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132.愛の力 ※ニア視点
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一方ニアの方も魔法の乱戦になっていた。
「むー、さっきからなんなのよ!」
「そっちが魔法を打ってくるからじゃないですか」
向こうから魔法を展開をしてくるため、それに合わせて相殺するように魔法を構築していた。
「なんで火炎魔法が負けるのよ」
「マリベルちゃんとやりなさいよ」
どこか向こうは焦っているのか言い合いをしている。
「そろそろお兄ちゃんのところに言ってもいいかな?」
魔法の発動が途切れたタイミングで私はお兄ちゃんの元へ向かった。
だがそうはいかなかった。
「簡単には行かせないわよ! ってかあなたなんなのよ!」
やはり逃してはくれないようだ。目の前には火炎魔法が渦巻いている。正直熱いから別の魔法にしてほしい。
「私ですか? 私はニアです」
そのまま氷属性魔法で抑え込むと彼女達はさらに怒っていた。
「名前じゃなくてその魔法よ!」
「なにって……氷属性魔法――」
「それはわかってるわよ!」
この人達は何を言っているのだろうか。氷属性魔法を知っているならこれくらいできるはずだ。
「なんで私の最強の火炎魔法を氷属性魔法で止められるのよ。しかもこんな強い魔法が使える子がなんであんなやつと」
「あんなやつって誰のことかしら?」
私のことを言われるなら特に何も思わないが、彼女らはきっとあの人のことを言っている。
「誰ってお荷物ウォーレ――」
「それ以上言ったら全身凍らせちゃいますよ」
「へぇ? 本当にそんなことができるのかしら?」
「えっ、シャルロ?」
「マリベルもそんなに遠慮しないであの魔法打ちなさいよ」
「それには魔力を――」
「それまでは私が協力してあげるわ。早くアドルの活躍する姿見たいでしょ?」
「見たい……」
魔法を使っていた女性は顔を赤く染めていた。
「だからここは少しだけ交代よ」
「シャルロありが――」
「あー、やっと憂さ晴らしができるわね」
あのシャルロという女が一番腹黒そうな気がした。
「ねぇ、さっきから少し怒ってるけどあのお荷物の肩を持って何になるの?」
「お荷物?」
「ええ、そうよ? あいつ前まで私達の裏で隠れてコソコソしてたのよ? 戦える力もなくていつもえーんって泣きながら逃げてた弱虫――」
「アイシクルバースト」
私は無数の氷の塊を放った。
「事実だからそんなに怒らないでよ? あいつがいなくなってから大変だったのよ。みんなで手分けして荷物を持ったり、大事な化粧品も荷物になるから置いていかないといけないのよ?」
「それとお兄ちゃんが関係――」
「関係あるわよ。だってお荷物さんがいないと私が綺麗でいられないのよ。ほらここの肌荒れも」
この人は何を言っているのだろうか。自分達がお兄ちゃんをパーティーから追放したのに居なくなったお兄ちゃんが悪いような言い方して……。
「だから代わりにあなたで憂さ晴らしをすることに決めたの」
「ホーリーブレス」
ニヤリと笑った瞬間に彼女の手から一瞬で光線が向かってきた。
私も油断していたから話しながら魔法の展開をしていたのを気づかなかった。
「うっ……」
そのまま肩を貫いて光線は消えた。
「やっぱりお荷物の仲間だからあの子もお荷物ね。マリベルどう?」
「もう大丈夫」
「メテオストライク」
上空には巨大な何かが降ってきてきていた。
「ほらマリベルも入りなさい」
彼女達はシャルロという女性が防御魔法を展開させた中に入っていた。
「はぁー。本当にお兄ちゃんって今まで運が悪かったのね」
なぜ前のお兄ちゃんはあんなパーティーにいたのだろう。
あんな嫌味ばかり言う女達に囲まれていたら女の人が苦手になるのは仕方ない。
だから私の好意に気づいても関係が進まないのよ……。
「もう、早くお兄ちゃんのところに行きたいのに!」
考えるだけでイライラしてくる。そもそも私の知らないお兄ちゃんを知っているだけでイライラするって言うのに……。
こういう時はお兄ちゃんのことを考えて一度冷静にならないと。
「あの子死んじゃうね」
「あはは、すぐにあいつも死ぬからいいのよ」
上空にできた無数の何かはもう間近まできていた。
「ふふふ」
「えっ……あの子一人で笑っておか――」
「ふふふ、お兄ちゃんたら!」
お兄ちゃんとの日々を思い出すだけで笑みが止まらない。すると頭の中はスッキリして一つの魔法が浮かんできた。
やっぱり愛の力ってすごいね。
「絶対零度」
魔法を唱えると辺りの空気は一瞬にして変わった。物理的に空気が変わったのだ。
術者の私はあまり何も思わないが息をするだけで彼女達は息苦しいのだろう。
周り空気は凍てつき、一瞬にして上空にいた何かは凍りつき音を立てながら落ちてきた。
「むー、さっきからなんなのよ!」
「そっちが魔法を打ってくるからじゃないですか」
向こうから魔法を展開をしてくるため、それに合わせて相殺するように魔法を構築していた。
「なんで火炎魔法が負けるのよ」
「マリベルちゃんとやりなさいよ」
どこか向こうは焦っているのか言い合いをしている。
「そろそろお兄ちゃんのところに言ってもいいかな?」
魔法の発動が途切れたタイミングで私はお兄ちゃんの元へ向かった。
だがそうはいかなかった。
「簡単には行かせないわよ! ってかあなたなんなのよ!」
やはり逃してはくれないようだ。目の前には火炎魔法が渦巻いている。正直熱いから別の魔法にしてほしい。
「私ですか? 私はニアです」
そのまま氷属性魔法で抑え込むと彼女達はさらに怒っていた。
「名前じゃなくてその魔法よ!」
「なにって……氷属性魔法――」
「それはわかってるわよ!」
この人達は何を言っているのだろうか。氷属性魔法を知っているならこれくらいできるはずだ。
「なんで私の最強の火炎魔法を氷属性魔法で止められるのよ。しかもこんな強い魔法が使える子がなんであんなやつと」
「あんなやつって誰のことかしら?」
私のことを言われるなら特に何も思わないが、彼女らはきっとあの人のことを言っている。
「誰ってお荷物ウォーレ――」
「それ以上言ったら全身凍らせちゃいますよ」
「へぇ? 本当にそんなことができるのかしら?」
「えっ、シャルロ?」
「マリベルもそんなに遠慮しないであの魔法打ちなさいよ」
「それには魔力を――」
「それまでは私が協力してあげるわ。早くアドルの活躍する姿見たいでしょ?」
「見たい……」
魔法を使っていた女性は顔を赤く染めていた。
「だからここは少しだけ交代よ」
「シャルロありが――」
「あー、やっと憂さ晴らしができるわね」
あのシャルロという女が一番腹黒そうな気がした。
「ねぇ、さっきから少し怒ってるけどあのお荷物の肩を持って何になるの?」
「お荷物?」
「ええ、そうよ? あいつ前まで私達の裏で隠れてコソコソしてたのよ? 戦える力もなくていつもえーんって泣きながら逃げてた弱虫――」
「アイシクルバースト」
私は無数の氷の塊を放った。
「事実だからそんなに怒らないでよ? あいつがいなくなってから大変だったのよ。みんなで手分けして荷物を持ったり、大事な化粧品も荷物になるから置いていかないといけないのよ?」
「それとお兄ちゃんが関係――」
「関係あるわよ。だってお荷物さんがいないと私が綺麗でいられないのよ。ほらここの肌荒れも」
この人は何を言っているのだろうか。自分達がお兄ちゃんをパーティーから追放したのに居なくなったお兄ちゃんが悪いような言い方して……。
「だから代わりにあなたで憂さ晴らしをすることに決めたの」
「ホーリーブレス」
ニヤリと笑った瞬間に彼女の手から一瞬で光線が向かってきた。
私も油断していたから話しながら魔法の展開をしていたのを気づかなかった。
「うっ……」
そのまま肩を貫いて光線は消えた。
「やっぱりお荷物の仲間だからあの子もお荷物ね。マリベルどう?」
「もう大丈夫」
「メテオストライク」
上空には巨大な何かが降ってきてきていた。
「ほらマリベルも入りなさい」
彼女達はシャルロという女性が防御魔法を展開させた中に入っていた。
「はぁー。本当にお兄ちゃんって今まで運が悪かったのね」
なぜ前のお兄ちゃんはあんなパーティーにいたのだろう。
あんな嫌味ばかり言う女達に囲まれていたら女の人が苦手になるのは仕方ない。
だから私の好意に気づいても関係が進まないのよ……。
「もう、早くお兄ちゃんのところに行きたいのに!」
考えるだけでイライラしてくる。そもそも私の知らないお兄ちゃんを知っているだけでイライラするって言うのに……。
こういう時はお兄ちゃんのことを考えて一度冷静にならないと。
「あの子死んじゃうね」
「あはは、すぐにあいつも死ぬからいいのよ」
上空にできた無数の何かはもう間近まできていた。
「ふふふ」
「えっ……あの子一人で笑っておか――」
「ふふふ、お兄ちゃんたら!」
お兄ちゃんとの日々を思い出すだけで笑みが止まらない。すると頭の中はスッキリして一つの魔法が浮かんできた。
やっぱり愛の力ってすごいね。
「絶対零度」
魔法を唱えると辺りの空気は一瞬にして変わった。物理的に空気が変わったのだ。
術者の私はあまり何も思わないが息をするだけで彼女達は息苦しいのだろう。
周り空気は凍てつき、一瞬にして上空にいた何かは凍りつき音を立てながら落ちてきた。
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