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25.筋肉令嬢、採掘にいく
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「だいぶ城っぽくなってきたわね」
私は今日もセラフで町の発展作業をしている。
あれから旧セラフとセラフを一つの町として扱うようになった。
間も外壁で繋がっているため、そこにも建物を建てて広げていけば、自然と大きな町へと変わってきている。
それでも旧セラフはゴブさんやトカゲさんが住み、セラフが人間たちが住む場所と棲み分けはできている。
水飲み場は、町全体に行き渡らせるようにすれば、住むのも特に困ることはない。
ちなみにルシアン様の屋敷は、私が勝手に運んで中央に配置した。
ついでに色々な施設もくっつけて、大きな城を完成させるつもりでいる。
『おい、連れてきたぞ!』
作業中の私に声をかけてくるものがいた。
振り返ると、鶏のニワさんが堂々と胸を張って立っている。
あれからセラフに住み着くようになって、鶏って呼ぶと怒るから、ニワさんと呼ぶようになった。
「ニワさん、それはヒヨコだよ?」
その後ろにはクゥエクゥエと鳴く、ヒヨコの行列。
『なっ、コイツらが鶏だ!』
……いや、私にはヒヨコにしか見えない。
私が鶏って言うから、本当の鶏を見せようとニワさんは何かしら連れてくるようになった。
目の前には小さなヒヨコがバサバサと羽ばたかせて歩いている。
きっと鶏のように早く飛びたいのだろう。
「なんか……コカトリスまで増えてないか?」
声が聞こえて、振り返るとアシュレイがいた。
「あっ、アシュレイ!」
「よよよっ……よっ!」
近くに来たアシュレイに挨拶をしたが、この間からなぜか私との距離感が広くなった。
私が近づくと離れていくし、視線もあまり合わせてくれない。
「腹筋触ったのがダメだった?」
「くっ……」
やっぱり腹筋って大事な筋肉だもんね。
アシュレイは許可したけど、触った私が悪い。
「そんなに触りたいなら――」
「やったー!」
チラッと服を上げたアシュレイの腹筋に私は手を触れ――。
「リリナ、何をしているのかな?」
「ルルルッ……ルシアン様!?」
出していた手を急いで戻す。
突然、屋敷の窓が開いたと思ったら、ルシアン様が覗いていた。
まさか見られているとは思わなかった。
今すぐにでも誤解を解かないと……。
「ルシアン様の前で他の腹筋を触るなんて……この腹筋は下品です!」
「おい!」
アシュレイは私の頭をペシペシ叩いてくる。
それでもルシアン様の腹筋には勝てないのは変わらない。
見たことも触れたこともないけど、きっとルシアン様の腹筋は神々しくて綺麗だろう。
「ははは、それでこそ私の側付きマッチョだ!」
「はい!」
ルシアン様はことあるごとに、私に側付きマッチョと言ってくださることが増えた。
それだけ私のことを必要としてくれているのだろう。
「ルシアン様、この辺に山とかはないですか?」
「山?」
「はい! せっかくなら屋敷にアダマンタイトを混ぜようと思ったので!」
山があれば大体はアダマンタイトやオリハルコンが出てくる。
ただ、あまり山ぽい場所が見当たらないのが問題だ。
「山は近くにないからなー」
「えっ……アダマンタイトを混ぜるのはいいんですか?」
ルシアン様は私のために、手を口元に当てながら考えてくれている。
その姿に私も胸を締め付けられる思いだ。
そんな私たちをアシュレイはキョロキョロと見ていた。
「ルシアン様……可愛いです……」
「んっ? 何か言ったかな?」
首を傾げているルシアン様……。
私と目が合うとニコリと微笑んだ。
「今日も素敵です!」
やっぱり私はルシアン様の側付きマッチョになって間違いはなかった。
こんなに生きていて良かったと思う日が来るなんて、ルーカス様を追い続けていたあの頃の私に教えてあげたいぐらい。
「あっ、小さい山ならあった気がするぞ」
アシュレイは何かを思い出したのか、外を指さしていた。
そこは私が落ち着かせるために、叫んでいた森がある方だ。
森の中に小さな山があるのだろうか。
「俺が道案内してやるよ」
近くにいるアシュレイの顔を見ると、さっきまでこっちを向いていたのに、またそっぽ向いていた。
恥ずかしそうに頭を掻いていたが、迷子になると思っているのかな?
「お願いしま――」
「私も行くぞ!」
さっきまで目が合わなかったアシュレイと視線が合う。
「「ルシアン様もですか!?」」
ついでにアシュレイと声も重なった。
やっぱり私の聞き間違えではないようだ。
「私が付いてきたら、嫌なのかな?」
どこか寂しそうなルシアン様の瞳に私は息を飲んだ。
そんな目で見つめられたら、嫌だとは言えないだろう。
それに騎士のアシュレイもいるから、鉱物を採取している時は彼に任せればいい。
「さすがに自ら危険に――」
「ぜひ、一緒に行きましょう!」
私はすぐに返事をすると、ルシアン様は微笑み、アシュレイは睨みつけてきた。
せっかくルシアン様の護衛ができるのに、睨みつけるってよほど負荷がかかると思っているのだろう。
「私も側付きマッチョとして、ルシアン様をお守りするから大丈夫!」
「はぁー」
私はアシュレイを安心させるために腕の筋肉を見せつける。
なのに、安心していないのか大きなため息をついていた。
「では、私は準備をしてきますね!」
私は急いで鞄を取りに行く。
鉱石を持ち帰る鞄が必要だからね。
「ルシアン様、面倒ごとに首を突っ込まないで頂きたいです」
「私……いや、俺は大事な側付きマッチョと騎士が怪我をしないか見に行くだけだ」
二人は小声で何かを話していたけれど、私にははっきりとは聞こえなかった。
ただ、アシュレイの真剣な顔と楽しそうに笑っているルシアン様の目が印象に残った。
私は今日もセラフで町の発展作業をしている。
あれから旧セラフとセラフを一つの町として扱うようになった。
間も外壁で繋がっているため、そこにも建物を建てて広げていけば、自然と大きな町へと変わってきている。
それでも旧セラフはゴブさんやトカゲさんが住み、セラフが人間たちが住む場所と棲み分けはできている。
水飲み場は、町全体に行き渡らせるようにすれば、住むのも特に困ることはない。
ちなみにルシアン様の屋敷は、私が勝手に運んで中央に配置した。
ついでに色々な施設もくっつけて、大きな城を完成させるつもりでいる。
『おい、連れてきたぞ!』
作業中の私に声をかけてくるものがいた。
振り返ると、鶏のニワさんが堂々と胸を張って立っている。
あれからセラフに住み着くようになって、鶏って呼ぶと怒るから、ニワさんと呼ぶようになった。
「ニワさん、それはヒヨコだよ?」
その後ろにはクゥエクゥエと鳴く、ヒヨコの行列。
『なっ、コイツらが鶏だ!』
……いや、私にはヒヨコにしか見えない。
私が鶏って言うから、本当の鶏を見せようとニワさんは何かしら連れてくるようになった。
目の前には小さなヒヨコがバサバサと羽ばたかせて歩いている。
きっと鶏のように早く飛びたいのだろう。
「なんか……コカトリスまで増えてないか?」
声が聞こえて、振り返るとアシュレイがいた。
「あっ、アシュレイ!」
「よよよっ……よっ!」
近くに来たアシュレイに挨拶をしたが、この間からなぜか私との距離感が広くなった。
私が近づくと離れていくし、視線もあまり合わせてくれない。
「腹筋触ったのがダメだった?」
「くっ……」
やっぱり腹筋って大事な筋肉だもんね。
アシュレイは許可したけど、触った私が悪い。
「そんなに触りたいなら――」
「やったー!」
チラッと服を上げたアシュレイの腹筋に私は手を触れ――。
「リリナ、何をしているのかな?」
「ルルルッ……ルシアン様!?」
出していた手を急いで戻す。
突然、屋敷の窓が開いたと思ったら、ルシアン様が覗いていた。
まさか見られているとは思わなかった。
今すぐにでも誤解を解かないと……。
「ルシアン様の前で他の腹筋を触るなんて……この腹筋は下品です!」
「おい!」
アシュレイは私の頭をペシペシ叩いてくる。
それでもルシアン様の腹筋には勝てないのは変わらない。
見たことも触れたこともないけど、きっとルシアン様の腹筋は神々しくて綺麗だろう。
「ははは、それでこそ私の側付きマッチョだ!」
「はい!」
ルシアン様はことあるごとに、私に側付きマッチョと言ってくださることが増えた。
それだけ私のことを必要としてくれているのだろう。
「ルシアン様、この辺に山とかはないですか?」
「山?」
「はい! せっかくなら屋敷にアダマンタイトを混ぜようと思ったので!」
山があれば大体はアダマンタイトやオリハルコンが出てくる。
ただ、あまり山ぽい場所が見当たらないのが問題だ。
「山は近くにないからなー」
「えっ……アダマンタイトを混ぜるのはいいんですか?」
ルシアン様は私のために、手を口元に当てながら考えてくれている。
その姿に私も胸を締め付けられる思いだ。
そんな私たちをアシュレイはキョロキョロと見ていた。
「ルシアン様……可愛いです……」
「んっ? 何か言ったかな?」
首を傾げているルシアン様……。
私と目が合うとニコリと微笑んだ。
「今日も素敵です!」
やっぱり私はルシアン様の側付きマッチョになって間違いはなかった。
こんなに生きていて良かったと思う日が来るなんて、ルーカス様を追い続けていたあの頃の私に教えてあげたいぐらい。
「あっ、小さい山ならあった気がするぞ」
アシュレイは何かを思い出したのか、外を指さしていた。
そこは私が落ち着かせるために、叫んでいた森がある方だ。
森の中に小さな山があるのだろうか。
「俺が道案内してやるよ」
近くにいるアシュレイの顔を見ると、さっきまでこっちを向いていたのに、またそっぽ向いていた。
恥ずかしそうに頭を掻いていたが、迷子になると思っているのかな?
「お願いしま――」
「私も行くぞ!」
さっきまで目が合わなかったアシュレイと視線が合う。
「「ルシアン様もですか!?」」
ついでにアシュレイと声も重なった。
やっぱり私の聞き間違えではないようだ。
「私が付いてきたら、嫌なのかな?」
どこか寂しそうなルシアン様の瞳に私は息を飲んだ。
そんな目で見つめられたら、嫌だとは言えないだろう。
それに騎士のアシュレイもいるから、鉱物を採取している時は彼に任せればいい。
「さすがに自ら危険に――」
「ぜひ、一緒に行きましょう!」
私はすぐに返事をすると、ルシアン様は微笑み、アシュレイは睨みつけてきた。
せっかくルシアン様の護衛ができるのに、睨みつけるってよほど負荷がかかると思っているのだろう。
「私も側付きマッチョとして、ルシアン様をお守りするから大丈夫!」
「はぁー」
私はアシュレイを安心させるために腕の筋肉を見せつける。
なのに、安心していないのか大きなため息をついていた。
「では、私は準備をしてきますね!」
私は急いで鞄を取りに行く。
鉱石を持ち帰る鞄が必要だからね。
「ルシアン様、面倒ごとに首を突っ込まないで頂きたいです」
「私……いや、俺は大事な側付きマッチョと騎士が怪我をしないか見に行くだけだ」
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ただ、アシュレイの真剣な顔と楽しそうに笑っているルシアン様の目が印象に残った。
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