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第一章 外れスキル
55.ギルドの治療院
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冒険者ギルドに戻り、プラナスに依頼達成報告書とアスクレの手紙を渡した。
依頼の処理が終わる間に、プラナスはアスクレからの手紙を読んでいた。
「ケントくんってエッセン町では何の依頼をやってたの?」
急に話を振られた俺はエッセン町でのマッサージを話した。
「姉さんの言ってたやつね」
「スターチスさんが?」
「姉さんが手紙で楽しい子がいるって聞いてたんだけど、詳しい内容までは聞いてなかったのよ」
事前にプラナスはスターチスに手紙で俺のことは聞いていた。
しかし、大事な内容はらトライン街に来た時のお楽しみとしか書いていなかったらしい。
「それでアスクレさんからの手紙にもこうやって書いてあるのよ」
――――――――――――――――――――
冒険者ギルドの方々へ
今回は、ケントとラルフに依頼を受けてもらえるよう、配慮していただきありがとうございました。
その中でケントのスキル【理学療法】と体操教室についてお話がしたく、手紙を書かさせて頂きました。
私の患者に元冒険者の者がいます。その方の話だとケントが教える体操は引退を遅めるために、冒険者達にもやってもらった方がいいんじゃないかという話がありました。
私も実際行いましたが、やった後の方が体が動かしやすくかったです。
また、ケントのマッサージは疲れた体や病気を持った人達にも効果的だと判断しました。
もし、よろしければ冒険者ギルドでそのような場所や機会を作ってみるのはどうでしょうか。治療院で雇えないのが悲しいところです。
アスクレより
――――――――――――――――――――
「アスクレさん……」
アスクレは俺のことを思って、手紙の内容を書いていた。
「それでもし良ければだけどそのマッサージを私にやってもらってもいいかしら?」
「それぐらいは構わないですよ」
「これで私も良いと思ったら、トライン街でもやれるようギルドマスターに頼んでみましょうか」
どこか嫌な予感がしたが、これからの仕事のため俺は話を受けた。
♢
――十分後
「あー、もうだめ。そこ気持ちよすぎるー!」
プラナスはふくらはぎのマッサージを受けていた。
冒険者ギルドの受付嬢は基本的に立ち仕事で唯一座るのは、休憩で食事を取るときのみだ。
そんなプラナスの脚はパンパンに張っている。
「プラナスさん硬いですね」
「あー、痛たたた! すごい効いてる気がするわ」
「この硬さを取るだけで楽になるので、もう少し我慢してくださいね」
スキルを発動しながら、マッサージを行うとともに簡単なセルフストレッチを教えていた。
いつのまにかプラナスだけではなく、仕事を終えたギルド職員も集まっている。
「はあ……はあ……これはやった方が良いわね」
マッサージを始めてすぐにプラナスは骨抜きにされていた。
「すまないが俺にもやってもらえないか?」
声をかけてきたのは背が小さな男性だ。一瞬コロポが大きくなったのかと思ったが、どちらかというと小人のように感じた。
「彼は解体屋よ。ケントくんは魔物を狩ったことがないから分からないと思うけど、解体できない人は解体屋に持っていくのよ」
どうやら魔物を素材や食用に分ける人がいるらしい。
「俺はギルドの裏で解体屋をやってるドワーフ族のべナットだ。俺にもそのマッサージをやって貰えないか?」
ギルド職員に紛れて仕事を終えたべナットはずっとマッサージを見ていた。
それにしてもコロポックルとドワーフはどことなく似ている。
「わかりました。まず気になる箇所と解体屋の仕事を教えてもらって良いですか?」
目星をつけるために本人の要望と仕事内容を聞き、マッサージする箇所を決めていた。
本当はマッサージをする仕事でもないが、リハビリという文化を根付かせるには仕方ないことだ。
「じゃあ、解体屋って結構足腰を使うんですね」
「しゃがんだ姿勢でずっと仕事をしてるからな」
解体屋は床に置かれた魔物を解体するために、基本的には中腰からしゃがむことが多い。
ドワーフ族のため、体自体は小さいがしゃがみこんだ作業や大きく体を動かすことが多く負担も大きい。
ベナットは自身で腰を叩いている。
「なら、腰を中心にやりましょうか」
「腰? そこで頼むよ」
「すみませんが私達もいいですか?」
べナットを誘導していると興味があるのかギルド職員の列が出来ていた。
「少し待って頂けるなら大丈夫ですよ。あっマルクスさんとラルフのご飯を作らないと――」
時計を見るとすでに夕飯の時間になっていた。
「それなら私達に任せて。二人を呼んで隣でご飯を食べてもらうわ」
冒険者ギルドの隣には解体屋のように食事が取れるよう食事処が併設されている。
基本的に冒険者はそこで食事を取ると少し値引きされるという冒険者にはたすかる仕組みだ。
冒険者が解体屋に解体を依頼し、その肉を安く解体屋が仕入れる。
その肉を安価で食事処が買い取るため、冒険者は安く食事が食べられるという全てが理に叶っている。
その後疲れ切った人達を労わるようにべナットをはじめギルド職員のマッサージをすることになった。
依頼の処理が終わる間に、プラナスはアスクレからの手紙を読んでいた。
「ケントくんってエッセン町では何の依頼をやってたの?」
急に話を振られた俺はエッセン町でのマッサージを話した。
「姉さんの言ってたやつね」
「スターチスさんが?」
「姉さんが手紙で楽しい子がいるって聞いてたんだけど、詳しい内容までは聞いてなかったのよ」
事前にプラナスはスターチスに手紙で俺のことは聞いていた。
しかし、大事な内容はらトライン街に来た時のお楽しみとしか書いていなかったらしい。
「それでアスクレさんからの手紙にもこうやって書いてあるのよ」
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冒険者ギルドの方々へ
今回は、ケントとラルフに依頼を受けてもらえるよう、配慮していただきありがとうございました。
その中でケントのスキル【理学療法】と体操教室についてお話がしたく、手紙を書かさせて頂きました。
私の患者に元冒険者の者がいます。その方の話だとケントが教える体操は引退を遅めるために、冒険者達にもやってもらった方がいいんじゃないかという話がありました。
私も実際行いましたが、やった後の方が体が動かしやすくかったです。
また、ケントのマッサージは疲れた体や病気を持った人達にも効果的だと判断しました。
もし、よろしければ冒険者ギルドでそのような場所や機会を作ってみるのはどうでしょうか。治療院で雇えないのが悲しいところです。
アスクレより
――――――――――――――――――――
「アスクレさん……」
アスクレは俺のことを思って、手紙の内容を書いていた。
「それでもし良ければだけどそのマッサージを私にやってもらってもいいかしら?」
「それぐらいは構わないですよ」
「これで私も良いと思ったら、トライン街でもやれるようギルドマスターに頼んでみましょうか」
どこか嫌な予感がしたが、これからの仕事のため俺は話を受けた。
♢
――十分後
「あー、もうだめ。そこ気持ちよすぎるー!」
プラナスはふくらはぎのマッサージを受けていた。
冒険者ギルドの受付嬢は基本的に立ち仕事で唯一座るのは、休憩で食事を取るときのみだ。
そんなプラナスの脚はパンパンに張っている。
「プラナスさん硬いですね」
「あー、痛たたた! すごい効いてる気がするわ」
「この硬さを取るだけで楽になるので、もう少し我慢してくださいね」
スキルを発動しながら、マッサージを行うとともに簡単なセルフストレッチを教えていた。
いつのまにかプラナスだけではなく、仕事を終えたギルド職員も集まっている。
「はあ……はあ……これはやった方が良いわね」
マッサージを始めてすぐにプラナスは骨抜きにされていた。
「すまないが俺にもやってもらえないか?」
声をかけてきたのは背が小さな男性だ。一瞬コロポが大きくなったのかと思ったが、どちらかというと小人のように感じた。
「彼は解体屋よ。ケントくんは魔物を狩ったことがないから分からないと思うけど、解体できない人は解体屋に持っていくのよ」
どうやら魔物を素材や食用に分ける人がいるらしい。
「俺はギルドの裏で解体屋をやってるドワーフ族のべナットだ。俺にもそのマッサージをやって貰えないか?」
ギルド職員に紛れて仕事を終えたべナットはずっとマッサージを見ていた。
それにしてもコロポックルとドワーフはどことなく似ている。
「わかりました。まず気になる箇所と解体屋の仕事を教えてもらって良いですか?」
目星をつけるために本人の要望と仕事内容を聞き、マッサージする箇所を決めていた。
本当はマッサージをする仕事でもないが、リハビリという文化を根付かせるには仕方ないことだ。
「じゃあ、解体屋って結構足腰を使うんですね」
「しゃがんだ姿勢でずっと仕事をしてるからな」
解体屋は床に置かれた魔物を解体するために、基本的には中腰からしゃがむことが多い。
ドワーフ族のため、体自体は小さいがしゃがみこんだ作業や大きく体を動かすことが多く負担も大きい。
ベナットは自身で腰を叩いている。
「なら、腰を中心にやりましょうか」
「腰? そこで頼むよ」
「すみませんが私達もいいですか?」
べナットを誘導していると興味があるのかギルド職員の列が出来ていた。
「少し待って頂けるなら大丈夫ですよ。あっマルクスさんとラルフのご飯を作らないと――」
時計を見るとすでに夕飯の時間になっていた。
「それなら私達に任せて。二人を呼んで隣でご飯を食べてもらうわ」
冒険者ギルドの隣には解体屋のように食事が取れるよう食事処が併設されている。
基本的に冒険者はそこで食事を取ると少し値引きされるという冒険者にはたすかる仕組みだ。
冒険者が解体屋に解体を依頼し、その肉を安く解体屋が仕入れる。
その肉を安価で食事処が買い取るため、冒険者は安く食事が食べられるという全てが理に叶っている。
その後疲れ切った人達を労わるようにべナットをはじめギルド職員のマッサージをすることになった。
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