
上泉はその様子を見て、ゆっくりと刀を鞘に納めた。
一方で、体力を全て使い果たした少女がペタンと座り込んでいた。
俺はなんとか危機を逃れたと、緊張が緩んだ。
その後、俺達は状況を整理した。
林という男。
彼は上泉とこの街で生活していた集団の一人。
そして、大男は林の命の恩人らしい。
「林君はね」
「やつらが動かなくなる前の日に、噛まれてしまったんです」
「だから、別の住処に隔離されていたんです」
上泉が説明した。
林が頷く。
「実は、私も皆と同じで襲われたんです」
上泉達が道場に向かっている間に、皆が待つ住処に戻ったらしい。
本来ならやつらと同族になる自分に症状が出ず、住処に戻った。
だが既にそこは惨劇だった。
そして、林も襲われた。
「もう、どうしようもなくなった時に」
「この方に、助けていただきました」
そう言って、大男に目線を移す林。
「谷風さんです」
谷風。
この大男は谷風というのか。
谷風は頭をかきながら、照れるように話した。
「あなた達も、“誘ってきた連中”の仲間かと思いまして、、」
まだ少し声量はデカい。
俺が家に帰るまでの物語に、新しい登場人物が加わった。
上泉夫妻、谷風という大男、林、そして少女。
あとはあの自衛隊の男か。
思っていたよりもこの世界には、生存者がいたのかと驚く。
特に上泉と谷風、そしてあの自衛隊の男。
この世界で生き残るに、相応な人間だと思った。
やつらの支配にも屈しない、強い人間だ。
突然、別の声が聞こえた。
老人が目を見開く。
その表情には驚きと歓喜が混ざっていた。
「林くん!!」
「生きていたのか、、、!」
さっきまでの鬼気迫る殺気は消えていた。
「はい!なんとか、、」
突然現れた林という男は、照れくさそうに笑った。
「それよりーー」
林は一歩前に出て、大男を指差す。
「その方は悪い人じゃないです」
「俺を助けてくれた、命の恩人なんです!」
場の空気が変わる。
老人は大男を見る。
「そうなんですか??」
刀を握る手が緩む。
「誰なんだ?このご老体は?」
今度は大男が林という男に問う。
さっきまでの荒々しさはない。
「私の“家族”の一人です」
「上泉さんです。剣術の道場をやっていた方で」
この老人は、上泉さんというのか。
そういえば、名前を聞いていなかったな。
大男は上泉を見て、丁寧に頭を下げた。
「そうでしたか」
「申し訳なかった。ご老体」
その巨体からは、想像できないほど礼儀正しかった。
けれど、
「では!!」
「この少女が襲われているというのも、
私の誤解だったというわけか!!」
そう叫ぶと、腹の底から大笑いした。
さっきの礼儀正しさが嘘のようだ。
上泉はその様子を見て、ゆっくりと刀を鞘に納めた。
一方で、体力を全て使い果たした少女がペタンと座り込んでいた。
俺はなんとか危機を逃れたと、緊張が緩んだ。
その後、俺達は状況を整理した。
林という男。
彼は上泉とこの街で生活していた集団の一人。
そして、大男は林の命の恩人らしい。
「林君はね」
「やつらが動かなくなる前の日に、噛まれてしまったんです」
「だから、別の住処に隔離されていたんです」
上泉が説明した。
林が頷く。
「実は、私も皆と同じで襲われたんです」
上泉達が道場に向かっている間に、皆が待つ住処に戻ったらしい。
本来ならやつらと同族になる自分に症状が出ず、住処に戻った。
だが既にそこは惨劇だった。
そして、林も襲われた。
「もう、どうしようもなくなった時に」
「この方に、助けていただきました」
そう言って、大男に目線を移す林。
「谷風さんです」
谷風。
この大男は谷風というのか。
谷風は頭をかきながら、照れるように話した。
「あなた達も、“誘ってきた連中”の仲間かと思いまして、、」
まだ少し声量はデカい。
俺が家に帰るまでの物語に、新しい登場人物が加わった。
上泉夫妻、谷風という大男、林、そして少女。
あとはあの自衛隊の男か。
思っていたよりもこの世界には、生存者がいたのかと驚く。
特に上泉と谷風、そしてあの自衛隊の男。
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やつらの支配にも屈しない、強い人間だ。
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