運命の麗しき皇妃たち・皇帝に愛された妃~薔薇のような美貌の皇妃 エーメとジョゼフーヌ~~【フランス皇帝ナポレオンとオスマン帝国の帝の妻】

のの(まゆたん)

文字の大きさ
24 / 57

第24話 トプカプ宮殿 エーメとムスタファ皇子

しおりを挟む
イスラムの帝国 オスマン帝国のトプカプ宮殿 
軽快な軽やかな足音をさせて
まだうら若い金髪の少女が豪奢な宮殿の中を歩いてゆく
通り過ぎる者達は清らかな美しさの彼女を見ている 
たまに挨拶などを交わしてまた、エーメは通り過ぎてゆく

東西を隔てるボスポラス海峡に
いにしえから続く千年以上の歴史ある元、東ローマ帝国
当時のビザンチン帝国の面影を引き継ぐ都

街にはモスクの丸みを帯びた尖塔 イスタンブール(コンスタンチンノーブル)
アラブ風の街並みが見える風景はとてもエキゾチックな趣がある
日に幾重にもコーランの祈りの歌声が風に乗って木霊するのだった。
香辛料のスパイスの香りが街には漂っているとも聞く 
巨大な帝国ゆえに多民族国家らしく異国の言葉も‥

イスラム最大の都、トプカプ宮殿の奥深くにあるハーレムの区画
スパイスを効いた甘いチャイにトルココーヒー、ミントテイ
独特のアラブやペルシャ、トルコの菓子に食事の準備がされ、昼食にと運ばれてゆく

本来なら身分の低い女奴隷(ジャーリエ)である
もとは攫われたフランス人の少女エーメことナクシデイルも手伝いを
しなくてはいけないのだが、金の髪に青い瞳 天使のような美しい少女
類い稀なる美貌から将来を有望視され

先代の元皇帝妃に特別待遇を受けているので 
大勢の者達の大部屋でなく、小さな一人用の普通の部屋で
先の先帝皇妃、彼女の話し相手や特別な勉強、踊りなどのみをして
あとはただ、穏やかに暮らせていた。
少なくとも今は‥

「ナクシデイル」「はい?」廊下で後ろから声をかけられる

「あ、ムスタファ皇子殿下様」
エーメことナクシデイルは非礼がないようにムスタファ皇子に優雅に挨拶の礼を取る

ぽっちゃりとして、凡庸な面立ち
エーメ、ナクシデイルを見る頬が少しばかり、赤い

「こ、今度、菓子でも・・ああ、フランスの菓子でも部屋に届けさせよう」
うわずった声で満面の笑みで彼、ムスタファ皇子は言う

「まあ、有難うございます殿下」
エーメの無邪気で屈託ない綺麗な笑み、青い瞳が煌めき、彼女の頬が紅潮する
本当に嬉しそうだった。
ナクシデイル・・豪奢な声の名の通り それは綺麗な素敵な声のエーメ

「で、では 私はし、し、失礼するよ‥」
ムスタファ皇太子は早々に立ち去る。

傍にいたムスタファの御付きの者達がそっと舌打ちする
「殿下、あの娘は父君ハミト皇帝陛下の妃候補、しかも敵であるあの女の傍仕えです」
「む・・わかってるさ、だが何があるか分からない王宮の世界
うわべだけでも付き合うのも悪くないだろう」慌ててそう言い返す

「は、母上には余計な事を言ったら‥わかってるな!」そう言って口止めした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)

MisakiNonagase
現代文学
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。

江戸の夕映え

大麦 ふみ
歴史・時代
江戸時代にはたくさんの随筆が書かれました。 「のどやかな気分が漲っていて、読んでいると、己れもその時代に生きているような気持ちになる」(森 銑三) そういったものを選んで、小説としてお届けしたく思います。 同じ江戸時代を生きていても、その暮らしぶり、境遇、ライフコース、そして考え方には、たいへんな幅、違いがあったことでしょう。 しかし、夕焼けがみなにひとしく差し込んでくるような、そんな目線であの時代の人々を描ければと存じます。

甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ

朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】  戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。  永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。  信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。  この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。 *ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

せんせいとおばさん

悠生ゆう
恋愛
創作百合 樹梨は小学校の教師をしている。今年になりはじめてクラス担任を持つことになった。毎日張り詰めている中、クラスの児童の流里が怪我をした。母親に連絡をしたところ、引き取りに現れたのは流里の叔母のすみ枝だった。樹梨は、飄々としたすみ枝に惹かれていく。 ※学校の先生のお仕事の実情は知りませんので、間違っている部分がっあたらすみません。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし

かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし 長屋シリーズ一作目。 第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。 十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。 頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。 一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。

処理中です...