限界社畜OLがロリになれる身体を手に入れたので、とりあえずショタを監禁する夢を果たすことにします。

若椿 柳阿(わかつばき りゅうあ)

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導入編

第二話 からだの性質とか、なんか会社とか

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「……ふむ」

 何度か交互に体を目覚めたことにより、だいたい理解できたことがある。

 まず、第一前提にこれは夢ではないらしいこと。その上で私は少女も少女、美少女の体になれる、ということ。

 どうやら片方が眠っている時にその体を起こそうとすれば、強制的にその体は目を覚ましてしまう。それはスイッチのような感じで切り替わるものだ、と理解してから、先ほどの意識が反転する感覚にもようやく理解が及んだ。

 ……まあ、それはそれとしても、そんな現実を容易く飲み込むことはできないのだけれど。

 

 それからは実際に身体を思うように動かすことにした。少女の体を目覚めさせて、それから体を操ってみる。操る、といってもいつも通りに体を動かしている感覚に違いないのだけれど、それでも私じゃないと思えるほどの美少女の体を動かすのは操作といっても差し支えないかもしれない。

 伸ばした腕の短さ、そして立ってわかる足の短さ。視界の低さ、そして大人の時よりも狭められている視野の感覚。確かにこれは子どもになったということで間違いない。

 ……というか、これは本当に不本意なことではあるんだけれど、少女の体で元の体の近くにいると、なんとも言い難い匂いが鼻腔をついてくる。自分だけでは気づかないような、そんな匂い。他人の少女となっているからこそ、そういう匂いにも気づいてしまうのかな、とかそう思うとやるせない。だって、今まで他の人はこの匂いを感じていたってことでしょ? やるせない、というか、申し訳ない、というか。

 ふと気になって、私は大人の体の方の私の体を弄ることにしてみる。匂いが気になった、というのが主な原因ではある。なんとなく秘部の感覚というものを確かめたくなったのだ。

 体に触れればすぐに切り替わる、と思っていたものだけれど、起こさないように気をつければ案外切り替わらないままに触れるっぽい。服を引き摺るように脱がしても、一向に私が大人の体になる気配はない。

 だらしなくはみ出しているお腹を、なんとなくパチンと叩きたくなったから衝動のままに叩いてみる。





 ……まあ、切り替わりますよねぇ。というか、寸前に感じた弾ける痛みがお腹に感じて結構辛い。なんで叩いたんだろう、とかそう思うけれど、それはそれとして意識が切り替わったために大人の体の方へと覆い被さるように倒れ込む少女の重みが私の腹のそれにはあった。

 ……いい匂いがする。別に香水とかも使っていないはずなのに、天然由来? みたいな、なんかそんな匂いがする。何言っているかわからないけれど、ともかくそんな感じ。

 改めて少女の体を観察する。

 黒髪のショート。中性的にも思える美人系。胸の膨らみもまだなく、秘部は皮膚が覆い隠すように割れ目を作っている。

 まじまじと人のあそこを見たことがないから、よくエロ漫画で見るようにくぱぁ、っと広げてみれば、すっごく綺麗なピンク色をしたあそこが艶を持ってこちらにご開帳されていく。私の体であるはずなのに、それでも新鮮さを拭うことはできず「おー」と私は他人事のように感心した声を上げることしかできなかった。





 きっと度重なる労働によって疲弊が積もっているのだろう。大人の体でいるよりも、少女の体でいた方がすごく楽で、私はいちいち切り替えてから状況を考えてみる。

 おそらく私の見立てでは小学生、だいたい4、5年生というくらいだろうか。わかんない、ショタについては見た目だけで年齢だったり好きなことを当てられる自信があるけれど、少女については自信はない。

 まあ、でもとりあえず少女ではあるんだろう。きっとそう、そうに違いない。なんでこの身体があるのか、その理由や原因に思い当たるものはないけれど、それでもあるもんはあるから仕方がない。

 ……でも、だからってどうすればいいのだろう。別に、小学生の体を手に入れたからって意味はないし、少女に対する嗜虐趣味とかもあるわけじゃないし。



「とりあえず、仕事休むか……」



 一応緊急事態だと数えられる状況だからこそ、休むことについての憂いはない。私はそうして体を切り替えてから所属している会社に電話をすることにした。





 クビになった。

 ……いや、本当にクビになったのかは定かではないけれど、休みの連絡を入れたら「ふざけんじゃねぇよオメェよ?! そんなことが通ると思ってんのか!? お前が休んだらその穴は誰が補填するんだよ、お前が休むだけで全員に迷惑かかるんだわ、ふざけたこと抜かしてるとクビにすんぞォ!!」と電話先で怒鳴られたので「あー、はい。クビでいいっす」と返してガチャ切りしてやった。その後、何度も電話がかかってきているけれど知らん。クビにしたのは上司だし、私は適切に休みの報告をしただけだもん。

 というわけでようやく朝食。念のため2人分、というか、1.5人分の朝食を作ってみる。少女の私の分と、大人の私の分。

 これもなんとも結構面白いもので、同じものを食べているはずなのに少女と大人の体で味の感覚が違う。塩についてはそんなに入れていないのに、少女の体ではそれが鋭敏に感じる、というかなんというか、まあそんな感じ。

「うーん、どうしたもんかなー」

 そんなことを食事をしながら呟いてみる。一瞬行儀の悪さを目の前にいる大人に指摘されるような恐怖を覚えたけれど、よくよく考えなくともそれは私でしかなかった。そんな自分がちょっとだけ面白い。

 もう仕事はクビになった、ということでいいだろう。別にいいけどね、もう少しで転職しようかな、とかそう思っていたし。プライベートを削りまくって金を稼いでいたから、有り余る金が大量にあるわけだし、今後の生活について苦はない。

 ……問題があるとすれば、この少女の身体だ。

 ええと、こういうのって義務教育を受けさせなきゃいけないのかな? 受けさせる、というか、受ける、というか。……二十四歳の私が? はは、おもしろ。

 でも、それはさておき、脳裏にチラつく煩悩がある。義務教育っていう単語が頭によぎった瞬間、どことなく頭にさらに浮かんできたのは少年の姿。

 まあ、そりゃショタですよショタ。学校に行けば新鮮なショタを見放題、生きているだけで眼福な景色が目の前にずっと溢れてくれるってわけ。え、これ最強じゃない? 最強すぎてもう子宮が疼いてるんだけど。

「……あっ」

 そして、ひとつ気づいたこと。



 ……こいつ、戸籍ねぇじゃん。



 まさしく現代の闇だぁ、なんてよくわかっていないことを思いながら私は食事をそれぞれの体で平らげていた。
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