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六章 私の『学園生活』……

お泊り会がしたいって、冗談だよね?3

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「このクッキー、本当においしい。ロノア、ありがとう」

「マオちゃんに喜んでもらえて嬉しいですわ」

 そのクッキーは、紅茶の深みのある味わいととても相性がよく、自然と手が進む。

「ねえロノア、その──」

 私は急に眠くなってきて、私の意識はそこで途切れた。


「マオちゃん......っ!!」

 次、私が目を覚ますと、ロノアが私をうっとりとした目で見つめて──。

「ちょっ!ロノア、なにしてんの!?」

 ロノアは、今にも私をおかそうと、というかこんな感じのことが前にもあったような既視感が......。

「なっ!!ま、マオちゃん......?その、これは、ですわ。それで、いつからお目覚めになられていましたの?」

「えっと、さっき?というか、事故にみえないんだけど、本当に事故?」

「ええ、事故ですわ」

 あっ、思いだした。
 インクプスだ。最近会ってないから忘れてた。
 なんか、くしゃみが聞こえてきた気がする。
 本人が聞いてたら、泣きそうだな。
 それにしても、全然事故にはみえないんだけど。
 というより、絶対ヤろうとしてたと思うんですけど?

「ねえロノア、何をしようとしてたの?」

「何もしようとしてませんわ。別に、紅茶に睡眠薬を入れて、マオちゃんを私がいないと生きていけない体にしようなんて、してませんわ」

 怖っ!てか、危なかった。
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