8 / 14
Chapter7: 二人の夜と新たな朝
しおりを挟むセシルを抱き、快楽の極致を味わったはずのリスティスとレリューだったが、その欲は尽きることがなかった。むしろ、セシルという共通の快楽を通して、二人の間に新たな炎が灯ったのだ。
レリューは、リスティスの唇を深く貪り、重ねて握った二つの巨魁を激しく扱く。
「……はぁっ、はぁ……」
二人の荒い息遣いが部屋に響き、その熱気が、眠るセシルを包み込んでいた。
「……くそ、止まらねぇ……」
レリューは舌を絡めながらがそう呟くと、リスティスは唇を離し、彼の首元に顔を埋めさらに強く抱き締めた。
「ああ……っ、はぁ……」
二人の巨魁は、激しい手つきに呼応するように、熱く、固く脈打つ。
そして、二人の間で、快楽の絶頂が訪れた。
「……っ!」
「レリュー……っ!」
二人は同時に、白濁を撒き散らす。その熱い液体は、互いの手に、腹筋に、厚い胸筋に。そして絨毯に、大量に降り注いだ。
ひくんひくんと身体を震わせる二人。
レリューは右手でリスティスの顎を持ち上げると唇を啄み、濡れた瞳でリスティスを見つめる。
「リスティス…、次はお前が扱いてくれ」
リスティスはその言葉に、僅かに目を開く。微かに震える両手で、白濁に濡れたお互いの巨塊を握り、上下に動かし初めた。ぎこちなさがかえって悦を導く。
「ああ…リスティス、気持ちいいよ…」
レリューはリスティスの首元に腕を回すとリスティスの肩に顔を預けた。
「レリュー…、俺…」
「何も言わなくていい。…今は浸れ」
レリューはそのままリスティスの首に舌を這わせ始めた。
「ああ…レリュー、レリュー…」
戸惑いの感嘆がリスティスの唇から零れる。
2人の全身が震え果てるまでに、それ程の時間は掛からなかった。
すべてを出し尽くし、ぐったりと絨毯に横たわる二人。その姿は、まるで戦いの後の兵士のようだった。
「……終わったな」
レリューが静かに呟いた。
「ああ……」
リスティスは、レリューの二の腕に頭を乗せ、息を整える。
二人の間には、他に言葉は無かった。しかし、互いの存在を確かめ合うように、強く抱き締め合った。
セシルを抱くという目的から始まった夜は、思いがけず、二人の男の関係性を変えることになった。
この夜を境に、二人の友情は、より深く、複雑なものへと変化していくのだろう。
白濁と情欲に包まれた夜が明け、三人はギルドへと向かった。
ギルドの受付では、昨日の騒動を思い出した職員が、三人に深々と頭を下げてくる。
「皆様、昨日は大変申し訳ございませんでした! 精算が完了しましたので、こちらを……」
職員が差し出したのは、通常の依頼報酬をはるかに上回る金額が記載された魔石の袋だった。コカトリスとバジリスクの死骸一つ一つに、想定以上の価値があったのだろう。
「すごい額だな……」
レリューが目を丸くして呟く。
「これは、本当にすごいな……」
リスティスもまた、その重みに驚きを隠せない。
報酬を受け取ると、リスティスは半分をレリューに渡し、残りを大事そうに懐にしまう。
「じゃあ、俺は孤児院に行ってくる」
リスティスが嬉しそうに言うと、レリューも頷いた。
「ああ、俺もついていく。今日は子供たちに、うまいものを食わせてやろう」
「そうだな。セシルも一緒に行くか?」
リスティスがセシルに問いかけると、彼はにっこりと微笑んだ。
「はい、ぜひ。僕も子供たちに会ってみたい」
三人は、ギルドを後にし、孤児院へと向かう。道中、リスティスはセシルに孤児院の子供たちの話を熱心に語り聞かせた。レリューは、そんな二人の様子を温かく見守っている。
昨夜、激しい情欲をぶつけ合った三人は、今、まるで長く連れ添った仲間のように穏やかな時間を過ごしていた。
リスティスとレリューが孤児院に到着すると、子供たちは二人の姿を見つけて歓声を上げた。リスティスが孤児院のために稼いだ報酬を差し出すと、院長は目に涙を浮かべ、感謝の言葉を繰り返した。子供たちは無邪気に笑い、二人に駆け寄って抱きつく。レリューもまた、子供たちに囲まれ、優しい顔で微笑んでいる。
セシルは、少し離れた場所からその光景を眺めていた。温かな家族のような光景が、彼の胸を締め付ける。しかし、それは悲しみではなく、幸福な感情だった。
子供たちと別れの挨拶を終えたリスティスとレリューが、セシルの元へと戻ってくる。セシルは、静かに二人の元を離れようとしていた。
「セシル!」
リスティスが、呼び止める。
「……もう行くのか?」
レリューが、寂しげな声で問いかけた。
セシルは振り返り、にこりと微笑む。
「はい。昨日は気持ち良かったです。ありがとうございました」
その言葉は、何事もなかったかのように、軽やかだった。しかし、二人の心には、深く突き刺さる。
「俺はそろそろこの領を出ます」
セシルは、この街に留まるつもりはないと告げた。その言葉に、二人の心臓がズクリと痛む。
「またこの領に来たら顔を出しますよ。泊めて下さいね」
セシルは、いたずらっぽくウインクする。その笑顔は、昨夜二人に抱かれ、快楽に溺れた男の顔とは、全く違うものだった。
「では、お二人ともお元気で」
セシルはそう言って、再び背を向けた。
二人は、その細く、美しい背中を、ただ見つめることしかできなかった。
彼の言葉は、まるで夢から覚めるための呪文のようだった。
セシルは、一陣の風のように、二人の前から去っていく。しかし、彼の残した余韻は、彼らの心に深く刻み込まれていた。
了
10
あなたにおすすめの小説
転生場所は嫌われ所
あぎ
BL
会社員の千鶴(ちずる)は、今日も今日とて残業で、疲れていた
そんな時、男子高校生が、きらりと光る穴へ吸い込まれたのを見た。
※
※
最近かなり頻繁に起こる、これを皆『ホワイトルーム現象』と読んでいた。
とある解析者が、『ホワイトルーム現象が起きた時、その場にいると私たちの住む現実世界から望む仮想世界へ行くことが出来ます。』と、発表したが、それ以降、ホワイトルーム現象は起きなくなった
※
※
そんな中、千鶴が見たのは何年も前に消息したはずのホワイトルーム現象。可愛らしい男の子が吸い込まれていて。
彼を助けたら、解析者の言う通りの異世界で。
16:00更新
灰の底で君に出会う
鮭茶漬け
BL
両親を亡くした高校生、神崎透は叔母の家に引き取られて暮らしている。しかしその家は、家族と呼べる場所ではなかった。家事、雑用、そしてバイト。どれだけ働いても感謝されることはなく、透は「穀潰し」と呼ばれながら日々を過ごしていた。
それでも透は思っている。ここに置いてもらえるだけでありがたい、と。
これは――居場所を持たなかった少年が、初めて愛を知るまでの物語。
乙女ゲームのサポートメガネキャラに転生しました
西楓
BL
乙女ゲームのサポートキャラとして転生した俺は、ヒロインと攻略対象を無事くっつけることが出来るだろうか。どうやらヒロインの様子が違うような。距離の近いヒロインに徐々に不信感を抱く攻略対象。何故か攻略対象が接近してきて…
ほのほのです。
※有難いことに別サイトでその後の話をご希望されました(嬉しい😆)ので追加いたしました。
隊長さんとボク
ばたかっぷ
BL
ボクの名前はエナ。
エドリアーリアナ国の守護神獣だけど、斑色の毛並みのボクはいつもひとりぼっち。
そんなボクの前に現れたのは優しい隊長さんだった――。
王候騎士団隊長さんが大好きな小動物が頑張る、なんちゃってファンタジーです。
きゅ~きゅ~鳴くもふもふな小動物とそのもふもふを愛でる隊長さんで構成されています。
えろ皆無らぶ成分も極小ですσ(^◇^;)本格ファンタジーをお求めの方は回れ右でお願いします~m(_ _)m
妖精です、囲われてます
うあゆ
BL
僕は妖精
森で気ままに暮らしていました。
ふと気づいたら人間に囲まれてました。
でもこの人間のそばはとても心地いいし、森に帰るタイミング見つからないなぁ、なんて思いながらダラダラ暮らしてます。
__________
妖精の前だけはドロ甘の冷徹公爵×引きこもり妖精
なんやかんやお互い幸せに暮らします。
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
拝啓、目が覚めたらBLゲームの主人公だった件
碧月 晶
BL
さっきまでコンビニに向かっていたはずだったのに、何故か目が覚めたら病院にいた『俺』。
状況が分からず戸惑う『俺』は窓に映った自分の顔を見て驚いた。
「これ…俺、なのか?」
何故ならそこには、恐ろしく整った顔立ちの男が映っていたのだから。
《これは、現代魔法社会系BLゲームの主人公『石留 椿【いしどめ つばき】(16)』に転生しちゃった元平凡男子(享年18)が攻略対象たちと出会い、様々なイベントを経て『運命の相手』を見つけるまでの物語である──。》
────────────
~お知らせ~
※第3話を少し修正しました。
※第5話を少し修正しました。
※第6話を少し修正しました。
※第11話を少し修正しました。
※第19話を少し修正しました。
※第22話を少し修正しました。
※第24話を少し修正しました。
※第25話を少し修正しました。
※第26話を少し修正しました。
※第31話を少し修正しました。
※第32話を少し修正しました。
※第33話を少し修正しました。
────────────
※感想(一言だけでも構いません!)、いいね、お気に入り、近況ボードへのコメント、大歓迎です!!
※表紙絵は作者が生成AIで試しに作ってみたものです。
悪役令嬢と同じ名前だけど、僕は男です。
みあき
BL
名前はティータイムがテーマ。主人公と婚約者の王子がいちゃいちゃする話。
男女共に子どもを産める世界です。容姿についての描写は敢えてしていません。
メインカプが男性同士のためBLジャンルに設定していますが、周辺は異性のカプも多いです。
奇数話が主人公視点、偶数話が婚約者の王子視点です。
pixivでは既に最終回まで投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる