player

田中ライコフ

文字の大きさ
23 / 45

快楽地獄2

しおりを挟む
「セックスの才能があると豪語するだけのことはあるな。メスイキなんて簡単に味わえるものじゃない。気持ちいいか?」
「よ、くないっ。怖い……怖いって!」
「イったならよくないことはないだろう。射精できるまでヤってやる。存分に楽しめ」
「嫌だっ……! ほんとに、やめっ……! ああっ」
 快楽の波が再び叶真に襲い掛かる。身体の奥からぐずぐずと溶け出してしまいそうなほど強い快楽だ。それは叶真が体験した性的快感の中でもっとも激しいものだった。気持ちいいが底知れぬ快楽に叶真は恐怖する。
「も、やだ……っ! あっ、あ、また……、イくっ!」
 強い快楽の波に飲み込まれ、叶真は身体を強張らせた。二度目の絶頂だ。性器が脈打ち、たらりと蜜をこぼしたが、体内にくすぶる熱は一向に引かない。
 まただ。射精する時よりも何倍も強い快感を得て達しているというのに、蓋でもされたように射精することが出来ない。
 達したと同時に痙攣する内部はキョウスケに叶真の絶頂を知らせていた。だが精を吐き出せていないのを確認すると更に苛烈に叶真を攻めたてる。射精できるまでヤると言われたのは本当らしい。
「うぅ……あ……や、め……」
「止めて欲しいならさっさと出せ」
 出せと言われて出せるのならばそうしている。達しているのになぜ出せないのか、それは叶真にも分からない。
 立て続けに達した叶真は快楽に逆らう力はもうなく、すすり泣くような喘ぎを漏らすことしかもう出来なかった。
 キョウスケに止める気配がないのなら言う通りに早く射精するしか快楽から逃れる方法はないだろう。
 叶真は達して敏感になった身体の感覚を研ぎ澄まし、自ら快感を求めた。それは気持ちいいからではなく、早く終わりにしたいからだ。だが叶真の気持ちなど知らないキョウスケは、積極的に求め始めた叶真を見てニヤリと笑う。
「やっぱりいいんじゃないか。浅ましい奴だな。腰まで振って……」
 キョウスケは叶真を淫乱だと笑ったが、叶真にとってそんなものはもうどうでもよかった。解放されたい、それだけだ。
 内部の指が少しだけ折れ曲がり、キョウスケの爪が前立腺を引っかいた。少し痛いくらいの強烈な快感に叶真は歯を食いしばる。そのとき口の中を切ったのか血の味が広がるが、快感の強さに痛みは感じなかった。
「ふ、う……あ、ああ……」
 三度目の絶頂への波は、進んで求めたからかそれほど時間が掛からなかった。
「あ、イっ……!」
 弛緩していた身体にぐっと力が入り、叶真は三度目の絶頂を迎えた。頭の中が白くなるほどの快感の中に、やはりくすぶり続ける熱を感じる。
 吐精出来ていない。自分から求め、達したというのにやはり精を出せなかった。この拷問のような快楽がまだ続くのかと思うと、叶真は絶望しかない。
「ひっ、う……く……」
 目隠しをしている黒い布が、叶真の涙で濡れていく。口元からはだらしなく涎が垂れ、全身の毛穴からは汗が噴出した。射精は出来ていないものの性器からは透明な蜜を垂れ流し続けている。全身の穴という穴から何かが溢れ出し、叶真は自分が溶けているのではとさえ思った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

後宮の男妃

紅林
BL
碧凌帝国には年老いた名君がいた。 もう間もなくその命尽きると噂される宮殿で皇帝の寵愛を一身に受けていると噂される男妃のお話。

アプリで都合のいい男になろうとした結果、彼氏がバグりました

あと
BL
「目指せ!都合のいい男!」 穏やか完璧モテ男(理性で執着を押さえつけてる)×親しみやすい人たらし可愛い系イケメン 攻めの両親からの別れろと圧力をかけられた受け。関係は秘密なので、友達に相談もできない。悩んでいる中、どうしても別れたくないため、愛人として、「都合のいい男」になることを決意。人生相談アプリを手に入れ、努力することにする。しかし、攻めに約束を破ったと言われ……?   攻め:深海霧矢 受け:清水奏 前にアンケート取ったら、すれ違い・勘違いものが1位だったのでそれ系です。 ハピエンです。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。 自己判断で消しますので、悪しからず。

ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました

あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」 完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け 可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…? 攻め:ヴィクター・ローレンツ 受け:リアム・グレイソン 弟:リチャード・グレイソン  pixivにも投稿しています。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。

批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。

「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。

キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ! あらすじ 「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」 貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。 冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。 彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。 「旦那様は俺に無関心」 そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。 バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!? 「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」 怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。 えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの? 実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった! 「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」 「過保護すぎて冒険になりません!!」 Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。 すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。

【bl】砕かれた誇り

perari
BL
アルファの幼馴染と淫らに絡んだあと、彼は医者を呼んで、私の印を消させた。 「来月結婚するんだ。君に誤解はさせたくない。」 「あいつは嫉妬深い。泣かせるわけにはいかない。」 「君ももう年頃の残り物のオメガだろ? 俺の印をつけたまま、他のアルファとお見合いするなんてありえない。」 彼は冷たく、けれどどこか薄情な笑みを浮かべながら、一枚の小切手を私に投げ渡す。 「長い間、俺に従ってきたんだから、君を傷つけたりはしない。」 「結婚の日には招待状を送る。必ず来て、席につけよ。」 --- いくつかのコメントを拝見し、大変申し訳なく思っております。 私は現在日本語を勉強しており、この文章はAI作品ではありませんが、 一部に翻訳ソフトを使用しています。 もし読んでくださる中で日本語のおかしな点をご指摘いただけましたら、 本当にありがたく思います。

【完】君に届かない声

未希かずは(Miki)
BL
 内気で友達の少ない高校生・花森眞琴は、優しくて完璧な幼なじみの長谷川匠海に密かな恋心を抱いていた。  ある日、匠海が誰かを「そばで守りたい」と話すのを耳にした眞琴。匠海の幸せのために身を引こうと、クラスの人気者・和馬に偽の恋人役を頼むが…。 すれ違う高校生二人の不器用な恋のお話です。 執着囲い込み☓健気。ハピエンです。

執着

紅林
BL
聖緋帝国の華族、瀬川凛は引っ込み思案で特に目立つこともない平凡な伯爵家の三男坊。だが、彼の婚約者は違った。帝室の血を引く高貴な公爵家の生まれであり帝国陸軍の将校として目覚しい活躍をしている男だった。

処理中です...