報酬はカラダで、

有永

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Chapter7: 二人の夜と新たな朝

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セシルを抱き、快楽の極致を味わったはずのリスティスとレリューだったが、その欲は尽きることがなかった。むしろ、セシルという共通の快楽を通して、二人の間に新たな炎が灯ったのだ。
レリューは、リスティスの唇を深く貪り、重ねて握った二つの巨魁を激しく扱く。
 
「……はぁっ、はぁ……」

二人の荒い息遣いが部屋に響き、その熱気が、眠るセシルを包み込んでいた。

「……くそ、止まらねぇ……」

レリューは舌を絡めながらがそう呟くと、リスティスは唇を離し、彼の首元に顔を埋めさらに強く抱き締めた。

「ああ……っ、はぁ……」

二人の巨魁は、激しい手つきに呼応するように、熱く、固く脈打つ。
そして、二人の間で、快楽の絶頂が訪れた。

「……っ!」

「レリュー……っ!」

二人は同時に、白濁を撒き散らす。その熱い液体は、互いの手に、腹筋に、厚い胸筋に。そして絨毯に、大量に降り注いだ。
ひくんひくんと身体を震わせる二人。
レリューは右手でリスティスの顎を持ち上げると唇を啄み、濡れた瞳でリスティスを見つめる。

「リスティス…、次はお前が扱いてくれ」

リスティスはその言葉に、僅かに目を開く。微かに震える両手で、白濁に濡れたお互いの巨塊を握り、上下に動かし初めた。ぎこちなさがかえって悦を導く。

「ああ…リスティス、気持ちいいよ…」

レリューはリスティスの首元に腕を回すとリスティスの肩に顔を預けた。

「レリュー…、俺…」

「何も言わなくていい。…今は浸れ」

レリューはそのままリスティスの首に舌を這わせ始めた。

「ああ…レリュー、レリュー…」

戸惑いの感嘆がリスティスの唇から零れる。
2人の全身が震え果てるまでに、それ程の時間は掛からなかった。



すべてを出し尽くし、ぐったりと絨毯に横たわる二人。その姿は、まるで戦いの後の兵士のようだった。

「……終わったな」

レリューが静かに呟いた。

「ああ……」

リスティスは、レリューの二の腕に頭を乗せ、息を整える。

二人の間には、他に言葉は無かった。しかし、互いの存在を確かめ合うように、強く抱き締め合った。
セシルを抱くという目的から始まった夜は、思いがけず、二人の男の関係性を変えることになった。
この夜を境に、二人の友情は、より深く、複雑なものへと変化していくのだろう。



白濁と情欲に包まれた夜が明け、三人はギルドへと向かった。

ギルドの受付では、昨日の騒動を思い出した職員が、三人に深々と頭を下げてくる。

「皆様、昨日は大変申し訳ございませんでした! 精算が完了しましたので、こちらを……」

職員が差し出したのは、通常の依頼報酬をはるかに上回る金額が記載された魔石の袋だった。コカトリスとバジリスクの死骸一つ一つに、想定以上の価値があったのだろう。

「すごい額だな……」

レリューが目を丸くして呟く。

「これは、本当にすごいな……」

リスティスもまた、その重みに驚きを隠せない。
報酬を受け取ると、リスティスは半分をレリューに渡し、残りを大事そうに懐にしまう。

「じゃあ、俺は孤児院に行ってくる」

リスティスが嬉しそうに言うと、レリューも頷いた。

「ああ、俺もついていく。今日は子供たちに、うまいものを食わせてやろう」

「そうだな。セシルも一緒に行くか?」

リスティスがセシルに問いかけると、彼はにっこりと微笑んだ。
 
「はい、ぜひ。僕も子供たちに会ってみたい」

三人は、ギルドを後にし、孤児院へと向かう。道中、リスティスはセシルに孤児院の子供たちの話を熱心に語り聞かせた。レリューは、そんな二人の様子を温かく見守っている。

昨夜、激しい情欲をぶつけ合った三人は、今、まるで長く連れ添った仲間のように穏やかな時間を過ごしていた。


リスティスとレリューが孤児院に到着すると、子供たちは二人の姿を見つけて歓声を上げた。リスティスが孤児院のために稼いだ報酬を差し出すと、院長は目に涙を浮かべ、感謝の言葉を繰り返した。子供たちは無邪気に笑い、二人に駆け寄って抱きつく。レリューもまた、子供たちに囲まれ、優しい顔で微笑んでいる。

セシルは、少し離れた場所からその光景を眺めていた。温かな家族のような光景が、彼の胸を締め付ける。しかし、それは悲しみではなく、幸福な感情だった。

子供たちと別れの挨拶を終えたリスティスとレリューが、セシルの元へと戻ってくる。セシルは、静かに二人の元を離れようとしていた。

「セシル!」

リスティスが、呼び止める。
 
「……もう行くのか?」

レリューが、寂しげな声で問いかけた。
セシルは振り返り、にこりと微笑む。

「はい。昨日は気持ち良かったです。ありがとうございました」

その言葉は、何事もなかったかのように、軽やかだった。しかし、二人の心には、深く突き刺さる。

「俺はそろそろこの領を出ます」

セシルは、この街に留まるつもりはないと告げた。その言葉に、二人の心臓がズクリと痛む。

「またこの領に来たら顔を出しますよ。泊めて下さいね」

セシルは、いたずらっぽくウインクする。その笑顔は、昨夜二人に抱かれ、快楽に溺れた男の顔とは、全く違うものだった。

「では、お二人ともお元気で」

セシルはそう言って、再び背を向けた。
二人は、その細く、美しい背中を、ただ見つめることしかできなかった。

彼の言葉は、まるで夢から覚めるための呪文のようだった。
セシルは、一陣の風のように、二人の前から去っていく。しかし、彼の残した余韻は、彼らの心に深く刻み込まれていた。







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