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第一章 外れスキル
154.行列
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オープン前に引率してくれた二組を先に席に案内した。行列からいつ食べられるかわからないからな。
あとは彼らをサクラとして使う気だ。実際に食べてて貰えればサクラになるだろうからな。
それにしてもタダ飯だと分かれば彼らに遠慮はなかった。
各々全てのメニューを注文してきたのだ。
「ほんとにうまいな」
「昨日も食べたのによく食べますね」
「うまいものは毎日食べても飽きないからな」
フェーズ達は孤児院スペシャルメニューの虜になっていた。
そして案の定店内は孤児院スペシャルメニューを頼む人のみになっていた。せっかく異世界のメニューも用意したが全く売れないのだ。
「そういえば外がうるさくないか?」
「さっきたくさん人が並んでいたからね……」
昨日に比べて今日は大行列が出来ていた。
「ケント兄ちゃん今いいですか?」
給仕をしているスキル【ウェイター】持ちの少年が声をかけてきた。
アルバイト経験がある俺よりも彼らの方が数倍動きに無駄がないし視野が広いからほとんど彼らに任している。
これがスキルの影響による才能の差なんだろう。
「どうしたの?」
「ガレイン兄ちゃんが来てますが、少し問題がありまして……」
「問題?」
「次のお客様どうぞ」
ちょうど扉から入ってきたのはガレインだった。
「おっ、ガレイン……?」
ガレインは扉の前で入らずに止まっていた。
「ケントごめんね」
突然謝ったと思った瞬間に扉は大きく開かれた。
「おー、君がケントか! こんなところで立ち止まってどうしたんだ?」
ガレインを押し出すように入ってきたのは、ガレインとは比べものにならないような体格が良い男だ。
「マルヴェイン兄さんがオーガみたいだからビックリしてるんだよ」
「なんだと、セヴィオン!」
セヴィオンはマルヴェインとは異なり、眼鏡をかけ、ローブに身を包んだ秀才そうな男性だ。
一緒にきたのはさっき俺のことを睨んでいたガレインの兄二人だった。
「えっ、今この場に王族が――」
「私一人で来ようと思ったんだが、兄達が付いてきちゃって……」
ガレインは普段から接することが多かったが、まさか孤児院に今後を担う王族が勢揃いするとは思わなかった。
それよりも俺達より他の客が驚いているのだ。外が騒がしかったのもこの人達ちゃんとあの行列を待っていたのだろう。
「とりあえず、こちらへどうぞ」
俺は急いで空いている席に三人を案内した。
「ハンバーグをください」
「なら俺はハンバーグとカレースープをお願いします」
「お前ら相変わらず胃が小さいな。 俺はハンバーグとカレースープ三人前ずつくれ」
やっぱり一番長男のマルヴェインはどこか脳筋な雰囲気を醸し出していた。
しばらくして俺が料理を持ってきた時には店内の視線は三人に向いていた。
「お待たせしました」
俺はハンバーグとカレースープを持っていくとやはり兄弟で性格の差があった。
すぐに食べたのはマルヴェインだった。セヴィオンは何で出来ているのか、じっくり観察しながら食べていた。
一人で食レポみたいなのをしているのも印象的だった。
「ケントこれ美味しいね!」
ガレインは相変わらず俺にキラキラとした目を向けていた。
「今度一緒に作る?」
「えっ!? いいの?」
この間楽しそうに作っていたから料理にも興味が出てきたのだろう。
「確かに孤児院でこんなに美味しいものが食べれるとは思わなかったですね」
「俺はまだまだ食べれるぜー。おかわり!」
気づいた時にはマルヴェインは三人前の料理を食べ終わっていた。
「マルヴェイン兄さん……このままだとオーガじゃなくてオークになりますよ」
「てめぇ! それだけしか食わねーから貧弱なんだよ」
「それ言ったらガレインなんて――」
「えっ!? 違うこと考えて聞いてませんでした」
ガレインは何を作るのか考えていたのだろう。
その時また外がざわついていた。昨日はあんなに静かだったのに今日は大違いだ。
「貴族であるわしがなぜ待たないといけないのだ!」
「そうだぞ! 私等はワーク子爵だぞ!」
「オーク子爵?」
「くくく」
威張って入ってきたのは親と子だと思われるオーク……いや、ワーク子爵だった。
あいつらハンバーグの材料……には出来なさそうだ。
───────────────────
【あとがき】
0時に更新する予定であった153話を飛ばして154話を更新していました。
急いで153話も更新しましたが、すでに読んだ方もおり申し訳ありませんでした。
一度戻って153話も読んで頂けると嬉しいです。
あとは彼らをサクラとして使う気だ。実際に食べてて貰えればサクラになるだろうからな。
それにしてもタダ飯だと分かれば彼らに遠慮はなかった。
各々全てのメニューを注文してきたのだ。
「ほんとにうまいな」
「昨日も食べたのによく食べますね」
「うまいものは毎日食べても飽きないからな」
フェーズ達は孤児院スペシャルメニューの虜になっていた。
そして案の定店内は孤児院スペシャルメニューを頼む人のみになっていた。せっかく異世界のメニューも用意したが全く売れないのだ。
「そういえば外がうるさくないか?」
「さっきたくさん人が並んでいたからね……」
昨日に比べて今日は大行列が出来ていた。
「ケント兄ちゃん今いいですか?」
給仕をしているスキル【ウェイター】持ちの少年が声をかけてきた。
アルバイト経験がある俺よりも彼らの方が数倍動きに無駄がないし視野が広いからほとんど彼らに任している。
これがスキルの影響による才能の差なんだろう。
「どうしたの?」
「ガレイン兄ちゃんが来てますが、少し問題がありまして……」
「問題?」
「次のお客様どうぞ」
ちょうど扉から入ってきたのはガレインだった。
「おっ、ガレイン……?」
ガレインは扉の前で入らずに止まっていた。
「ケントごめんね」
突然謝ったと思った瞬間に扉は大きく開かれた。
「おー、君がケントか! こんなところで立ち止まってどうしたんだ?」
ガレインを押し出すように入ってきたのは、ガレインとは比べものにならないような体格が良い男だ。
「マルヴェイン兄さんがオーガみたいだからビックリしてるんだよ」
「なんだと、セヴィオン!」
セヴィオンはマルヴェインとは異なり、眼鏡をかけ、ローブに身を包んだ秀才そうな男性だ。
一緒にきたのはさっき俺のことを睨んでいたガレインの兄二人だった。
「えっ、今この場に王族が――」
「私一人で来ようと思ったんだが、兄達が付いてきちゃって……」
ガレインは普段から接することが多かったが、まさか孤児院に今後を担う王族が勢揃いするとは思わなかった。
それよりも俺達より他の客が驚いているのだ。外が騒がしかったのもこの人達ちゃんとあの行列を待っていたのだろう。
「とりあえず、こちらへどうぞ」
俺は急いで空いている席に三人を案内した。
「ハンバーグをください」
「なら俺はハンバーグとカレースープをお願いします」
「お前ら相変わらず胃が小さいな。 俺はハンバーグとカレースープ三人前ずつくれ」
やっぱり一番長男のマルヴェインはどこか脳筋な雰囲気を醸し出していた。
しばらくして俺が料理を持ってきた時には店内の視線は三人に向いていた。
「お待たせしました」
俺はハンバーグとカレースープを持っていくとやはり兄弟で性格の差があった。
すぐに食べたのはマルヴェインだった。セヴィオンは何で出来ているのか、じっくり観察しながら食べていた。
一人で食レポみたいなのをしているのも印象的だった。
「ケントこれ美味しいね!」
ガレインは相変わらず俺にキラキラとした目を向けていた。
「今度一緒に作る?」
「えっ!? いいの?」
この間楽しそうに作っていたから料理にも興味が出てきたのだろう。
「確かに孤児院でこんなに美味しいものが食べれるとは思わなかったですね」
「俺はまだまだ食べれるぜー。おかわり!」
気づいた時にはマルヴェインは三人前の料理を食べ終わっていた。
「マルヴェイン兄さん……このままだとオーガじゃなくてオークになりますよ」
「てめぇ! それだけしか食わねーから貧弱なんだよ」
「それ言ったらガレインなんて――」
「えっ!? 違うこと考えて聞いてませんでした」
ガレインは何を作るのか考えていたのだろう。
その時また外がざわついていた。昨日はあんなに静かだったのに今日は大違いだ。
「貴族であるわしがなぜ待たないといけないのだ!」
「そうだぞ! 私等はワーク子爵だぞ!」
「オーク子爵?」
「くくく」
威張って入ってきたのは親と子だと思われるオーク……いや、ワーク子爵だった。
あいつらハンバーグの材料……には出来なさそうだ。
───────────────────
【あとがき】
0時に更新する予定であった153話を飛ばして154話を更新していました。
急いで153話も更新しましたが、すでに読んだ方もおり申し訳ありませんでした。
一度戻って153話も読んで頂けると嬉しいです。
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