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第一章 外れスキル
138.屋外歩行
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あの後ガレインには魔力蜜の話をして王国魔力蜜を分けることにした。ガレインの魔力量が増えれば治療に関しては俺よりも即戦力になるからな。
ガレインへの近況報告から数日が経ち、今日は冒険者フェーズの元へ来ている。
戻って来てからは二日に一回はフェーズと歩行訓練を中心に行っていた。
「フェーズさん今日から外に歩きに行きましょうか」
「本当に外に行くんか?」
「たくさん歩くためには外に出た方がいいじゃないですか」
フェーズはウルのおかげもあり、少しずつ一人で歩けるようになっていた。相当俺がいない時に練習したのだろう。
ただ、家の中では距離を増やせないため、そろそろ外での訓練を始めようと思っていた。
屋外の方が転倒リスクは高くなるが、一人で住むサイズの家では小さいのだ。
「流石にはやくないか?」
「いやいや、距離を増やすにはこれぐらいの方がいいですよ」
なぜかフェーズは頑なに外に出るの断っていた。
普段の食事なども冒険者仲間から定期的に買いに頼んでいるため、外に出ることがなかった。
「そうか……」
「久しぶりに出てみましょう。そんなに気にしなくても少しだけ歩いて帰りましょう」
周りの目を気にしているのだろうか。理由はわからないが何かしら外に出るきっかけは必要だ。
「あー、わかったよ。行けばいいんだろ」
あまりにも俺が誘い続けたからか、フェーズも諦めて外に出ることになった。理学療法士って諦めが悪いからな。
♢
俺はフェーズがいつでも倒れていいように隣で歩きながら様子を見ていた。
「おっ、ケント! 今日も冒険者ギルドで仕事……ってフェーズじゃないか」
俺に声をかけて来たのは、よく行く露天の店主だ。
露天の店主は以前から王都で仕事をしているためフェーズの存在も知っていた。
「なんだ、フェーズ元気になったじゃないか」
「いや、そんな……」
「ははは、あの頃のヤンチャなお前はどこ行ったんだよ! また店に来てくれよな」
「ああ」
声を掛けられてもどこかフェーズは浮かない顔をしていた。
それから露天の前を通るたびにフェーズに話しかける人がいた。
それだけフェーズがこの王都でどのように関わっていたのかわかるほどだった。
「フェーズさんって人気者だったんですね」
「こんな姿で出歩いてもみんな何も言わないんだな……」
脚がなく義足で歩いているフェーズにとっては、他の人とは違う脚がコンプレックスだった。
冒険者として怪我をするということは半人前というのを周りに見せびらかしているのと同じらしい。
それが実際外に出てみると周りの人は特に気にせず、フェーズと向き合って接していると感じた。
「だからそんなに外に出ることを怖がらなくても大丈夫ですよ?」
「ふん、子供のケントに言われるとはな」
「ははは、リハビリしてる時点で僕に頼ってるじゃないですか」
「うっせ!」
フェーズは恥ずかしがりながらも、周りの人が変わらずに接してくれることに喜んでいた。
「このまま冒険者ギルドに行きますか?」
「えっ? 流石にギルドは――」
「体力的には?」
「大丈夫――」
「はい、なら行きましょうよ! フェーズさんはいつになっても冒険者じゃないですか」
俺はフェーズの手を引きながらも冒険者ギルドに向かった。だって、彼は家を出る前にポケットにギルドカードを入れていたのだ。
ガレインへの近況報告から数日が経ち、今日は冒険者フェーズの元へ来ている。
戻って来てからは二日に一回はフェーズと歩行訓練を中心に行っていた。
「フェーズさん今日から外に歩きに行きましょうか」
「本当に外に行くんか?」
「たくさん歩くためには外に出た方がいいじゃないですか」
フェーズはウルのおかげもあり、少しずつ一人で歩けるようになっていた。相当俺がいない時に練習したのだろう。
ただ、家の中では距離を増やせないため、そろそろ外での訓練を始めようと思っていた。
屋外の方が転倒リスクは高くなるが、一人で住むサイズの家では小さいのだ。
「流石にはやくないか?」
「いやいや、距離を増やすにはこれぐらいの方がいいですよ」
なぜかフェーズは頑なに外に出るの断っていた。
普段の食事なども冒険者仲間から定期的に買いに頼んでいるため、外に出ることがなかった。
「そうか……」
「久しぶりに出てみましょう。そんなに気にしなくても少しだけ歩いて帰りましょう」
周りの目を気にしているのだろうか。理由はわからないが何かしら外に出るきっかけは必要だ。
「あー、わかったよ。行けばいいんだろ」
あまりにも俺が誘い続けたからか、フェーズも諦めて外に出ることになった。理学療法士って諦めが悪いからな。
♢
俺はフェーズがいつでも倒れていいように隣で歩きながら様子を見ていた。
「おっ、ケント! 今日も冒険者ギルドで仕事……ってフェーズじゃないか」
俺に声をかけて来たのは、よく行く露天の店主だ。
露天の店主は以前から王都で仕事をしているためフェーズの存在も知っていた。
「なんだ、フェーズ元気になったじゃないか」
「いや、そんな……」
「ははは、あの頃のヤンチャなお前はどこ行ったんだよ! また店に来てくれよな」
「ああ」
声を掛けられてもどこかフェーズは浮かない顔をしていた。
それから露天の前を通るたびにフェーズに話しかける人がいた。
それだけフェーズがこの王都でどのように関わっていたのかわかるほどだった。
「フェーズさんって人気者だったんですね」
「こんな姿で出歩いてもみんな何も言わないんだな……」
脚がなく義足で歩いているフェーズにとっては、他の人とは違う脚がコンプレックスだった。
冒険者として怪我をするということは半人前というのを周りに見せびらかしているのと同じらしい。
それが実際外に出てみると周りの人は特に気にせず、フェーズと向き合って接していると感じた。
「だからそんなに外に出ることを怖がらなくても大丈夫ですよ?」
「ふん、子供のケントに言われるとはな」
「ははは、リハビリしてる時点で僕に頼ってるじゃないですか」
「うっせ!」
フェーズは恥ずかしがりながらも、周りの人が変わらずに接してくれることに喜んでいた。
「このまま冒険者ギルドに行きますか?」
「えっ? 流石にギルドは――」
「体力的には?」
「大丈夫――」
「はい、なら行きましょうよ! フェーズさんはいつになっても冒険者じゃないですか」
俺はフェーズの手を引きながらも冒険者ギルドに向かった。だって、彼は家を出る前にポケットにギルドカードを入れていたのだ。
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