愛言葉は放課後に

aira

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余韻に浸る程欲する者

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~桃夏side~

兎弥が拐われて冬羅が暴れて撃たれた
初めこそ気がついていなかったが正常になれば痛みに気づき気を失った
次の日やっと目を覚して安心した俺はこんなにもコイツに惚れていたのか
自覚した途端つい口走っちまった
お前が死ななくて良かったと
しかも無意識にフランス語…改めねぇとな…
それに対して冬羅は驚きの返答
「それは告白ですか?」だと?…
それにあの躍如って医者に対して「それ以外言うと…殺す」
恐ろしいにも程があるだろ…
心做しか入学式の時より冬羅は優しい顔をしてくれる様になった
真意は分からねぇがな
とりあえず俺は自分に帰る為足を動かした

あの時兎山を見た瞬間何かが切れた冬羅
暴れてる姿を見て
あぁコイツはこの事を心配してたんだなっと悟った…悟ったと同時に見惚れた
至極しなやかに動く体に返り血でより白く見えた肌
動きで靡くプラチナブロンドの髪に脅威的な妖艶を含んだ笑み
これは…重症だ…
アイツを知れば知る程見れば見る程欲しく好きだと想ってしまう
俺は先生でアイツは生徒しかも10歳近く離れてる
俺自身が恐ろしい…
兎山は恐らく気がついているな…
俺と冬羅の会話を和やかな目で観ていたし…
自分で自問自答をしていると自宅に着いた
車を止め家に入りとりあえずシャワーを浴びる
風呂から上がると携帯から通知を知らせる光が

「ん?誰だ?」

履歴を確認すると知らない番号…
ま、まさかな…とりあえず掛け直してみる
ープルルルル

「はーい先生待ってましたよー!!」
「やっぱり兎山か」
「あ、バレてました?ざーんねん…」
「それより何故俺の番号…いや、言わなくていい」
「あ、察してくれました?」
「何となくな…とりあえず要件は何だ?」
「くーちゃんの事」
「冬羅か?それがどうした」

やばいな…完全にバレてる
これは知らばっくれる必要があるな…

「先生の事気になって仕方が無いって顔してるのだから先生にお願いがあって…」
「(冬羅が?)内容にもよるな」
「近々くーちゃんに会いに来てあげてくれません?」
「は?理由も無しにか?」
「それは大人らしく何かしら理由をつけて下さい」
「お前…そんな無責任な…それに俺とお前らは先生と生徒だぞ?」
「あら?てっきり先生もその気だと思ってたのに
でもそれを言うなら私が拐われて駆け付けるなんて随分熱い先生になられたのですね」
「お前なぁ…はぁ…俺の負けだ明日お前の家に行くよ」
「そう来なくっちゃ!!今回の事くーちゃんに言ってないのででは失礼します」

嵐が去った様だった
まぁ怪我させたのは俺のせいでもあるしな
冬羅はあの弾丸を避ける事が出来た
実際何度か撃たれていたが全て避けていた
が、俺に向かって撃たれた弾丸を冬羅が受けた
実際俺は避ける事が出来たかも知れないが
その時ばかりは冬羅に見惚れ動けなかっただろう
それを兎山は知っているんだろう
とりあえず明日か…もう寝て明日に備えるか

ーーピリリリリリ
俺は電話の音で目が覚めた
誰だよ…

「はい」
「先生ー?おはようございまーす昨日の約束覚えてますかー?」
「あ?お前兎山か?」
「そうでーす…って機嫌悪そんな人にはこれだね…」

そう言って向こうで話す声が聞こえる

「amusant de voir l'enseignantこれでいい?」
「うん、私もフランス語覚えたいのそれとね…」
「Je te aime…これは聞いたことあるでしょ?」
「そうだね!!知ってる!!じゃぁくーちゃんまた後でね」
「はいはい」
「…先生?聞こえた?」

こいつは一体何してくれてんだ…
「先生に会えること楽しみにしています」…だと?
まぁ兎山が言わせたんだろうが…惚れた弱味って奴か…アイツの声で…
しかも「愛してるなんて」…そんな事…

「兎山…お前策士だな」
「えー?何のことですかー?
とりあえず早く来て下さい迎えの車が待ってますよ」
「は?おい、まて」

俺の叫びも虚しく切れた電話…
アイツまじで苦手だ…策士過ぎるだろ…
ってか今何時だよ?!…朝の10時…早すぎね?
まぁいい…とりあえず着替えて眼鏡を掛けて家を出る
するとthe極道!!って車が…

「黒のメルセデス…」
「四桜 桃夏様ですね?お嬢からお話は伺っております…こちらにどうぞ」

坊主にグラサンの如何にもな男が話してる
俺はその指示に従い後部座席に座る
そこから暫く…いや、かなり近い所にある屋敷
まさか兎山の家がそんな近いとは…
驚きながら門を潜り中道を通り御殿にたどり着く
いや、長すぎるし広過ぎるだろ!!っと心でツッコミ玄関を見ると
策士兎山と惚れた女冬羅が立っていた
兎山曰く普段は組員が挨拶する所俺が堅気の為
出迎えを辞めさせたのだとか
とんだ気遣いだと思いながら家の中へ

「冬羅腕大丈夫か?」
「え?あぁはい…問題は無いです」
「くーちゃんはねぇ両利きなの」
「そうなのか?」
「ええ…昔片腕だと問題があって…両利きに」
「冬羅…お前の事が知りたいって言ったら?」
「Quelle est la peur effrayant que vous ne connaissez pas et la peur connaissez?」
「くーちゃんミステリアスだね…」
「兎山…意味分かってねぇだろ」

知る恐怖と知らない恐怖どちらが怖い?か…
前にも言っていたな…気になるが…踏み込めねぇな…
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