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アラシャ王と思わぬ出来事

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「有難う 大体理解した」
「有難うタクス 立派な家来が出来て良かった 僕のアリサ うふ」

「またレクチャーしてくれ」「はいアシャル様 アラシャ王様 喜んで頂き嬉しいです」

なんだか微妙な気分になる
・・でもアラシャ王もアリサ王女も綺麗だし 
兄さんのアシャルさんも綺麗系だよね

・・・・でも修羅場の中のアリサ王女様・・ちょっと怖いかも
アラシャ王もたまに見せる 表情や目つきが尋常じゃないし 

たった一人の異種で200歳超えてる
ほのぼのとした にやんこ族の目じゃない

・・兄さんの表情 時々 影がある 綺麗なんだけど

「兄ちゃん~上達したら 手伝ってねええ」「・・・か、考えておく」

「・・消しゴムやベタ塗りは 今でも可能かな~うふ」

「・・俺もちょっと都合が・・すまん」

・・・修羅場のアリサ王女様を知ってるだろうな ちょっと引いてる
また長い耳がピコピコ

「また差し入れを持ってくる 
今日はそろそろ休んだら?二人とも疲れたろう」

「そうね~~温泉入って寝ようかしらん」アリサ

「そうそう うふふ」アラシャ王

「アラシャは さぼった仕事をしろよ」
「・・・ひどいアーシュ様」

「・・・・政務の書類手伝ってやる」
「うふ~~~宜しく お菓子やおつまみも~~」

「はいはい」

「政務?」
「ああ、兄ちゃん 最初の前世は王様の仕事してたから」
「最初の前世の名前がアーシュなの」

「・・ここの「にやんこ王国」の医療が異常に発達してるのは
兄ちゃんが 疫病で古代の種族が滅びるのを知ってたから
疫病対策の部署を作ったのが原因」

「一度滅亡した黒の王国や白の王国を
他の仲間の方々と一緒に一年前後で復興させたのよ」

「敵の巨人族の10年以上の圧政でボロボロ状態だったのに」

「黒の黄金の力が強いから 現在の状況把握もばっちり」

黒の黄金の魔力は 予知、遠距離も含む透視、過去見、心に関するもの
幻影 破壊の力 癒し 全ての属性魔法

白の種族とよく似てる 同じような魔力・・だったよね

「僕のアーシュ様が無理が出来る身体なら
もっと手伝ってもらいたいですが はあ~~」

「お前の子孫も優秀なんだから こき使え
それか 側近を育てろ」

「・・僕の子孫 のほほんっちゃん達は優秀なんですけど
人が好過ぎて・・それに優しいから冷徹に判断とか無理なんですよ
ソル王子が生きていてくれたら・・」

「死んだ者は仕方ないだろう やれやれ」

「お城で皆幸せにしてくれるなら 僕は満足なんですが」
「・・・跡継ぎの事を考えないとまずいと思うぞアラシャ」

「はあ~~~」「まったく・・他の連中がいるから何とかなるとは思うが」

「周りも平和ですから 戦争の心配もなし」
「魔法の王達の根城だからな 普通はもうないだろう」

何だかよくわからない話で盛り上がってる・・


「じゃあ 夜食の準備があるから俺は先に行ってる」 
「はあ~いアーシュ様 うふ」

「じゃあ私も屋敷に戻ろうっと 
あ、タクス君の部屋は ここにあるからね 
後で女官さんに来てもらうから 待ってて」

「アリサ 大事な原稿が落ちてる」
そう言って 原稿を拾うために立ち上がる

・・あれ よく見ると兄さんの方がちょっと背が低い 
彼の方が年下に見える

アリサ王女様と兄さんが去って アラシャ王と僕だけが残される

「・・・・・」
あ・・そういえば アラシャ王様 BLな人
もしかして 僕 危険なのか? 貞操の危機なのか!!!

・・いや この人 アシャル様を見てる限り 基準値 好み高そうだから
範疇外だよね!!!

と思ったら 壁ドン!!されました
きゃああああ~~~ぎゃあああああ!

口元を歪めるアラシャ王様
「はいはい そうそう 貞操は大丈夫だから心配しなくていいよ
アリサの家来に手を付ける訳ないでしょう」

え・・?

「僕の暗黒の力は 魔法の王達よりも強いよ
予知は得意じゃないけど 心や過去は視えるから」

「・・・僕の別名 暗黒の王 闇を司る 

それに 僕の父親は二百年前に 
にやんこ王家を滅ぼして にやんこ王国を滅亡寸前まで追い込んだ狂王ジェライア

・・父はまだ十代の僕の美しい母親 にやんこ王国の王女を浚って
無理やり自分のものにしたんだ それで出来たのが僕」
「ほとんどの家族や婚約者を目の前で殺されて 攫われた
 その上 虐待された・・」

「母は天使のような人だった こんな僕を慈愛してくれた
早くに死んだけど」

「!!」

「父ジェライアは アーシュ様の祖父の転生した者だった
アーシュ様の祖父は 歴史上 一番か二番の狂王だよ」

「にやんこ王国を救う為に戦った
彼奴は 母たちや同じにやんこ族の仇だから・・
沢山、数百万のにやんこ族を奴隷にして虐待したり 楽しんで惨殺した」

「僕のアーシュ様も可哀そう 僕みたいのにストーカーされて うふふ
・・僕はアーシュ様にとって 本当は残酷な支配者だから
 アーシュ様は僕には逆らえない くすくすっ」
「僕にとっては 幼い子供の頃からの初恋だった」

「可愛いアリサという人質もいる 
アーシュ様も難しい病がある 生きてゆけない」


「そうだね あの戦争でも沢山手にかけた・・」

「優秀で情感の高いクリエーターは物の本質を
本能でよく見分ける 関心するね」

冷や汗が絶え間なく流れる とても恐ろしい目 暗い表情

「・・・・うふふ 可愛い 本当に怖がってる
僕は同じにやんこ族を溺愛してる 子供も大好きだよ
アリサも可愛い 一時は王妃になってもらおうかと思ってた」

「・・・へ?」

「前世は異界の日本人でも 今は、にやんこ族で子供だもの うふふ」

「・・・さっきの話はアリサの人質の事以外は本当だけどね」

「アーシュ様は成長が15歳で止まってるから
アリサより年下にみえると思う アリサも17歳で止まったよ」

「え!」

「アリサも古代の種族の血を受け継いでるから
彼等同様 10代か20代で姿年齢が止まるんだ 
まあアーシュ様の場合は ちょっと事情があるけど

あ、君は普通だからね」

「ちょっと虐めてごめんね うふ
君の作品も期待してるよ またレクチャーしてね」
信じられないくらい明るい笑顔

多分 これは亡くなったアラシャ王様の母親の面影

するとコンコンとノックの音
「失礼します タクス様 お迎えに来ました」

現れたのは 清楚な感じの可愛い猫耳の美少女の女官だった
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