転生幼女の愛され公爵令嬢

支度と到着

とりあえずだいぶ冷えるし、森だろうから防寒具をしまってリンちゃんをビアンカにお願いしてきた。カリンには留守番していて欲しいんだけど……イオもパン君もシュウも行くことになり
微力ながら手伝いたい！！！と本人の希望もあり一緒に行くことになった。あと…戦力になると本人たちの申しでにより、
セド、スオウ、マサーロ、
サザル、ミオルも行くことになった。他にも行くと行ってくれた婚約者達が沢山いたけれど
あまり大勢でもまとまりが大変なので今回は留守番でいてもらうことになったの。ガブリエルとサミエルは後から合流するとエヴァンがいっていたわ。

なんだか…とっても大事になっている。ステファンも魔法師だから来る予定だったけれどシュウが来るのでステファンがSクラスの臨時担任になることになったようだ。ミオルも魔法に関しては既に王宮魔術師に内定しているくらい才能がある。お祖父様が国王に戻り、ライちゃんが王太子になったからミオルもレオルもわりと自由になったみたい。


「さて、では転移で行きますか」

一同気合いを込めておおおーーっと雄叫びをあげる。

「ちょっと待って、とりあえずアニーマルの中心街でいいのよね？」


「そうですね、森に行くのは明日からで」


「分かった」


パッ


もはやわりと見慣れた中心街な
ティアナ。良くお肉を買いに来ているものね。

「とりあえず、今日は王宮に泊まるがその前に買い物などすませよう」


「え、イオ王宮に泊まれるの？」


「ん？泊まる予定だけど」

んーーー、王宮かぁ……疲れそうだなぁ。明日からわりと疲れそうなのに、出かける前から変に疲れるのは避けたいよね。


「ｸｽｸｽ　ティアナ顔に出てるぞ……今日は俺の家で過ごそう」


「叔父上！！！」


「王宮で陛下達に会ったりする方がつかれるだろ？明日から大変なんだから今日は俺の屋敷で皆もゆっくり休もう」


「ありがとう、カイル。有り難いわ」ニコッ


「ああ」ニコッ



「あ、イオとパン君は里帰りしてきてもいいよ？？私はまた次回陛下達にご挨拶するわ。明日から大変そうだから…今日はゆっくりしたくてごめんね」


「お、おれも！！叔父上の家に泊まる」


「私もお世話になります！！」


「ああ」

とりあえずお肉屋さんで沢山補充してと、行きつけのカフェでもケーキ類やマフィン、マカロン、マドレーヌ、フィナンシェ沢山補充！！！

果実水なども補充しておいたし準備万端ね！後は後でポーション類をもう少し複製しておこう。

カイルのお屋敷はかなり立派だったわ。さすが王弟殿下ね……
敷地はうちの方が遥かに広いけど、調度品や庭園がとても素晴らしいお屋敷だった。うちのお父様も王弟だものね～そう言えば。

それぞれ客室に案内してもらい
私には滞在中の専属侍女まで
つけてもらった。一週間お世話になるのだものね。


トントン


「はい」


ガチャ


「ティアナ」


「カイル！！素晴らしい部屋と専属侍女ありがとう」


「ティアナは婚約者だしいずれこの屋敷もティアナの家にもなるんだもう皆ティアナを女主人として迎えているよ」ニコッ


「！？」

女主人！！！！！まだ１１歳だしなんか申し訳ないなぁ。


「ｸｽｸｽ　そんな顔しなくても大丈夫だよ、ゆっくり大きくおなり」ニコッ

ぐっ……考えていることが丸わかりなのね。


「あ、ありがとう…カイル」


「ふふ、そうだ。ティアナにこれを」

首からチェーンについた鍵がかけられた。

「これ鍵？？」


「そうだ、この家のマスターキーだからアニーマルに来たときはいつでも自由に寝泊まりしてもいいぞ、もちろん他の皆も連れてきても全然いい」


マスターキー……そんな大切な物をくれるの？？？いいのかしら。戸惑っているとカイルにギュッと抱きしめられて頭をポンポンと撫でられた。


「俺の未来の奥様に持っていて貰いたい」ニコッ


「わ、分かったわ。ありがとうカイル。大切にする」


カイルはニコッと微笑んで戻っていった。

ソファーに座りぼーーっと鍵を手に取り見ている。鍵にティアナと彫ってあるし、鍵の中央に
ピンクダイヤが埋め込まれている。しかも…ダイヤがハート型なの。絶対特注よねこれ


「ご主人様は姫様をとても大切になさっておられているようで私達一同安心致しております」

カチャカチャ

侍女長らしき人が他の侍女やメイドに指示を出してお茶を用意してくれている。

「カイルはいつもとても優しいわ」


「ふふ、殿下もご成長なさったようですね。昔はやんちゃで大変でしたもの」苦笑


「まぁ！？カイルが？」


「ええ、いつも妃殿下をハラハラさせておられました」


「ｸｽｸｽ　なるほどね～」


「殿下が番様に出会えて本当に良かったです。番に出会えるのは奇跡なので……」


「でも、獣人の方は番じゃない方とは婚姻しないのですよね？」


「ええ、なので獣人は出生率が非常に低いのです。出会える確率が低いので……ライオネル殿下も姫様が番で本当に幸運でございました」


そんなに大変なのね………マドラさんやパン君も早く出会えたらいいけど。

「ちょっと！！！母上なぜまだ侍女長をなさっておられるんですか！？引退するように父上から言われているはずですが？」

ん？この声………