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第一章 社畜、パパになる
8.社畜、集落を旅立つ
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「ゴボッ! ゴボボ!」
「ゴブゴブ!」
ゴボタが他の人達と話しているのを俺は眺めていた。
どうやらゴボタも彼らと同じ人種で、変わった共通言語があるらしい。
俺には全て同じに聞こえるが、ゴボタは何を言っているのかわかっているようだ。
「とーたん! おひりゅね!」
「お昼寝?」
「ゴボッ!」
どうやら今日はここで寝たらどうかと提案されたらしい。
スクーターがあるところに戻るにも、場所がわからないため、ひとまず休んでからの方が良さそうだ。
それに俺の知らないことをたくさん知っている気がする。
それをゴボタを通じて聞くことで、帰る手段をみつけられるかもしれない。
そう思った俺はゴボタと共に集落に泊まることにした。
「ゴブブ!」
ワイシャツを着た少女が俺達の面倒を見てくれるのだろう。
たくさんの果実を俺達に渡してくれた。
見たことある果実から、初めて見るようなものもあった。
それにゴボタが持ってきた草も少女達は知っていた。
細かく刻んで擦ったものを飲むと、体が元気になるらしい。
近くにも生えていると言われて付いていくと、少し湿った日陰にたくさん生えていた。
白い花も生えており、どこかゲームに出てくる薬草のように感じた。
効能のデパートと言われるほど、効果があるドクダミみたいな感じなんだろう。
ドクダミはいろんな漢方に使われているからな。
生えているところが分かれば、その環境を探せば良さそうだ。
果実を食べた俺達は特にやることもなかったため、すぐに寝ることにした。
ゴボタ、俺、少女の順でなぜか川の字になって寝ることになった。
たまにチラチラと少女は俺を見てくるが、俺が見ると、顔を合わさないようにそっぽ向いていた。
「ゴボボボボ……ゴボ……」
一方のゴボタは大きな声でいびきをかいていた。
集落にいる人達もいびきが大きいのか、どことなく大合唱に聞こえて来る。
元々あまりいびきが気にならない俺でも、聞いていると笑ってしまうほどだ。
ひょっとしたら少女は俺にいびきを聞かれたくないのだろう。
「クゥーゴォー!」
俺がわざと寝たふりでいびきをかくと、すぐに少女からもいびきが聞こえて来た。
どうやら俺の考えは当たっていたようだ。
中々寝付けない俺は隣で寝ているゴボタをそっと撫でる。
ここの集落に来て思ったのは、ゴボタは俺と同じで迷い込んだのではなかった。
きっと元々ここにいた人だったということだ。
そうなれば帰る方法を探すのは俺一人で良いだろう。
ゴボタも同じ仲間達がいるところで生活をした方が良い気がした。
仲良くなってから離れるのも、ゴボタは辛いかもしれないからな。
まだ二日程度の関係なら悲しくない気がする。
そんなことを思いながらも、どこか寂しい気持ちと不安な気持ちが押し寄せてくる。
「とーたん……」
ゴボタは俺と遊んでいる夢でも見ているのだろうか。
その顔はニヤニヤと微笑んでいた。
「ゴボタはどうしたいのかな……」
俺はそっとゴボタの手を握ると眠りについた。
♢
「とーたん!」
「ゴブ!」
また誰かが俺を呼んでいる。
「とーたん――」
俺は身の危険を感じて、急いで体を起こした。
そこにはゴボタと少女が俺の脇腹を突こうとしていた。
少女もゴボタにつられたのだろう。
「もうその手には乗らないからな」
「とーたん、おはにょ!」
ゴボタは起きた俺に抱きついて来た。
昨日離れてからどこか甘えん坊になった気がする。
それに自分からおはようって言ってきたことに、俺は驚きを隠せなかった。
「ゴボタ、おはよう」
俺もゴボタに挨拶をする。
そういえば、ゴボタは今が朝という認識でいるのだろうか。
「今は朝なのか?」
「ゴボッ!」
どうやらゴボタはいつが朝なのかわかっているようだ。
だから自分から挨拶をしたのだろう。
俺は立ち上がり体を伸ばすと、他の人達にも挨拶をされた。
みんなの家から俺が見えるのだろう。
「とーたん、何しゅる?」
ゴボタは今日も遊んでもらいたいのだろうか。
「今日はスクーターを取りに戻ろうと思う。あれだったらゴボタはここにいてもいいぞ?」
正直道がわからなければ、いつ戻って来られるかはわからない。
それにゴボタにも今後どうするかは、考えてもらわないといけないからな。
「いっちょ!」
どうやらゴボタも一緒に行きたいらしい。
それならスクーターを取りに行って、もう一度戻りながら考えれば良いだろう。
まだまだこの世界のことも知らないしな。
こんなに良い人達ばかりなら、まずは情報収集と共有が大事になるだろう。
「お世話になりました。また戻って来ますね」
俺は少女に挨拶を済ませると、急に俺の手を握っていた。
「ゴブ……?」
何を言っているのかはわからないが、また会えるのかと聞いているような気がした。
「また戻って来ますよ」
その時にはゴボタのことをどうするかも、話し合わないといけないしな。
その言葉を聞いて少女はホッとしたのだろう。
ゆっくりと握っていた手を離した。
それに何か着るものをみつけたら、俺もワイシャツを返してもらわないといけないからね。
俺達は他の人達にも挨拶を済ませると、スクーターを取りに再び森の中を歩き始めた。
「みんな良い人達だったね」
「ゴボッ!」
ゴボタは俺の肩が気に入ったのか、再び肩車をして森の中を歩いている。
一緒に歩いた方が疲れにくいため、たくさん歩けるが、どうしても乗りたいと言って聞いてはくれなかった。
「なぁ、ゴボタ」
「ゴボッ?」
「これからゴボタはどうしたい? あの集落で暮らすか?」
「ゴボボボボ!」
「痛たたたた!」
ゴボタは俺の頭をポカポカと叩いてきた。
それに肩の上で足をジタバタとさせて怒っている。
「ゴボタは俺と一緒にいたいのか?」
「ゴボッ!」
どうやら一緒にいたいのだろう。
それならゴボタの意思を尊重させた方が良いのだろう。
ただ、俺が何か起きた時も考える必要がある。
その時はあの集落に話を通して、ゴボタの面倒を見てもらおう。
俺はそう思いながら歩いていると、突然あの半透明な板が現れた。
【スキルポイントを振ってください!】
どうやらまたスキルポイントを手に入れたようだ。
【スキル】 ポイント1
魔物召喚 1
└ゴブリン 1
地形変更
トラップ設置
環境設備 1
└植樹系調整 1
資源召喚
どういう理由があってポイントを手に入れているのかはわからない。
ただ、気になるのは起きた時にゴボタがおはようと挨拶をしてきたことだ。
ひょっとしたら朝になったら、ポイントを手に入れる仕組みになっているのだろうか。
それなら俺がここに来てから三日目になったことになる。
それなら少なからず辻褄が合う気がした。
「んー、今度はどれにポイントを振ってみようかな」
気になるのはまだポイントが割り振られていない地形変更と資源召喚だろう。
トラップ設置は今のところいらないからな。
それにこのままポイントを振らなければどうなるのかも気になる。
「とーたん?」
「ああ、すまない。今ポイントを振らないといけないからな」
肩の上に乗っているゴボタには見えないが、俺が半透明な板を触っているのが気になるのだろう。
ゴボタも大きく手を伸ばした。
「うぉ!? 落ちるぞ」
手を伸ばして落ちそうになったゴボタを急いで抱える。
その瞬間、俺は半透明な板に指が触れた気がした。
【スキル】
魔物召喚 1
└ゴブリン 1
地形変更 1
└地形変更セット 1
トラップ設置
環境設備 1
└植樹系調整 1
資源召喚
一番触れるのが怖かった地形変更に指が触れていたようだ。
それにそこから派生されている地形変更セットが気になる。
何をセットで変えるのだろうか。
再び何か起きると危ないと思った俺は、ゴボタを下ろして小さく屈む。
すると半透明な板が消えると同時に何か音が聞こえてきた。
――ポン!
目の前にはよく知っているものが現れた。
「まさかこれって……」
そこにはスコップと土を運ぶ一輪の手押し車が置かれていた。
「手作業で地形変更しろってことかよ!」
俺は咄嗟にツッコミを入れてしまった。
どうやらスコップと手押し車を手に入れたようだ。
「ゴブゴブ!」
ゴボタが他の人達と話しているのを俺は眺めていた。
どうやらゴボタも彼らと同じ人種で、変わった共通言語があるらしい。
俺には全て同じに聞こえるが、ゴボタは何を言っているのかわかっているようだ。
「とーたん! おひりゅね!」
「お昼寝?」
「ゴボッ!」
どうやら今日はここで寝たらどうかと提案されたらしい。
スクーターがあるところに戻るにも、場所がわからないため、ひとまず休んでからの方が良さそうだ。
それに俺の知らないことをたくさん知っている気がする。
それをゴボタを通じて聞くことで、帰る手段をみつけられるかもしれない。
そう思った俺はゴボタと共に集落に泊まることにした。
「ゴブブ!」
ワイシャツを着た少女が俺達の面倒を見てくれるのだろう。
たくさんの果実を俺達に渡してくれた。
見たことある果実から、初めて見るようなものもあった。
それにゴボタが持ってきた草も少女達は知っていた。
細かく刻んで擦ったものを飲むと、体が元気になるらしい。
近くにも生えていると言われて付いていくと、少し湿った日陰にたくさん生えていた。
白い花も生えており、どこかゲームに出てくる薬草のように感じた。
効能のデパートと言われるほど、効果があるドクダミみたいな感じなんだろう。
ドクダミはいろんな漢方に使われているからな。
生えているところが分かれば、その環境を探せば良さそうだ。
果実を食べた俺達は特にやることもなかったため、すぐに寝ることにした。
ゴボタ、俺、少女の順でなぜか川の字になって寝ることになった。
たまにチラチラと少女は俺を見てくるが、俺が見ると、顔を合わさないようにそっぽ向いていた。
「ゴボボボボ……ゴボ……」
一方のゴボタは大きな声でいびきをかいていた。
集落にいる人達もいびきが大きいのか、どことなく大合唱に聞こえて来る。
元々あまりいびきが気にならない俺でも、聞いていると笑ってしまうほどだ。
ひょっとしたら少女は俺にいびきを聞かれたくないのだろう。
「クゥーゴォー!」
俺がわざと寝たふりでいびきをかくと、すぐに少女からもいびきが聞こえて来た。
どうやら俺の考えは当たっていたようだ。
中々寝付けない俺は隣で寝ているゴボタをそっと撫でる。
ここの集落に来て思ったのは、ゴボタは俺と同じで迷い込んだのではなかった。
きっと元々ここにいた人だったということだ。
そうなれば帰る方法を探すのは俺一人で良いだろう。
ゴボタも同じ仲間達がいるところで生活をした方が良い気がした。
仲良くなってから離れるのも、ゴボタは辛いかもしれないからな。
まだ二日程度の関係なら悲しくない気がする。
そんなことを思いながらも、どこか寂しい気持ちと不安な気持ちが押し寄せてくる。
「とーたん……」
ゴボタは俺と遊んでいる夢でも見ているのだろうか。
その顔はニヤニヤと微笑んでいた。
「ゴボタはどうしたいのかな……」
俺はそっとゴボタの手を握ると眠りについた。
♢
「とーたん!」
「ゴブ!」
また誰かが俺を呼んでいる。
「とーたん――」
俺は身の危険を感じて、急いで体を起こした。
そこにはゴボタと少女が俺の脇腹を突こうとしていた。
少女もゴボタにつられたのだろう。
「もうその手には乗らないからな」
「とーたん、おはにょ!」
ゴボタは起きた俺に抱きついて来た。
昨日離れてからどこか甘えん坊になった気がする。
それに自分からおはようって言ってきたことに、俺は驚きを隠せなかった。
「ゴボタ、おはよう」
俺もゴボタに挨拶をする。
そういえば、ゴボタは今が朝という認識でいるのだろうか。
「今は朝なのか?」
「ゴボッ!」
どうやらゴボタはいつが朝なのかわかっているようだ。
だから自分から挨拶をしたのだろう。
俺は立ち上がり体を伸ばすと、他の人達にも挨拶をされた。
みんなの家から俺が見えるのだろう。
「とーたん、何しゅる?」
ゴボタは今日も遊んでもらいたいのだろうか。
「今日はスクーターを取りに戻ろうと思う。あれだったらゴボタはここにいてもいいぞ?」
正直道がわからなければ、いつ戻って来られるかはわからない。
それにゴボタにも今後どうするかは、考えてもらわないといけないからな。
「いっちょ!」
どうやらゴボタも一緒に行きたいらしい。
それならスクーターを取りに行って、もう一度戻りながら考えれば良いだろう。
まだまだこの世界のことも知らないしな。
こんなに良い人達ばかりなら、まずは情報収集と共有が大事になるだろう。
「お世話になりました。また戻って来ますね」
俺は少女に挨拶を済ませると、急に俺の手を握っていた。
「ゴブ……?」
何を言っているのかはわからないが、また会えるのかと聞いているような気がした。
「また戻って来ますよ」
その時にはゴボタのことをどうするかも、話し合わないといけないしな。
その言葉を聞いて少女はホッとしたのだろう。
ゆっくりと握っていた手を離した。
それに何か着るものをみつけたら、俺もワイシャツを返してもらわないといけないからね。
俺達は他の人達にも挨拶を済ませると、スクーターを取りに再び森の中を歩き始めた。
「みんな良い人達だったね」
「ゴボッ!」
ゴボタは俺の肩が気に入ったのか、再び肩車をして森の中を歩いている。
一緒に歩いた方が疲れにくいため、たくさん歩けるが、どうしても乗りたいと言って聞いてはくれなかった。
「なぁ、ゴボタ」
「ゴボッ?」
「これからゴボタはどうしたい? あの集落で暮らすか?」
「ゴボボボボ!」
「痛たたたた!」
ゴボタは俺の頭をポカポカと叩いてきた。
それに肩の上で足をジタバタとさせて怒っている。
「ゴボタは俺と一緒にいたいのか?」
「ゴボッ!」
どうやら一緒にいたいのだろう。
それならゴボタの意思を尊重させた方が良いのだろう。
ただ、俺が何か起きた時も考える必要がある。
その時はあの集落に話を通して、ゴボタの面倒を見てもらおう。
俺はそう思いながら歩いていると、突然あの半透明な板が現れた。
【スキルポイントを振ってください!】
どうやらまたスキルポイントを手に入れたようだ。
【スキル】 ポイント1
魔物召喚 1
└ゴブリン 1
地形変更
トラップ設置
環境設備 1
└植樹系調整 1
資源召喚
どういう理由があってポイントを手に入れているのかはわからない。
ただ、気になるのは起きた時にゴボタがおはようと挨拶をしてきたことだ。
ひょっとしたら朝になったら、ポイントを手に入れる仕組みになっているのだろうか。
それなら俺がここに来てから三日目になったことになる。
それなら少なからず辻褄が合う気がした。
「んー、今度はどれにポイントを振ってみようかな」
気になるのはまだポイントが割り振られていない地形変更と資源召喚だろう。
トラップ設置は今のところいらないからな。
それにこのままポイントを振らなければどうなるのかも気になる。
「とーたん?」
「ああ、すまない。今ポイントを振らないといけないからな」
肩の上に乗っているゴボタには見えないが、俺が半透明な板を触っているのが気になるのだろう。
ゴボタも大きく手を伸ばした。
「うぉ!? 落ちるぞ」
手を伸ばして落ちそうになったゴボタを急いで抱える。
その瞬間、俺は半透明な板に指が触れた気がした。
【スキル】
魔物召喚 1
└ゴブリン 1
地形変更 1
└地形変更セット 1
トラップ設置
環境設備 1
└植樹系調整 1
資源召喚
一番触れるのが怖かった地形変更に指が触れていたようだ。
それにそこから派生されている地形変更セットが気になる。
何をセットで変えるのだろうか。
再び何か起きると危ないと思った俺は、ゴボタを下ろして小さく屈む。
すると半透明な板が消えると同時に何か音が聞こえてきた。
――ポン!
目の前にはよく知っているものが現れた。
「まさかこれって……」
そこにはスコップと土を運ぶ一輪の手押し車が置かれていた。
「手作業で地形変更しろってことかよ!」
俺は咄嗟にツッコミを入れてしまった。
どうやらスコップと手押し車を手に入れたようだ。
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四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4
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