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第一部 力の覚醒
第35話 戦い
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「やりました!」
「な、なんだ今の……?」
よしっ、とミリエラが喜ぶ一方、魔獣が破裂した様を目の当たりにした衛兵はドン引きしていた。
しかしミリエラの方を見るなり、彼が声を上げる。
「後ろ! 危ない!」
「お任せください! 加速!」
振り返りざまに魔術を付与したビー玉を投げつけ、命中。
先程と同じように魔獣を粉砕した。
「私はナイトヴェイル家の者です! こちらは私に任せてください! 皆さんは会場の方々を守って!」
「な、ナイトヴェイル家の……! しょ、承知した!」
衛兵たちが会場の防備を固めにいくのを尻目に、ミリエラは魔獣を数える。
(残り五体……それぞれ位置は違いますけど、幸い動きは遅いですし、やれます!)
勢いのまま、ビー玉を持つ右手にぐっと力を込める。
「えいえいえいえいえい――っ!」
一球ずつ、しかし間髪入れずに投げつける。
「あれ……?」
全弾命中したはずだ。
にも関わらず、魔獣に動きがない。
いや、歩みは停止しているのだが、それ以外の変化がないのだ。
「もしかして、失敗してしまったのでしょうか――うわぁっ!?」
不安が翳りかけたところで、五体の魔獣が同時に爆散した。
前の二体より激しい散り方だ。
ほとんどひき肉のようになってしまっている。
(え、なんで……? 何も変えてないはずなんですが……)
と思い返してみると、気合を入れた結果あることをし損ねていたことに気づく。
「む、無詠唱でやってしまいました~?!」
あわあわとするミリエラ。
リーファから何度も言われたことが蘇る。
『良いこと? ミリエラはなぜか魔術が暴走する傾向にあるわ。だから、発動前にはきちんと詠唱とイメージを忘れずに。魔術を定形化するのよ』
「あわわ……誰も見てなくて良かったです……」
よくわからない安堵をしていると、彼女の背後、森の中から聞いたことのある声が聞こえてくる。
「ほほう。無詠唱でこれほどの威力とは……まぁムラはあるが、誤差の範囲じゃろう」
感心しているようだ。
ミリエラがそちらを振り向くと、抜剣したゼナヴィス・レーンが向かってきていた。
足音も、気配もなかった。
そしてミリエラを見据える彼の目とその歩みには、生気が感じられない。
「ゼナヴィスさん……?」
ゼナヴィスの動きは生気が薄くゆるやかな一方、一つ一つの動作は正確で機敏だ。
緩急がつきすぎている彼の動きは人間さを欠いており、ミリエラは間合いの取り方を逡巡した。未だ蒼く発光する目で、ただ彼を見つめてしまう。
「迷ったのう? 戦場でそれは、命取りじゃぞ」
ゼナヴィスが一瞬で間合いを詰める。魔術も使用していないのに、恐ろしい速さだ。
横薙ぎに振るわれる剣。確実に胴を二分する勢いを感じる。
「うわぁっ!?」
腰の仕込みナイフを抜き取って応戦。腕に加速を使い抜刀してなお、ギリギリだった。
がきゃ、と言う重い金属音が響く。
ゼナヴィスは剣に込めた力を抜かないまま、料理の味見をしているかのような気楽さで喋る。
「ふむふむ。間に合わないと踏み、反射的に加速を使ったか。危機における冷静さはあるようじゃのう。これに関しては訓練で身につくようなものでもないが……」
「ゼナヴィスさん、もしかして、あなたが人攫いの――」
「む? お主、話すような余裕はあるのかの?」
「わっ!?」
競り合っているナイフごと力で薙ぎ払われ、ミリエラは横に吹き飛ばされる。
「と、止まって――っ!」
加重の魔術を起動。
体が木か地面に激突するより早く足の重量を増加させ、地に突き刺した足を二脚のように使って踏ん張る。
イクスから教わった受け身だ。魔術戦においては基本、体勢が先に崩れきった方が圧倒的に不利になる。
故に、吹き飛ばされたとしてもその威力を殺してなるべく近くに留まることが重要だ。
「おぉ、良いのう~。その受け身は魔術騎士団でも実戦で使いこなせる者は少ないんじゃぞ?」
(ふ、腹筋がいたいです……!)
上半身を支えるために使った腹筋が早くも悲鳴を上げる。無理をした足も含め、一発で全身が酷く軋む。
訓練と実戦は大違いだ。
しかし、見るからに強いゼナヴィスとやり合えていることで、ミリエラの思考には余裕が生まれていた。
(イクス様が来るまで、今は何とかして時間を稼いで……。いや、でも……)
そして、その一瞬の余裕が致命傷になった。
「余所見はいかんのう」
「なっ」
視線の先に捉えていたはずのゼナヴィスがいつの間にか消えている。
どこから声が?
――後ろだ!
だが、気づいた時にはもう遅かった。
ミリエラのあらゆる行動よりも早く、ゼナヴィスの手刀が首筋に刺さる。
(油断してしまいました……)
高速で閉じていく意識の中、彼女の脳裏に幾人かの姿が過る。
(ごめん、なさい……いく、す、さ……)
ばたり、と地に沈むミリエラ。
ゼナヴィスは人形のような目つきと動きのまま彼女を抱きかかえると、明瞭な口調で呟いた。
「訓練の成果は出ていたが、実戦経験は皆無じゃな。……しかし、無詠唱でこの対応力……ただの魔術の天才か、あるいは――」
「な、なんだ今の……?」
よしっ、とミリエラが喜ぶ一方、魔獣が破裂した様を目の当たりにした衛兵はドン引きしていた。
しかしミリエラの方を見るなり、彼が声を上げる。
「後ろ! 危ない!」
「お任せください! 加速!」
振り返りざまに魔術を付与したビー玉を投げつけ、命中。
先程と同じように魔獣を粉砕した。
「私はナイトヴェイル家の者です! こちらは私に任せてください! 皆さんは会場の方々を守って!」
「な、ナイトヴェイル家の……! しょ、承知した!」
衛兵たちが会場の防備を固めにいくのを尻目に、ミリエラは魔獣を数える。
(残り五体……それぞれ位置は違いますけど、幸い動きは遅いですし、やれます!)
勢いのまま、ビー玉を持つ右手にぐっと力を込める。
「えいえいえいえいえい――っ!」
一球ずつ、しかし間髪入れずに投げつける。
「あれ……?」
全弾命中したはずだ。
にも関わらず、魔獣に動きがない。
いや、歩みは停止しているのだが、それ以外の変化がないのだ。
「もしかして、失敗してしまったのでしょうか――うわぁっ!?」
不安が翳りかけたところで、五体の魔獣が同時に爆散した。
前の二体より激しい散り方だ。
ほとんどひき肉のようになってしまっている。
(え、なんで……? 何も変えてないはずなんですが……)
と思い返してみると、気合を入れた結果あることをし損ねていたことに気づく。
「む、無詠唱でやってしまいました~?!」
あわあわとするミリエラ。
リーファから何度も言われたことが蘇る。
『良いこと? ミリエラはなぜか魔術が暴走する傾向にあるわ。だから、発動前にはきちんと詠唱とイメージを忘れずに。魔術を定形化するのよ』
「あわわ……誰も見てなくて良かったです……」
よくわからない安堵をしていると、彼女の背後、森の中から聞いたことのある声が聞こえてくる。
「ほほう。無詠唱でこれほどの威力とは……まぁムラはあるが、誤差の範囲じゃろう」
感心しているようだ。
ミリエラがそちらを振り向くと、抜剣したゼナヴィス・レーンが向かってきていた。
足音も、気配もなかった。
そしてミリエラを見据える彼の目とその歩みには、生気が感じられない。
「ゼナヴィスさん……?」
ゼナヴィスの動きは生気が薄くゆるやかな一方、一つ一つの動作は正確で機敏だ。
緩急がつきすぎている彼の動きは人間さを欠いており、ミリエラは間合いの取り方を逡巡した。未だ蒼く発光する目で、ただ彼を見つめてしまう。
「迷ったのう? 戦場でそれは、命取りじゃぞ」
ゼナヴィスが一瞬で間合いを詰める。魔術も使用していないのに、恐ろしい速さだ。
横薙ぎに振るわれる剣。確実に胴を二分する勢いを感じる。
「うわぁっ!?」
腰の仕込みナイフを抜き取って応戦。腕に加速を使い抜刀してなお、ギリギリだった。
がきゃ、と言う重い金属音が響く。
ゼナヴィスは剣に込めた力を抜かないまま、料理の味見をしているかのような気楽さで喋る。
「ふむふむ。間に合わないと踏み、反射的に加速を使ったか。危機における冷静さはあるようじゃのう。これに関しては訓練で身につくようなものでもないが……」
「ゼナヴィスさん、もしかして、あなたが人攫いの――」
「む? お主、話すような余裕はあるのかの?」
「わっ!?」
競り合っているナイフごと力で薙ぎ払われ、ミリエラは横に吹き飛ばされる。
「と、止まって――っ!」
加重の魔術を起動。
体が木か地面に激突するより早く足の重量を増加させ、地に突き刺した足を二脚のように使って踏ん張る。
イクスから教わった受け身だ。魔術戦においては基本、体勢が先に崩れきった方が圧倒的に不利になる。
故に、吹き飛ばされたとしてもその威力を殺してなるべく近くに留まることが重要だ。
「おぉ、良いのう~。その受け身は魔術騎士団でも実戦で使いこなせる者は少ないんじゃぞ?」
(ふ、腹筋がいたいです……!)
上半身を支えるために使った腹筋が早くも悲鳴を上げる。無理をした足も含め、一発で全身が酷く軋む。
訓練と実戦は大違いだ。
しかし、見るからに強いゼナヴィスとやり合えていることで、ミリエラの思考には余裕が生まれていた。
(イクス様が来るまで、今は何とかして時間を稼いで……。いや、でも……)
そして、その一瞬の余裕が致命傷になった。
「余所見はいかんのう」
「なっ」
視線の先に捉えていたはずのゼナヴィスがいつの間にか消えている。
どこから声が?
――後ろだ!
だが、気づいた時にはもう遅かった。
ミリエラのあらゆる行動よりも早く、ゼナヴィスの手刀が首筋に刺さる。
(油断してしまいました……)
高速で閉じていく意識の中、彼女の脳裏に幾人かの姿が過る。
(ごめん、なさい……いく、す、さ……)
ばたり、と地に沈むミリエラ。
ゼナヴィスは人形のような目つきと動きのまま彼女を抱きかかえると、明瞭な口調で呟いた。
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