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第一章 外れスキル
264.偽物
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俺は立ち尽くしているとリハビリ三人組の後輩であるマークが声をかけてきた。
「あっ、師匠を起きたんですね! 早く手伝ってくださいよ」
俺はマークの言葉に頷くことしかできなかった。今の俺にはスキルが発動できないのだ。
「今はどんな状況だ?」
「次々と怪我人が運ばれて来てますが、どうにか治療が間に合っておる状態です」
「そうか。ラルフはどこにいる?」
「ラルフ先生なら上にいますよ!」
「ありがとう」
俺は階段急いで駆け上がり扉を開けると、そこには疲れ果てたラルフが座っていた。
「ラルフすまない」
俺の声に反応して頭についた耳がピクピクと動いていた。
「ケント……?」
俺の顔を見ると立ち上がり飛びつこうとしていた。
だが、途中で立ち止まった。
「お前ケントじゃないな?」
その目は俺の全てを見ているのだと感じた。
「いや、俺だよ! ケントだぞ!」
「ならなんでケントの魔力が無くなっているんだ。魔力も別の存在だし器も違うぞ」
ラルフは俺のことを警戒していた。どうやら俺は別の存在に見えるらしい。
俺も確かめたくはなかったが、ラルフの反応で気づいてしまった。
俺の中からケトが消えてしまったということ。
そして、ラルフ達が言っているケントは俺ではなくケトのことを指していた。
「おい、ラルフどういうことだ?」
「マルクスさんも離れて!」
ラルフの声に反応してマルクスは俺から離れた。
なぜ俺がこんな扱いをされないといけないのだろうか。
「グリッド!」
ラルフは俺の周囲にグリッドを設置し逃げられないように囲んだ。
「ケントの体に入ったお前は誰だ!」
「だから俺はケントだよ!」
「確かにさっきスキルが使えなくなったって言っていたな」
「やっぱりお前は偽物じゃないか!」
マルクスもハンマーを構えて、すぐにでも攻撃できるように構えていた。
グリッドが少しずつ近づき、俺を取り押さえようとしている。
目覚めたばかりでなぜこんな目に遭わないといけないのだろうか。
「俺は何もしてない……。俺は……俺はケトじゃなくてケントなんだよ!」
俺は押し寄せてくるグリッドを押し返した。
するとグリッドは押し出されるわけでもなく魔素に変換されて消えた。
「なっ!?」
「やはりお前はケントじゃないのか!」
マルクスは俺に向かってハンマーを大きく振りかぶった。
俺は家族だと思っていたのに……。
家族だと思っていたのは俺だけだった。
「やっぱり俺には聖しかいなかったのか」
俺はマルクスのハンマーを避けると、同時に部屋を出て階段を飛ぶように降りた。
「ガレイン! そいつを捕まえてくれ!」
「えっ? ケント?」
俺の目の前にはガレインがいた。どうせガレインも俺のことを違う人と思っているのだろう。
「迷惑かけてすまないな」
「えっ? どういう――」
俺はそのまま異世界病院を抜けるとリチアは俺に気づき声をかけた。
「ケントくんどうしたの?」
「ごめんなさい」
俺にはここにいる資格はない。
みんなが好きなケントは、俺じゃなくてケトだったのだ。
俺は防御魔法に手を向けると、結界は一時的に消失して外に出ることができた。
「あっ、師匠を起きたんですね! 早く手伝ってくださいよ」
俺はマークの言葉に頷くことしかできなかった。今の俺にはスキルが発動できないのだ。
「今はどんな状況だ?」
「次々と怪我人が運ばれて来てますが、どうにか治療が間に合っておる状態です」
「そうか。ラルフはどこにいる?」
「ラルフ先生なら上にいますよ!」
「ありがとう」
俺は階段急いで駆け上がり扉を開けると、そこには疲れ果てたラルフが座っていた。
「ラルフすまない」
俺の声に反応して頭についた耳がピクピクと動いていた。
「ケント……?」
俺の顔を見ると立ち上がり飛びつこうとしていた。
だが、途中で立ち止まった。
「お前ケントじゃないな?」
その目は俺の全てを見ているのだと感じた。
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「ならなんでケントの魔力が無くなっているんだ。魔力も別の存在だし器も違うぞ」
ラルフは俺のことを警戒していた。どうやら俺は別の存在に見えるらしい。
俺も確かめたくはなかったが、ラルフの反応で気づいてしまった。
俺の中からケトが消えてしまったということ。
そして、ラルフ達が言っているケントは俺ではなくケトのことを指していた。
「おい、ラルフどういうことだ?」
「マルクスさんも離れて!」
ラルフの声に反応してマルクスは俺から離れた。
なぜ俺がこんな扱いをされないといけないのだろうか。
「グリッド!」
ラルフは俺の周囲にグリッドを設置し逃げられないように囲んだ。
「ケントの体に入ったお前は誰だ!」
「だから俺はケントだよ!」
「確かにさっきスキルが使えなくなったって言っていたな」
「やっぱりお前は偽物じゃないか!」
マルクスもハンマーを構えて、すぐにでも攻撃できるように構えていた。
グリッドが少しずつ近づき、俺を取り押さえようとしている。
目覚めたばかりでなぜこんな目に遭わないといけないのだろうか。
「俺は何もしてない……。俺は……俺はケトじゃなくてケントなんだよ!」
俺は押し寄せてくるグリッドを押し返した。
するとグリッドは押し出されるわけでもなく魔素に変換されて消えた。
「なっ!?」
「やはりお前はケントじゃないのか!」
マルクスは俺に向かってハンマーを大きく振りかぶった。
俺は家族だと思っていたのに……。
家族だと思っていたのは俺だけだった。
「やっぱり俺には聖しかいなかったのか」
俺はマルクスのハンマーを避けると、同時に部屋を出て階段を飛ぶように降りた。
「ガレイン! そいつを捕まえてくれ!」
「えっ? ケント?」
俺の目の前にはガレインがいた。どうせガレインも俺のことを違う人と思っているのだろう。
「迷惑かけてすまないな」
「えっ? どういう――」
俺はそのまま異世界病院を抜けるとリチアは俺に気づき声をかけた。
「ケントくんどうしたの?」
「ごめんなさい」
俺にはここにいる資格はない。
みんなが好きなケントは、俺じゃなくてケトだったのだ。
俺は防御魔法に手を向けると、結界は一時的に消失して外に出ることができた。
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