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最終章 世界の理は変わらない

《幕間》いいから戻るよ!2

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「それで、魔王様どっちに持ってもらいたいですか?」

 あのあと、一通り言い争うと、本題を思い出したのか、私の顔を伺うように、インクプスが訊いてきた。
 正直、そんなことはどうでもいいし、これってあれでしょ?
 どっち選んでもだめなやつでしょ?
 いや、私はどっかのなろう系主人公とかみたいになることはしたくないからな~。
 そんなふうに、この状況をどう切り抜くか考えてると、

「魔王様......?その、悩むほどのことなんですか...?」

 インクプスが、「もちろん、私ですよね?」といわんばかりのことを言われた。
 いや、どこからその自信が来るの!
 今までのことを考えたら、どう考えてもインクプスに持たせるわけないでしょ。
 うん......?
 そのとき、私はあるいい考えが浮かんだ。

「それじゃ、が持ってきて?」

 私は一言そう言うと、今度こそ城に向けて行こうとする。
 けど、それを止めるかのようにインクプスから声がかかる。

「なんでですか...!なんで、サキュバスなんかなんですか!」

「マオちゃん...!これが、私とインクプスの差なんですわ!」

「だって、インクプスの方がでしょ?」

 私がそう言うと、インクプスは一度キョトンとして、『何を言ってるのかわからない』という顔をしていたが、なにか理解したのか納得した表情をしていた。
 けど、ロノアは全く気づいていないようだった。
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