爺ちゃんとミノルの会話

マー坊

文字の大きさ
2 / 28

「爺ちゃんとミノル」の会話(1)~2

しおりを挟む
(6)
 
 
「自然というのはの~、悪うなるのは早いけど良くなることには時間がかかるんじゃ」
「人間の病気みたいなもの?」
「ほ~例えがええの(笑)」
「そう?(笑)」
「大雨や洪水で田畑が壊れることもあるから食糧不足は覚悟をしたほうがええの」
「世界中で水不足になったら食糧不足になるって言ってたよ」
「異常気象というのは不思議なもんじゃの~」
 
 
「食品ロスも無くそうって言ってたね」
「食べ物を無駄にしてはいけんのは誰もが知っているはずじゃ」
「それなのにいっぱい捨てているんだって」
「なぜ捨てなきゃいけないかわかるか?」
「いっぱい作り過ぎるから?」
「それもあるの~」
「他にもあるの?」
「お店の売れ残りが多いんじゃないのか?」
 
 
「テレビで見たよ売れ残りを集めて処分しているって」
「売れ残りがゼロになったらすごいと思わんか?」
「そんなこと出来るの?」
「その日のうちにすべて無料で配るんじゃ」
「タダで配るの?お爺ちゃんらしい発想だね(笑)」
 
 
 
(7)
 
 
「そんなことをしたらお店で買うのをやめる人が多くなるよ」
「そりゃあ困ったもんだ(笑)」
「無料になるまで我慢するよ(笑)」
「お店も儲からないと困るからの~、じゃあどうすりゃあええかわかるか?」
「わかんないよ」
 
 
「わしがいま思いついた案じゃがの、先日買い物をした人だけ同じ金額の物をタダで上げるというのはどうじゃ」
「それならタダで配るより良いかもね(笑)」
「売れ残りの廃棄処分は激減すると思うけどの~」
「そういえばリサイクルセンターの建設が増えるって聞いたよ」
「そりゃあどんなんじゃ?」
「あらゆる製品や食料の廃棄するものを集める所だって」
「なんとなくわかる」
 
 
「え?わかるの?」
「循環システムって知っちょるか?」
「なんとなく」
「資源を無駄なく使おうってことなんよ」
「なるほどね~」
「リサイクルセンターってパソコンで検索してみてくれんか?」
「わかった、チョット待ってね」
「近ごろは子どもでもパソコンを使うんじゃからすごいの~」
 
 
 
(8)
 
 
「出たよ大規模リサイクルセンターというのがおもしろそう」
「大規模リサイクルセンター」
https://plaza.rakuten.co.jp/chienowa/5033/
 
 
「ほ~♪なかなかよく出来たシステムじゃのう」
「これなら資源が無駄にならないみたいだね」
「こういうのが今の社会に出来れば良いんじゃがのう」
「出来るんじゃないの?」
「これが出来たら経済活動に支障が起きるじゃろう」
「どうして?」
「資本主義社会じゃあ儲けにならんことはせんじゃろうが」
「でも良いことはやって欲しいよ」
「そうじゃのう、儲ける必要のない社会ならええんじゃがのう」
 
 
「仙人みたいな暮らしをしている爺ちゃんが考えそうな話だね(笑)」
「温暖化の原因は経済活動じゃからの。経済活動はお金を流通することなんじゃ」
「それで儲かる必要のない社会が良いってことだね」
「みんなが必要とするものを必要な量だけ作って循環させりゃあ良いんじゃ」
「何となくわかったよ」
 
 
 
(9)
 
 
「ねえ、お爺ちゃん山の中で暮らしていて寂しくないの?」
「ほ~しばらく考えたことがないの~。ところで寂しいってなんじゃ?」
「寂しいって知らないの?」
「寂しいという意味は知っちょるがの~、寂しいと思うことがわからんのじゃ」
「僕は友だちといる時は楽しいよ。一人ぽっちでいる時は寂しいね」
「そっか~、一人でゲームをしている時はどうじゃ?」
 
 
「寂しくないかも」
「そうじゃろう?楽しい時間は寂しゅうはないじゃろうが」
「そうだね(笑)」
「お爺ちゃんも楽しい時間が寂しくないんじゃ」
「山の中では楽しいの?」
 
 
「山の中だけじゃないど、自分が健康でいろんなことが出来ることが楽しんじゃ」
「何でだろう?」
「それはな・・・そのうちわかるじゃろう(笑)」
「教えてよ(笑)」
「いっぱい勉強していっぱい経験してそれをどうやったら楽しめるか知恵を出すんじゃ」
「ふんふん・・勉強しなきゃいけないんだね」
「知識は道具なんじゃ、いっぱい道具を持っちょるといろんなことが出来るんじゃ」
 
 
 
(10)
 
 
「そっか~いろんなことが出来るって楽しいよね」
「それだけじゃないぞ。とくに山の中は命がいっぱいなんじゃ」
「命がいっぱいって?」
「すべてが生きちょるんじゃ」
「動物や昆虫とか?」
「それだけじゃないぞ、木も草も川も鳥もすべてじゃ」
「みんな生きてるんだね」
「そうなんじゃ。わかったか?」
「うん」
「学校で勉強する意味がすこしわかったか?」
「うん、勉強もチョット頑張ってみる」
「チョットだけか?(笑)」
 
 
「なあミノルよ。今年は小学生最後の年じゃろう?」
「うん、そうだよ」
「近ごろの小学生の夢は何だ?」
「僕の友だちはプロ野球とかお医者さんとかいるよ」
「ほ~良いことじゃないか」
「社会の役に立ちたいと思ってる友だちは多いよ」
「ほ~感心じゃのう。ほんでミノルはどうなんじゃ?」
「僕?サラリーマンが良いよ」
「なんでじゃ?」
「あまり頑張らなくても毎月給料がもらえるから」
「ハハハハ現実的じゃのう」
 
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

おじさん、女子高生になる

一宮 沙耶
大衆娯楽
だれからも振り向いてもらえないおじさん。 それが女子高生に向けて若返っていく。 そして政治闘争に巻き込まれていく。 その結末は?

処理中です...