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甘い夢を叶える為に
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アダルは魔術師の顔をじっくりと眺めた。
茶色の柔らかそうな髪に糸目、普段は玉の上に乗って遊んでそうな雰囲気だ。
「……何を言っているのか、まるでわからんな」
「あらあ~、とぼけちゃってえ、僕ね、人の強い想いを感じとるのが得意なんですよ!! まあ、少しだけ聞いてください」
「……っ」
肘でつついてくる魔術師を睨み付けるが、周囲に人がいないのを確認して、庭の奥の長椅子に誘導させた。
並んで腰を落ちつかせ、空を見つめる。
「雲一つない空だ、鳥は気持ちよく飛んでいただろうに。災難だったな」
「え! 僕が被害こうむったんですよ!?」
「わめいていないで、早く説明しろ」
「ぐぬっまあ、いいですけどねえ」
魔術師は自分が開発した魔術を試したいので、アダルに協力して欲しいという。
その魔術というのが、癖のある術であり、検証したいらしい。
「つまりは、人の想いを使ってどれだけその術が持つのか試したいというわけだな?」
「ですね! 最高で二月は若返りを保てていた人もいましたよ」
「そんなにか?」
「ええ! アダルさんの想いの強さなら、三ヶ月はもつはずです!」
「そんなにか!?」
魔術師は玩具の人形みたいにかくかくうなずく。
「お礼もかねて破格で提供しますよ」
「金を取るのか!?」
なんてやつだと憤るが、旅をしているので、ただで能力を使役はできない!
と頑なな態度をとられ、支払いに応じた。
「信じやすいんですねえ?」
「出会った直後に秘密を見抜かれれば、誰だって信じざる負えないだろう」
「ですかねえ? 陛下についてだからじゃないんですかあ?」
「だ、だまれ! 減額するぞ!」
「それは困ります!」
庭の片隅で出会ったばかりの怪しい男と、何をしているのだ自分は。
アダルは額に手を当てながら深い息を吐き出す。
改めて魔術師を見つめて、信用しても良いものか考える。
既に金は懐から取り出してある。
町に繰り出したりすると、揉め事をこれで解決する事もあるのだ。
「名を名乗れ」
「へ? フェリクスです」
「フェリクスか。お前は不思議な男だ、信じてみたい」
「は、はい! 僕は自分の魔術には誇りを持ってます!」
「そうか。フェリクス、私を若返らせてくれ」
ガシッとその肩を掴み、語気を荒げる。
フェリクスは慌てたように拳を作って頷いた。
「了解です! 若返った後はアダルさんの熱意と努力次第ですが、術をかけます!」
「う、うむ」
そう言われて、若返ったとしてもシルヴィオ様の好みでなければ、甘いひとときの夢を見ることは叶わないのだと知る。
――しかし、こんな機会二度とないぞ!
「では、愛する陛下の事を強く想いながら瞳をとじてください、あ、一応庭には結界張っときますね」
「助かる」
「――では」
聞きとれない言語で呪文を唱えるフェリクス。
もしかしたら、稀有な魔術師なのかも知れない。
――シルヴィオ様……。
身体が温かい。
痛みまでともない、アダルは目を閉じていられなくなった。
「か、かはっ」
はひはひ呼吸を繰り返し、やがて意識が途絶えた。
「……さん、アダルさん」
「ん、ううっ」
「アダルさん!」
ぼんやりとしたフェリクスの輪郭がはっきりしてきて、アダルは全身の気だるさに負けじと四肢に力を入れた。
「ぐ、ぐう」
ゆっくり起き上がり、顔や胸、腹をペタペタさわってみる。
柔らかい?
「手鏡ありますよ!」
「う、うむ」
何だか声もいつもより高い気がする。
受けとった鏡で顔を見て、アダルは衝撃で全身が震えだすのを感じた。
血色のいい顔色、しわひとつないピチピチの肌、艶やかな黒髪――。
「ま、間違いない、わかがえっている」
「美形さんじゃないですか!」
「十代の私だ!」
こんなに美しい時代があったのか。
アダルは普段の四十路の自分の姿を脳裏に浮かべて、嘆かわしい気持ちに陥る。
――時は残酷だな。
「気分はどうですか?」
「うむ、問題ない」
「痛みとかも、大丈夫ですか?」
「ああ、もう大丈夫だ」
「良かった良かった。じゃあ、次は衣装ですねえ」
「衣装、か」
ふと今着ている衣服が、ダボダボなのに気づいて声をあげた。
服を用意しなくては。
話し合いをした結果、アダルは踊り子としてシルヴィオにまず謁見をするという流れになった。
ちょうど近日に大きな祭りがあり、各国から旅をしている踊り子達が立ち寄るしちょうどいい。
アダルが若返っている間は、フェリクスがアダルになりすまして傍で見守ってくれるらしい。
目の前で変貌する様を見て、感心してしまい拍手までした。
「見事だ」
「しわの一つ一つまで再現可能です!」
自分が親指を立てて舌を出す姿にげんなりして頭を抱える。
「性格が違いすぎて不安だな」
「大丈夫ですって! アダルさんこそ口調気を付けてくださいよ!」
「ぐっ」
その通りだ。
口調が出てしまえば台無しになる。
こうしてアダルは旅をしている踊り子として、陛下に謁見をする事となった。
夕方には偽アダル(フェリクス)と共に王の間に入る事ができたのだが、まずい状況だった。
シルヴィオがちょうど夜の相手を吟味中だったのだ。
偽アダルをねめつけて不機嫌そうに口元をつりあげる。
「外で待っていろ」
「は、ははっ」
偽アダルがガバッと頭を下げるのを、若返り、踊り子の姿になったアダルは、緊張気味に眺めていた。
――しっかりしろ、フェリクス!
「お前は」
「はっ」
声をかけられて視線がシルヴィオとあってしまう。
心臓が爆発しそうになり、呼吸が苦しい。
「あ、の」
「アダル、お前が言っていた踊り子か?」
「は、はいい」
偽アダルが頭を下げたままゆっくり横に逃げる。
「名前は?」
シルヴィオが玉座から立ち上がり、複数の臣下をかきわけて目の前まで歩いて来た。
アダルは考えておいた名前を名乗る。
「る、ルアと申します」
「そうか。ルアか……愛らしいな」
するりと頬を指でなぞられ、アダルはそれだけでうっとりしてしまう。
――さ、さわられたあっシルヴィオさまがあっわたしの頬に触れてくださったあああっ!!
すりすりと思わず頬を指にこすりつけてしまって、我に返った時には遅かった。
シルヴィオが笑いながら腰に腕を回してくる。
「ひいっ!?」
「そうかそうか、お前の目的はこっちか。ならば、今夜はお前が俺の相手をしろ」
「ふへええっ!?」
「マジですかあああっ!?」
偽アダルが間抜けな声をあげる。
「なんだその口の聞き方は、気をつけろアダル!」
「す、すみません」
偽アダルが怯えてぺこぺこ頭を下げる。
いや、私はそんな風には頭をさげないぞ!
そんな文句よりも、アダルはあまりにも好都合に事が運ぶので、浮かれてしまうのだった。
――シルヴィオ様に抱いて頂ける!
つい身体をその逞しい肉体に擦り寄せて抱きついてしまう。
「シルヴィオさまあっ♡」
「よしよし」
意外にも陛下は抱き締めてくれて、頭まで撫でてくれた。
「ふううっ」
アダルはあまりの幸せに、涙を流した。
茶色の柔らかそうな髪に糸目、普段は玉の上に乗って遊んでそうな雰囲気だ。
「……何を言っているのか、まるでわからんな」
「あらあ~、とぼけちゃってえ、僕ね、人の強い想いを感じとるのが得意なんですよ!! まあ、少しだけ聞いてください」
「……っ」
肘でつついてくる魔術師を睨み付けるが、周囲に人がいないのを確認して、庭の奥の長椅子に誘導させた。
並んで腰を落ちつかせ、空を見つめる。
「雲一つない空だ、鳥は気持ちよく飛んでいただろうに。災難だったな」
「え! 僕が被害こうむったんですよ!?」
「わめいていないで、早く説明しろ」
「ぐぬっまあ、いいですけどねえ」
魔術師は自分が開発した魔術を試したいので、アダルに協力して欲しいという。
その魔術というのが、癖のある術であり、検証したいらしい。
「つまりは、人の想いを使ってどれだけその術が持つのか試したいというわけだな?」
「ですね! 最高で二月は若返りを保てていた人もいましたよ」
「そんなにか?」
「ええ! アダルさんの想いの強さなら、三ヶ月はもつはずです!」
「そんなにか!?」
魔術師は玩具の人形みたいにかくかくうなずく。
「お礼もかねて破格で提供しますよ」
「金を取るのか!?」
なんてやつだと憤るが、旅をしているので、ただで能力を使役はできない!
と頑なな態度をとられ、支払いに応じた。
「信じやすいんですねえ?」
「出会った直後に秘密を見抜かれれば、誰だって信じざる負えないだろう」
「ですかねえ? 陛下についてだからじゃないんですかあ?」
「だ、だまれ! 減額するぞ!」
「それは困ります!」
庭の片隅で出会ったばかりの怪しい男と、何をしているのだ自分は。
アダルは額に手を当てながら深い息を吐き出す。
改めて魔術師を見つめて、信用しても良いものか考える。
既に金は懐から取り出してある。
町に繰り出したりすると、揉め事をこれで解決する事もあるのだ。
「名を名乗れ」
「へ? フェリクスです」
「フェリクスか。お前は不思議な男だ、信じてみたい」
「は、はい! 僕は自分の魔術には誇りを持ってます!」
「そうか。フェリクス、私を若返らせてくれ」
ガシッとその肩を掴み、語気を荒げる。
フェリクスは慌てたように拳を作って頷いた。
「了解です! 若返った後はアダルさんの熱意と努力次第ですが、術をかけます!」
「う、うむ」
そう言われて、若返ったとしてもシルヴィオ様の好みでなければ、甘いひとときの夢を見ることは叶わないのだと知る。
――しかし、こんな機会二度とないぞ!
「では、愛する陛下の事を強く想いながら瞳をとじてください、あ、一応庭には結界張っときますね」
「助かる」
「――では」
聞きとれない言語で呪文を唱えるフェリクス。
もしかしたら、稀有な魔術師なのかも知れない。
――シルヴィオ様……。
身体が温かい。
痛みまでともない、アダルは目を閉じていられなくなった。
「か、かはっ」
はひはひ呼吸を繰り返し、やがて意識が途絶えた。
「……さん、アダルさん」
「ん、ううっ」
「アダルさん!」
ぼんやりとしたフェリクスの輪郭がはっきりしてきて、アダルは全身の気だるさに負けじと四肢に力を入れた。
「ぐ、ぐう」
ゆっくり起き上がり、顔や胸、腹をペタペタさわってみる。
柔らかい?
「手鏡ありますよ!」
「う、うむ」
何だか声もいつもより高い気がする。
受けとった鏡で顔を見て、アダルは衝撃で全身が震えだすのを感じた。
血色のいい顔色、しわひとつないピチピチの肌、艶やかな黒髪――。
「ま、間違いない、わかがえっている」
「美形さんじゃないですか!」
「十代の私だ!」
こんなに美しい時代があったのか。
アダルは普段の四十路の自分の姿を脳裏に浮かべて、嘆かわしい気持ちに陥る。
――時は残酷だな。
「気分はどうですか?」
「うむ、問題ない」
「痛みとかも、大丈夫ですか?」
「ああ、もう大丈夫だ」
「良かった良かった。じゃあ、次は衣装ですねえ」
「衣装、か」
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服を用意しなくては。
話し合いをした結果、アダルは踊り子としてシルヴィオにまず謁見をするという流れになった。
ちょうど近日に大きな祭りがあり、各国から旅をしている踊り子達が立ち寄るしちょうどいい。
アダルが若返っている間は、フェリクスがアダルになりすまして傍で見守ってくれるらしい。
目の前で変貌する様を見て、感心してしまい拍手までした。
「見事だ」
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「性格が違いすぎて不安だな」
「大丈夫ですって! アダルさんこそ口調気を付けてくださいよ!」
「ぐっ」
その通りだ。
口調が出てしまえば台無しになる。
こうしてアダルは旅をしている踊り子として、陛下に謁見をする事となった。
夕方には偽アダル(フェリクス)と共に王の間に入る事ができたのだが、まずい状況だった。
シルヴィオがちょうど夜の相手を吟味中だったのだ。
偽アダルをねめつけて不機嫌そうに口元をつりあげる。
「外で待っていろ」
「は、ははっ」
偽アダルがガバッと頭を下げるのを、若返り、踊り子の姿になったアダルは、緊張気味に眺めていた。
――しっかりしろ、フェリクス!
「お前は」
「はっ」
声をかけられて視線がシルヴィオとあってしまう。
心臓が爆発しそうになり、呼吸が苦しい。
「あ、の」
「アダル、お前が言っていた踊り子か?」
「は、はいい」
偽アダルが頭を下げたままゆっくり横に逃げる。
「名前は?」
シルヴィオが玉座から立ち上がり、複数の臣下をかきわけて目の前まで歩いて来た。
アダルは考えておいた名前を名乗る。
「る、ルアと申します」
「そうか。ルアか……愛らしいな」
するりと頬を指でなぞられ、アダルはそれだけでうっとりしてしまう。
――さ、さわられたあっシルヴィオさまがあっわたしの頬に触れてくださったあああっ!!
すりすりと思わず頬を指にこすりつけてしまって、我に返った時には遅かった。
シルヴィオが笑いながら腰に腕を回してくる。
「ひいっ!?」
「そうかそうか、お前の目的はこっちか。ならば、今夜はお前が俺の相手をしろ」
「ふへええっ!?」
「マジですかあああっ!?」
偽アダルが間抜けな声をあげる。
「なんだその口の聞き方は、気をつけろアダル!」
「す、すみません」
偽アダルが怯えてぺこぺこ頭を下げる。
いや、私はそんな風には頭をさげないぞ!
そんな文句よりも、アダルはあまりにも好都合に事が運ぶので、浮かれてしまうのだった。
――シルヴィオ様に抱いて頂ける!
つい身体をその逞しい肉体に擦り寄せて抱きついてしまう。
「シルヴィオさまあっ♡」
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