転生幼女の愛され公爵令嬢

meimei

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湿原に行く

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次の日すっかりイオとパンくんにリュックを渡し忘れていたティアナは湿原に行く前に渡してあげたほうが助かるだろうと思って二人のテントに届けてきた。
二人はとても喜び感謝していた。
ティアナは気が付いていないけど、この世界はマジックバックがない…。だから国宝級な代物だ。

「お、ローゼリアか」

ん?くるっと振り向くとセザール先生がいた。くっ…今日も無駄に見た目はイケメン…。

「はい、届け物があったので」

「そうかそうか」

「では、準備がありますので失礼しますね」

昨日のイオの今度は先生か発言が頭に残っている。

「おい、まぁまて。これをやるよ」
ティアナの手に綺麗な石のついたブレスレットを置いた。
え…

「先生これは?」

「ああ、これはだな…その…俺が作ったんだ。なんか色々貰ったりしたしそのお礼」

「あ、ありがとうございます」

「おう!手首にちゃんとつけておけよ」

また頭をポンポンとされた。

ティアナの心臓はドキドキが凄った…。

ちょ…ちょっと…イオの言うことがまさか
本当なの?!
ティアナは貰ったブレスレットを握りしめて
お礼を告げ、足速にテントに戻った。

「ちょっと、ティアそんなに息きらしてどうしたの?」

「え…あの…その…まぁ?」

「クスクスなにそれ…全然説明出来て無いけど」

「なんか自分でも良く分からなくて…わかったら話す…」

「ええ、待ってるわね」クスクス

ティアナはソファーに腰を掛けると先生から貰ったブレスレットを素直に手首に付けた。

綺麗な石…。なんの石だろうこれ…。
初めて見る石だわ。

「あら、それどうしたの?綺麗な石ね」

「貰った…」

「誰に?」

「セザール先生…」

「へぇ~なるほど」
なんか…カリンがニヤニヤしてる。

「なに…?」

「ううん、なんでもクスクス」

「もぉ!!カリンなんか含んだ言い方!!」

ティアナがほっぺたを膨らませる。

「え、そう?ただ、私の親友はモテるから
守らなきゃって思っただけよ」
ポンポンと頭をされた。

「なっ、大丈夫よ!!もてないから!」

「無自覚ってこわいわよね~」

「ぐっ…」

「カリンそこまでにしておいてくれ」クスクス

「これから湿原に行くのに、ティアが悩んでバテたらどうするんです?」

「あら、私別に何も言っていないわよ?ただ、ティアが心配なだけよ」

「ああ、そうだな。そうか…一応カリンにも話すか…いいかティア?」

ティアはコクンコクンと頷く。

「あのな、ティアは創世神様の愛し子なのは知ってるだろ?」

「ええ」

「この世界にな、創世神様がティアの為に選んだ婚約者が150人いるんだよ。で、その人と会うとお互い惹かれ合うようになってるらしい」

「なっ……」

「ちなみにパンは絶対ない」

「ええ、ないですね」クスクス

「そんでもってな…ティアに変なやつは強制的に近づけないようになっている。」

「……………。」

「だから、ティアの婚約者はみんな人格者ばっかりだ」

「確かにそうね…なら心配する必要は…」

「「ない!」」

「そう、ならホッとした。これで安心ね」

「ああ、むしろさっさと150人集って欲しいくらいだ。規格外だから守りを固めたい」

「なるほど…」

「ですよね」

「むぅ…」

「それに、竜人の婚約者がいるからティアの寿命は1000年から2000年だ」

「なっ!!!!それは…すごいわね」

「カリンも…竜人の婚約者にしようよ…一緒に長生きして…」

「竜人ね~出会いがあるといいけど、番なのよね…」

「「「そう」」」

「なかなかハードル高そうだけど…今度ティアとティアの婚約者の方の国に行けたらいいわね」

「うん!!一緒に行こう!!」

「それはいいな、そしたらティアも悲しまなくてすむし。なんならパンも竜人の女性と…」

「竜人と女性は更にレアですね…きっと」

「「「行ってみなきゃ始まらない!」」」

「ええ、そうですねでは私も宜しくお願い致します」

「「「おー!!!」」」

竜人の他に長生き出来る種族っていないのかしら……。

そうこうしているうちに出発の時間になった。

湿原だから靴はブーツタイプの防水仕様にした。もちろんカリンのも用意済み!

ついでに、イオとパンくんの靴にも防水はしてあげた。

「いいか、湿原は水の中に魔獣や生き物がいる可能性がある。気を引きしめて進めよ」

「はい!!!」

皆がセザール先生に返事を返す。

綺麗な花…。蓮の花に似てる…。
確か蓮の花言葉は…神聖、清らかだったかな。

「このお花1つ採ってもいいかしら?」

「いいんじゃないか?採ってやるよ」
ざっと切ってティアにくれた。

「綺麗~ありがとう」

「おう」

マジックバックにしまってまた進む。

ぴゅうぃ……ぴゅうぃ……

ん?なんか何声がする。
ティアナはザクザクと鳴き声のする方に歩いていってしまった。
水は足首程度だから大丈夫だけれど。

ぴゅうぃ…ぴゅうぃ…

どこ?どこで鳴き声がするの?

ぴゅうぃ…ぴゅっ

ガサッ
背丈ほどある葉を掛け分けるとそこに
小さなふくろうみたいな鳥の子が飛べずに鳴いていた。
巣から落ちたのかしら…。
ここは水もあるし。冷えて死んでしまうわ

ふくろうのような子を抱きかかえると
ティアナにスリスリとすり寄ってきた。
「まぁ…可愛い子ね。あなた親御さんは?」
その子は話が通じるのか首を横に振った。

「あら…いないの?」

今度はコクンコクンと頷く。

「なら私と一緒にいく?」
またコクンコクンと頷く

「体も冷えてしまっているし、体を乾かすわね。ホットストームウォール」
ふわぁと雛の羽が浮いた。
「あら、ふわふわね可愛い」
ティアはその子をずっと見て

「あなたの名前はうーんとね、瞳はあら不思議な目。あなたの名前はオパールよ」

パァァァと光が降り注ぎ、ティアナのブレスレットにはオパールの瞳の石がペリドットの石の隣につき、オパールの首にはティアナの
瞳の石がついた銀の首輪がついた。

ティアはオパールを上着のポケットに入れてあげて戻ろうとすると。
皆のティアナを探す声が聞こえた…。

わっ…やばい!!!みんな心配しているわ!!

バチャバチャと草を掻き分けて戻ると

草を掻き分けた最後の所にセザール先生が
仁王立ちで立っていた…。

「ローゼリア、俺は一人で行動してもいいと許可を出したか?」

先生の目はとても心配をしている目だった。
瞳の中はとても揺れていた。

「いえ……」

「お前の仲間達はローゼリアが消えて顔を真っ青にして探していたぞ」

みんな……。

「ごめんなさい……」

「謝るなら仲間に謝れ。いいかここは学園ではない。魔獣も出るんだ。危険だということを覚えろ。お前がもし…危険に合ったらおれは……」

先生…??

ぴゅうぃ

その時パタパタとセザール先生の頭にオパールが止まった。

「ん?お前がもしかしてローゼリアがいなくなった原因か?」

オパールはコクンコクンと頷く。

「そうか…契約もしたのか。本当お前は規格外だな」クスクス

先生がオパールをティアナに返した。

「この子は多分…神獣の子供だと思うぞ…。多分だがな」
頭をポンポンとされて先生はティアナと手を繋ぐと皆の元に連れて行ってくれた。

先生の手おっきい……。

皆にはとても怒られ…泣かれ…それは反省したのだった。

そして、新たな仲間のオパールの可愛さにみんなやられていた。苦笑

ふわっふわの毛に大きな瞳。めちゃくちゃ可愛いからね。
ちなみに羽は真っ白。
瞳はオパールの宝石みたいな不思議な色合い。

さて、帰ったら夕飯で挽回しないと…

みんな心配かけてごめんなさい!!
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