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第33話 今のリアル
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バイトがない時、いや、それに限らずまとまった時間ができると、オレは城島さんに連絡する。
いや、してしまう。
城島さんは大体会ってくれる。
そして、城島さんの部屋でセックスをした。
あの日、自分と関わらない方がいいと言った城島さんの後を追ってしまったオレ。
「責任とって下さい」と言って城島さんの部屋で二度目のセックスをした。
城島さんはためらっていたけれど、オレが押し切った。
そして、そのセックスはオレに、そして多分城島さんに、数日ぶりの快い眠りをもたらした。
城島さんの舌がオレの乳首を舐める。
「ん……んっ……んっ」
チュッと吸われたかと思ったら舌先で転がされる。
「んっ……んっ……ん~」
「我慢しなくていいよ。声、出して」
「あ……んんっ……んっ……」
城島さんの舌使いにオレはまるで女の子みたいな声をあげそうになる。
初めはくすぐったいだけだったのに今ではすぐに感じてしまう。
ギュッと強くつままれると、甘い痛みが走る。
「真島くん、乳首感じるようになってきたね」
「ん……」
耳元でささやくような城島さんの声が恥ずかしい。
城島さんのキスは気持ちいい。
歯の表面を舌で舐められたり。
上顎をねっとり丹念に攻められたり。
「んっ……んっ……んっ……んうっ……」
舌をやわらかく吸われたり。
「つっ……」
舌先を軽く噛まれたり。
ピクリとして目を開ければオレを見る城島さんの目がエロい。
普段はのんびりとした口調で優しげな感じなのに食べられちゃうんじゃないかみたいに口の中をかき回されてゾクゾクする。
気がつけば熱くなった下半身を城島さんに擦りつけ、夢中になって城島さんの舌に自分の舌を絡めている。
城島さんとこうして、しょっちゅう会うのは、した夜は夢も見ずによく眠れるから?
一人になりたくないから?
持て余した時間を埋めてくれるから?
それとも、ただ単純に誰かとヤリたかったから?
からからからから……「から?」ばっか。
快感を引き出すためのセックス。
愛も情もない、それ以上でもそれ以下でもない、ただのセックス。
でもそれがどうして悪いと開き直りたくもなってくる。
灰谷だって……きっとヤってる。
生暖かい肌を合わせて、汗とニオイと、オレにかかるカラダの重さ。
上がる体温、弾む息。
「真島くん、挿れるよ」
「あ……や……あぁ……」
そして、オレの内部に入りこみ、動く、熱い肉。
「あっ……あっ…あっ……んっ…んんっ……」
高まりと。
「イク……ん……んっ……ん~」
放出と。
瞬間、頭が空っぽになる。
それだけがオレの今のリアル。
心はなくても行為は出来て、気持よくなることができた。
城島さんがシャワーを浴びる音が聞こえている。
相変わらず空っぽの城島さんの部屋。
終わった後、気だるいカラダで部屋の天井を眺めていた。
オレは城島さんについて思いを巡らせる。
出会った日、城島さんは好きだった親友から子供ができたと電話があったと言っていた。
次に会った時、空っぽのこの部屋で、何もかも大事なものをみんな捨てて来たと話した。
ポストに「城島」と名前をかかげ、前を通る時、必ず中をのぞきこむ。
誰にも行き先を知らせていないと言っていたのに。
オレと寝る時、城島さんは必ず部屋にカギをかける。
それ以外はカギをかけない。
仕事に行く時も、コンビニに行く時も。
当人が言っていた。
誰かを待っている。
多分、この部屋で親友を……想い人を待っている。
オレとのことはきっと想定外で。
その人には見られたくないことなんだろう。
何もかも捨てて大事なものがわかったとして。
でも、城島さんが想っていても相手もそうだとは限らない。
その人が来てくれなかったら?
いつまで待ってもその人が来なかったら?
だって奥さんがいて、子供も生まれるんだろ。仕事もしてるだろうし。
いくら親友だって、その気持ちを受け止められないなら、何もできないだろう。
城島さんがいくら待ってもその人は現れないんじゃないのかな。
だとしても、こんな風にせずにはいられなかった、実際に行動を起こした城島さんの気持ちを考えるとオレは怖くなる。
城島さんの空っぽの部屋にくると、オレは淋しくて、たまらなくなる。
「真島くん、寝ちゃったの?帰らなくて大丈夫?」
タオルで髪の毛をふきながら城島さんがオレの顔をのぞきこんだ。
オレは城島さんの顔を見つめた。
城島さんの孤独はオレの孤独だった。
「城島さん……もう一回。もう一回……ダメ?」
言いながら自分の頬が赤くなって行くのがわかる。
我ながらなんて事を言ってるんだと思う。
「いいよ」
城島さんはゆるく微笑んで、そしていつも応えてくれる。
オレは、オレと城島さんは孤独を埋めるようにセックスに溺れた。
いや、してしまう。
城島さんは大体会ってくれる。
そして、城島さんの部屋でセックスをした。
あの日、自分と関わらない方がいいと言った城島さんの後を追ってしまったオレ。
「責任とって下さい」と言って城島さんの部屋で二度目のセックスをした。
城島さんはためらっていたけれど、オレが押し切った。
そして、そのセックスはオレに、そして多分城島さんに、数日ぶりの快い眠りをもたらした。
城島さんの舌がオレの乳首を舐める。
「ん……んっ……んっ」
チュッと吸われたかと思ったら舌先で転がされる。
「んっ……んっ……ん~」
「我慢しなくていいよ。声、出して」
「あ……んんっ……んっ……」
城島さんの舌使いにオレはまるで女の子みたいな声をあげそうになる。
初めはくすぐったいだけだったのに今ではすぐに感じてしまう。
ギュッと強くつままれると、甘い痛みが走る。
「真島くん、乳首感じるようになってきたね」
「ん……」
耳元でささやくような城島さんの声が恥ずかしい。
城島さんのキスは気持ちいい。
歯の表面を舌で舐められたり。
上顎をねっとり丹念に攻められたり。
「んっ……んっ……んっ……んうっ……」
舌をやわらかく吸われたり。
「つっ……」
舌先を軽く噛まれたり。
ピクリとして目を開ければオレを見る城島さんの目がエロい。
普段はのんびりとした口調で優しげな感じなのに食べられちゃうんじゃないかみたいに口の中をかき回されてゾクゾクする。
気がつけば熱くなった下半身を城島さんに擦りつけ、夢中になって城島さんの舌に自分の舌を絡めている。
城島さんとこうして、しょっちゅう会うのは、した夜は夢も見ずによく眠れるから?
一人になりたくないから?
持て余した時間を埋めてくれるから?
それとも、ただ単純に誰かとヤリたかったから?
からからからから……「から?」ばっか。
快感を引き出すためのセックス。
愛も情もない、それ以上でもそれ以下でもない、ただのセックス。
でもそれがどうして悪いと開き直りたくもなってくる。
灰谷だって……きっとヤってる。
生暖かい肌を合わせて、汗とニオイと、オレにかかるカラダの重さ。
上がる体温、弾む息。
「真島くん、挿れるよ」
「あ……や……あぁ……」
そして、オレの内部に入りこみ、動く、熱い肉。
「あっ……あっ…あっ……んっ…んんっ……」
高まりと。
「イク……ん……んっ……ん~」
放出と。
瞬間、頭が空っぽになる。
それだけがオレの今のリアル。
心はなくても行為は出来て、気持よくなることができた。
城島さんがシャワーを浴びる音が聞こえている。
相変わらず空っぽの城島さんの部屋。
終わった後、気だるいカラダで部屋の天井を眺めていた。
オレは城島さんについて思いを巡らせる。
出会った日、城島さんは好きだった親友から子供ができたと電話があったと言っていた。
次に会った時、空っぽのこの部屋で、何もかも大事なものをみんな捨てて来たと話した。
ポストに「城島」と名前をかかげ、前を通る時、必ず中をのぞきこむ。
誰にも行き先を知らせていないと言っていたのに。
オレと寝る時、城島さんは必ず部屋にカギをかける。
それ以外はカギをかけない。
仕事に行く時も、コンビニに行く時も。
当人が言っていた。
誰かを待っている。
多分、この部屋で親友を……想い人を待っている。
オレとのことはきっと想定外で。
その人には見られたくないことなんだろう。
何もかも捨てて大事なものがわかったとして。
でも、城島さんが想っていても相手もそうだとは限らない。
その人が来てくれなかったら?
いつまで待ってもその人が来なかったら?
だって奥さんがいて、子供も生まれるんだろ。仕事もしてるだろうし。
いくら親友だって、その気持ちを受け止められないなら、何もできないだろう。
城島さんがいくら待ってもその人は現れないんじゃないのかな。
だとしても、こんな風にせずにはいられなかった、実際に行動を起こした城島さんの気持ちを考えるとオレは怖くなる。
城島さんの空っぽの部屋にくると、オレは淋しくて、たまらなくなる。
「真島くん、寝ちゃったの?帰らなくて大丈夫?」
タオルで髪の毛をふきながら城島さんがオレの顔をのぞきこんだ。
オレは城島さんの顔を見つめた。
城島さんの孤独はオレの孤独だった。
「城島さん……もう一回。もう一回……ダメ?」
言いながら自分の頬が赤くなって行くのがわかる。
我ながらなんて事を言ってるんだと思う。
「いいよ」
城島さんはゆるく微笑んで、そしていつも応えてくれる。
オレは、オレと城島さんは孤独を埋めるようにセックスに溺れた。
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