曲者が、曲者の常識で曲者と人を裁く非常識な少女の物語である 題名変えました

さや

文字の大きさ
38 / 61
1章 アンジェラス1は転生する

37話 属性

しおりを挟む
二度目の魔法講座では、一日目に指先から出た一つの属性をいろんな形に変える練習だ。

「初めは、得意な魔法の練習からするよ。私の場合はなんでも得意だけど、比較的多かった赤色にするね。」

赤は基本的に火属性だが、その中にも紅だったり炎だったりと、色々分かれている。
そして勿論、他の属性もまた然りだ。

「まず、軍隊でお馴染みの木刀に変化させてみよう。でも、炎とか属性は関係ないから木刀と同じ硬さと重さの全く同じもの……あえて言うなら色が違う感覚で作ってね?」

「「「はい。」」」

返事を合図に、それぞれが頭の中でイメージして作り始める。
すると、やはり剣を持つ者として常日頃使っている木刀は想像しやすかったらしい。

思わず、頬が緩むほどに早く完成していた。

「皆、凄いね。魔法剣は案外もっと早く使える様になるだろうね。」

教えがいがあると分かり、嬉しくてニッコリ笑えば、何故か下を向いたり顔を赤くする人達が続出した。

でも、数秒後には前を向いていた為、何か別に気を取られるものがあったのだろう。

「完全な木刀が完成したら、ソレに纏わせる様にイメージして見て?ここからは属性が大事だから、赤は火が巻きつく様に。青は水が巻き付く様に。」

皆、一発で習得していた。
それぞれ色は異なっているものの、綺麗だったりカッコイイと目を輝かせている。

「ここまで出来たら、あとは実践あるのみだから一旦木刀が上空に消滅するイメージをしてね。」

そういえば、一瞬にして消えた。

「皆、思った以上に習得が早いから本当に教えがいがあるよ。引き続き頑張ってね、私も頑張って期待に応えるから。」

次は、属性の話に入る。

「ここからは、少し難しくなるから予習復習をしっかりしなきゃダメだからね。」

「「「はい。」」」

初めは、少なっか返事も今となれば大勢の声が聞こえてくる。
少しくらいは信頼を築けている証だろう。

「先ず、赤が火属性で青が水属性、緑が風属性この三つが基本的な属性なの。でも、極々偶に黄色の光属性と紫の闇属性が存在するんだけど……ソレはまだ早いから、後で教えるね。」

闇と光は、才能があったとしても操れるかどうかは別なのだ。
どんなに練習しようと、制御できなければ危なすぎて使えない。

「基本属性の中にも、色々な種類があってね、火属性なら紅、炎、朱の3種類なの。」

試しに、指先から火属性のそれぞれの色を見せてみる。

「色によって威力も効果も違うから、特にどれが強いとか弱いとかないから安心してね。」
 
指を握り、強制的に消す。

「次は水属性で、浅葱色あさぎいろ薄花色うすはないろ深藍ふかあい群青色ぐんしょういろの四つだね。」

また、それぞれの色を見せて属性の説明を続ける。

「そして最後に風属性だけど……これが面倒なくらいに色々あってね。色分けは、青柳あおやなぎ山葵色わさびいろ花緑青はなろくしょう若苗色々わかなえいろ萌木色々もえぎいろの5色がまぁ、見分けやすい色なんだけど……比較的色だけなら水属性に見える色もあるんだよね……」

初心者にはちょっと、見分けにくいけど。
そう付け加えて、普通の見分け安い風属性を見せる。

「ここからは青に近いって言うよりどう見ても青にしか見えない風属性の色を説明するね。まず金白色こんぱくいろ新橋色しんばしいろの2種類で二つとも大して色変わらないから、見分けるのが大変だけどちゃんと風属性として機能してるよ。」

どんな色をしていようと、それぞれの特性があって、使い方によっては攻撃と防御両方が、成せることもある。

「まぁ、まだそれぞれの色に関しては、そんな色があるんだなって認識でも問題ないよ。それよりも大切なのは、魔法の使い方だよ。」

「イメージすれば良いだけじゃないんですか?」

「あれは極端に言っただけだから。激密に言うと少し違うんだよ。」

相変わらず勉強熱心な青年からの質問に返答しながら、黒板に右側に1人と左側に3人の棒人間を描く。

「コレは常人と、1人の魔法使いがいると考えてね。」

魔法使いの方には、分かりやすい様に頭の上に星を付けておく。

「先ず、魔法は魔力を消費するのは説明したと思うけど、魔術がどうして魔力を消費しないのか、分かる人いる?」

流石にいない様で、静まり返っている。

「それはね、陣を使って世界に語りかけているからなの。例えば、この世の中には炎の妖精だったり、水の妖精が存在するでしょ?そう言う存在から、力を借りてるから、何も消費しないの。」

「「「おぉ…」」」

この部隊は、些細な事でも反応を返してくれるから進みやすい。

「それに比べて魔法は、自分だけのもの。自分だけのイメージで行使するから炎の妖精達は人の頭の中なんて覗けないから、力を貸せないの。だから、魔力を消費するんだよ。」

「あの、魔力を消費したら戦えなくなるんじゃないんですか?」

「いい質問だね。確かに、魔力を消費しすぎると魔法は使えなくなるね。」

アンジェラスである私は世界の意志様から無限の魔力をもらっているから、困る事はないが人の場合は別だ。
有限な魔力の中で、動く必要がある。

「そこで、必要なのが武器なんだよ。」

海色のキューブを取り出し、宝石の様に煌く海色の剣へ姿を変えさせる。

「この武器は魔力が万が一尽きてしまった時のために、どんな魔法が使いたいのかをあらかじめイメージを刻んだものなの。そしてそのイメージを妖精達に協力してもらって使うの。」

本当は、世界の意志様から貰った意志のある順応なただの剣に過ぎないが、間違った事は言っていないだろう。

「勿論、ただの武器じゃ話にならないから魔法の武器を作らなきゃいけない。残念ながら、今の時代では魔法なんて知れ渡ってないから自分で作るしか無いんだけどね。」

「作れるんですか?」

「勿論。何度か失敗するだろうけど頑張れば作れるよ。」

結局はなんでも努力次第なのだ。
才能が深く関わる場合だけ話は別だが、人の場合は大抵努力でどうにでもなる事が多い。

「武器はどこで作るんですか?この王城には武器を製作するのに必要なものは人数分ないはずですが……」

「リックお爺ちゃんに、頼んだから大丈夫だよ。伊達に大将軍たいしょうぐんを担ってたわけじゃ無いらしいから。好きな様に使っていいんだって。」

「リックお爺ちゃんって、フェリックス元大将軍たいしょうぐんのことですか?」

「そうだよ。」

「「「りっ、リックお爺ちゃん……」」」

何故か、ものすごく驚かれた。
しかも、やる気の無いもの達までちゃんと前を向いて。

「まぁ、そう言うわけだから明日リックお爺ちゃんの屋敷の前に集合しててね。」

「「「はい!」」」

元気な返事を聞けたところで、今日の講座は一旦終わり。
その後は、寮に帰るだけだ。

本当は屋敷を構えないかとフェリックスに聞かれたがフェンリルからダメだと一蹴りされた為、構えていない。

『最近、楽シソウダナ。』 

フェンリルが、胸からピョコッと顔を出した。

「勿論だよ。あんなに成長してくれるなんて教えがいが有るもん。」

『模擬戦ガ楽シミダ。』

「そうだね、結果が楽しみだよ。」

努力した者と、そうで無い者の間に生しる差は非常に大きい。
追いつくまでに、二倍や三倍の時間を費やさなきゃいけないから。

「取り敢えず、リックお爺ちゃんのところに行こう…」

ーーードスンッ!

何か匂いっきりぶつかった。
つい尻餅をつくと、ギロリと金色の瞳と目があった。

暴力でも振るってくるのかなと、少し身構えるが、一向に痛みが走ってこない。

「カイエン?」

金目と黒髪は、確かに私の知る女が大っ嫌いで暴力を振るう車騎将軍三公格大将しゃきしょうぐんみつひろかくたいしょうカイエン・ハワードで間違いないはずだ。










しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

拾った年上侯爵が甘え上手すぎて、よしよししてたら婚約することになりました

星乃和花
恋愛
⭐︎火木土21:00更新ー本編8話・後日談8話⭐︎ 王都の市場で花屋をしているリナは、ある朝―― 路地裏で倒れている“美形の年上男性”を拾ってしまう。 熱で弱っているだけ……のはずが、彼はなぜか距離が近い。 「行かないで」「撫でて」「君がいると回復する」 甘えが上手すぎるうえに、褒め方までずるい。 よしよし看病してあげていたら、いつの間にか毎日市場に現れるようになり、 気づけば花屋は貴族の面会所(?)になっていて―― しかも彼の正体は、王都を支える侯爵家の当主だった!? 「君は国のために必要だ(※僕が倒れるから)」 年上当主の“甘え策略”に、花屋の心臓は今日ももたない。 ほのぼの王都日常コメディ×甘やかし捕獲ラブ、開幕です。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします

雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました! (書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です) 壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

社会の底辺に落ちたオレが、国王に転生した異世界で、経済の知識を活かして富国強兵する、冒険コメディ

のらねこま(駒田 朗)
ファンタジー
 リーマンショックで会社が倒産し、コンビニのバイトでなんとか今まで生きながらえてきた俺。いつものように眠りについた俺が目覚めた場所は異世界だった。俺は中世時代の若き国王アルフレッドとして目が覚めたのだ。ここは斜陽国家のアルカナ王国。産業は衰退し、国家財政は火の車。国外では敵対国家による侵略の危機にさらされ、国内では政権転覆を企む貴族から命を狙われる。  目覚めてすぐに俺の目の前に現れたのは、金髪美少女の妹姫キャサリン。天使のような姿に反して、実はとんでもなく騒がしいS属性の妹だった。やがて脳筋女戦士のレイラ、エルフ、すけべなドワーフも登場。そんな連中とバカ騒ぎしつつも、俺は魔法を習得し、内政を立て直し、徐々に無双国家への道を突き進むのだった。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

処理中です...