銀色のラベンダー金色のブルーベリーを捜してワン

のの(まゆたん）

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リュートの姫君（テインタル王女）エイルが先に編

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「大変、待って財布さん」
エイルさんがわん子の財布をと先に行くと・・

突然！階段の途中の道から　空中に炎！円を描きながら

今度は中心に黒い空間が現れて中から戦士が二人飛び出した。

カッシャーン！
剣が響きあう音

なんだなんだ！

竜の顔をしたいかつい身体の戦士と
細身の全身鎧の戦士が戦ってますワン！

細身の戦士は収縮する槍のようなもので闘う！あ！魔法の炎まで飛び出した！

おっとと素早く財布を拾うワン

凄い！小柄な細身の戦士が
あの竜の顔の戦士の大きな剣を軽々打ち返してるワンワン！

ワン子さん！

あ！エイルさん

騒ぎに驚きワン子の身を心配して飛び出し来た来たワンワン！

竜の顔の戦士の顔を見て驚く！

セルト将軍！どうしたの！
お城にいるはず！

えっ！知り合いですかワン

エイルさんに気がつくと

今度は細身の戦士はエイルさんを羽交いめにした。
細身の戦士にとわられたワン

細身の戦士は呪文を唱え魔法の炎に包まれると
エイルさんごと
二人は消えたワンワン！

・・・・とある民家の中・・

エルトニア・・

うっとりする綺麗な優し気な美声・・
気を失っていたエイルが目を覚ます・・
細身の全身を鎧で包まれた戦士・・。

この声は・・まさか・

顔色を変える

鎧は呪文と共に水銀が溶けだすように
溶けゆくなびく長い艶かな黒の髪
切長でアーシュと同じ
・・
彼女を誰より大切にしてる彼と同じ瞳

光の加減で闇の色にも
金色にも
燃えるような赤い色にも見える不思議な瞳の色

白い百合か牡丹の花のように美しい女性が現れる・・

彼女は近くに隠していたリュートを手にする

久しぶりだこと・・可愛いエルトニア

二人とも・・お元気かしら？

きっと相変わらず
兄さまは貴方に夢中でしょう・・。

冷たい表情・・冷めた笑顔

エイルさんの腕飾り・腕輪を見てる・・

素敵な腕輪・・傷を隠しているの・・

その腕輪の下には・・私が刻んであげた印があるのね

私の事、怖い？それとも憎いでしょう

エイルさんは彼女を見る。

何故そんな哀しい目をしてるの？
君自身が呪いを受けた囚われの身の上だから？

君は本当は・・

アーシュの・・
君の兄さんの傍に帰りたいと思ってるはず・・

リュートの姫君は哀しそうに笑う・・

・傍にいたい私のお兄様唯一残った・・同じ血族

あの戦で・・皆殺されたわ。だからかしら・・？

恋しくてたまらない・・。

エルトニア・・貴方が羨ましいわ・・

帰りたい・・帰れない・・でも・・

貴方を傷つけた私を許さないでエルトニア・・。

兄さまに伝えて・・
この国や貴方が大事なら
私を殺しなさい。て・・

！そんな！！

エイルの顔に白く整った指先が触れる

リュートの姫君は
その綺麗な指先でエイルの頬や唇触れて・・

今度は耳元でささやく

綺麗で可愛いわエルトニア・・

私は貴方の支配者

刻んだ私の名前は所有の証・・

次は貴方を殺してしまうかもしれない

私にかけられ呪いは恐ろしいわ
自分自身を止められないの・・。

どんな楽しい残酷な事しましょうか？

ため息一つ・・。

今日の獲物は私の支配者達が欲しがった
新しい魔法の武器の地図・・。
城から無事に盗んだ事だし

だから・・エイル今日は見逃してあげる。

座りこむエイル

先程の階段のすぐ近くの小さな民家・・
リュートの姫君は扉を開けて出てゆく

石だたみに小さな可愛い野の花が
一生懸命、石の隙間から顔を出してる
可愛いお花さん・・

おそらくは本来の顔・・・優しい顔になって
踏まないように避けて歩く・・。

エイルさんワン！大丈夫ですか！

エルトニア姫、ご無事で何より

セルト将軍、ご心配をおかけしました。ワン子さんも
有難う・・。

私は奴を追いかけます。
姫！奴の顔を見ましたか？

・・いいえ、私は夢中で逃げましたから・・
ごめんなさいセルト将軍

分かりました。部下を呼んで城に帰りますか？

大丈夫です。
ワン子さんやアーシュといますね。

分かりました
では私はこれで義妹のナーリンにも部下を通じて連絡して
おきます。

有難うございます。心配するから
セルト将軍
今の出来事は言わないで・・お願い・・。

分かりました姫

ワン子さんも
アーシュが水飲み場から戻って来ても心配するから
内緒だよ

はいですワン！

外国の言葉で聞かれないように小さな声でつぶやいた。
三人とも・・アーシュも彼女も私も・・
彼女の呪いがあるかぎり・・

僕も・・。
時間が必要だよね・・

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