異世界転移した男子高校生だけど、騎士団長と王子に溺愛されて板挟みになってます

彩月野生

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26騎士団長様を助ける為に!(触手描写有り)

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「うわあっ早い!」
「ハハハハッ! 私のサリーは早いぞ! 舌を噛むな! しっかり私にしがみつくんだ!!」
「ひゃい!」

 ――風があっ顔がいたいいいいっ!!

 振り落とされないかと恐怖に震えながらも、必死にブライアン父にしがみついて空の旅に耐えた。

 森に着く頃、ちょうど朝を迎え、陽の光に輝く木々の輝きに瞳を細める。
 結界が張られているため、森の真ん中に降り立つ。
 ペガサスは奥には行けない為、ここで待たせる。
 ブライアン父が、サリーに待つように告げて、シンヤに行くぞと声をかけた。

 燦々と日が降り注ぐ森は、平和の象徴そのもので、鳥の囀りを聴いていたら欠伸が出て来る。

 ――いけない! 眠くなってる場合じゃないぞ!

 ブライアン父に導かれて、どんどん歩いていく。
 やがて薄暗い場所に出ると、不気味な鳴き声が響いた。

「ひっ」
「大丈夫、下等な魔獣だ。私がいるからな」
「お父さん……」

 やっぱりこの人、かっこいい!

 ブライアン父は渋くてかっこいいと感じて、密かに何度も頷いた。

 さらに歩き続けていく。
 足が痺れてきて、強烈な喉の乾きに襲われて、ブライアン父に泣きついたら、大木の幹を斬って、吹き出した水を飲ませてくれた。

「ぷはっ生きかえったあ~~」
「この森は様々な効能を持つ生き物が無数にいる。よく観察して、いつか息子の役に立ってくれ」
「はい!」

 効能ときいたシンヤは、ふと自分の力について考えてみた。

 ――祈りで、花が咲いたんだよな。

 自分の力について、もっと知りたいと思い、なんとなく祈り始める。

 “森よ、ブライアン様の元へ導け”

 ――なんてな!

 舌を出した瞬間、甲高い音が響き渡り、木々がざわめき始めた。

「な、なんだ!?」
「シンヤよ、これはなんだ? 今、お前が何かしただろう?」
「は、はい! でもまさかこんな反応するなんて!」

 木々がしなり、葉が凄まじい勢いで舞い始め、一つの線のようになり、先を示す。
 シンヤは息を呑み、ブライアン父の腕を掴むと、興奮して声をかけた。

「もしかしたらこっちにブライアン様がいるかも!!」
「何? 行ってみよう!」
「はい!」

 葉が導く先へと走ると、開けた場所に出る。
 奇妙なのは、草が生えていないというところだ。
 シンヤはまさか、ブライアンが埋まっているのではと怖くなって、土が盛り上がっている所に走った。

「シンヤ! 気をつけなさい!」
「え?」

 土がボコリと浮かび上がり、中から太い根っこが飛び出してくる。
 まっすぐにシンヤに向かって伸びてきた。

「うわああああっ」
「シンヤ!!」

 ブライアン父が剣で根っこを斬ろうとするが、根っこは生きているように蠢いている為、なかなか斬れない。

 シンヤは身体に絡みつく根っこが、普通のより柔らかくて、甘い匂いの汁を出しているのに気づいた。

「なんだこの汁!?」



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