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134.ドレイン剣
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何度も何度も切りつけられるその剣を俺は避けるように立ち回っていた。
「おいおい、逃げるだけが……ああお前の取り柄だったな」
「煽っても――」
「実際そうだろ? 俺が誘わなければ冒険者にも勇者にもなれなかったんだからな?」
確かにアドルに誘われたからこそ冒険者になって勇者になることができた。ただ、俺は逃げたつもりは一切ない。
「結局パーティーから外されたけどね?」
匠の短剣からミスリルダガーに持ち変えると今度は俺から切りつけた。一度に何度も放たれる刃にアドルは驚きながらも対処していた。
「伊達に勇者と呼ばれたわけではないんだな? だけど俺には敵わないな」
再びアドルの剣は緑色に発光すると俺を切りつけた。近くにいた俺は咄嗟にまたミスリルダガーで受けるとやはりどこか力が抜けるような感じがした。
「ははは、お前自分がだんだん遅くなっているのに気づいていないのか?」
「どういうことだ?」
「さぁ? わからないからそのまま死ねばいいさ」
大きく後ろに下がり改めて自分を鑑定した。
《ステータス》
[名前] ウォーレン
[種族] 人間/男
[能力値] 力A/SSS 魔力S/SSS 速度A/SSS
[スキル] 証券口座、共鳴吸収、限界突破
習得:短剣術、鑑定、回復魔法、雷属性、氷属性、アイテムボックス
[状態] 早く帰りたい
アドルが言っていたことがすぐにわかった。能力値が明らかに下がっていたのだ。
俺は咄嗟にミスリルダガーで受けたのは避けきれないと感覚的に思ったからだ。しかし、さっきまでは普通に攻撃を避け切れていたのだ。
「ははは、その顔はこの剣の恐ろしさがわかったようだな」
さらに追撃するようにアドルは攻撃を仕掛けた。
確かに言われてみればさっきまで避けるのが余裕だった剣技もどことなく早く感じた。
「怖くて逃げるばかりか? かかってこいよ!」
俺を煽るようにさらに速度を上げてきた。今は剣が緑色に発光していないということは能力値を奪うことはできないのだろう。
「俺の力はまだこれからだ!」
ミスリルダガーに雷属性を掛け合わせて切りつけた。
「なぁ!?」
アドルはさっきと同じように避けようとするが避けても雷属性が逃さなかった。
「あがああああああ」
無数の刃は避けても近くに入ればある程度電流が体を走るのだ。
さらに切りつけると避けきれなかったのかアドルはそのまま倒れた。
「アドルー!」
遠くで彼を呼んでいる名前が聞こえた。俺はロンとニアの元へ戻ろうとすると二人に声が聞こえた。
「お兄ちゃん!」
「後ろ!」
「えっ?」
振り返った先にはさっきまで倒れていたアドルが目の前に立っていた。
「これで終わりだな」
アドルは緑色に発光する剣を俺の脇腹に突き刺していた。
「おいおい、逃げるだけが……ああお前の取り柄だったな」
「煽っても――」
「実際そうだろ? 俺が誘わなければ冒険者にも勇者にもなれなかったんだからな?」
確かにアドルに誘われたからこそ冒険者になって勇者になることができた。ただ、俺は逃げたつもりは一切ない。
「結局パーティーから外されたけどね?」
匠の短剣からミスリルダガーに持ち変えると今度は俺から切りつけた。一度に何度も放たれる刃にアドルは驚きながらも対処していた。
「伊達に勇者と呼ばれたわけではないんだな? だけど俺には敵わないな」
再びアドルの剣は緑色に発光すると俺を切りつけた。近くにいた俺は咄嗟にまたミスリルダガーで受けるとやはりどこか力が抜けるような感じがした。
「ははは、お前自分がだんだん遅くなっているのに気づいていないのか?」
「どういうことだ?」
「さぁ? わからないからそのまま死ねばいいさ」
大きく後ろに下がり改めて自分を鑑定した。
《ステータス》
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習得:短剣術、鑑定、回復魔法、雷属性、氷属性、アイテムボックス
[状態] 早く帰りたい
アドルが言っていたことがすぐにわかった。能力値が明らかに下がっていたのだ。
俺は咄嗟にミスリルダガーで受けたのは避けきれないと感覚的に思ったからだ。しかし、さっきまでは普通に攻撃を避け切れていたのだ。
「ははは、その顔はこの剣の恐ろしさがわかったようだな」
さらに追撃するようにアドルは攻撃を仕掛けた。
確かに言われてみればさっきまで避けるのが余裕だった剣技もどことなく早く感じた。
「怖くて逃げるばかりか? かかってこいよ!」
俺を煽るようにさらに速度を上げてきた。今は剣が緑色に発光していないということは能力値を奪うことはできないのだろう。
「俺の力はまだこれからだ!」
ミスリルダガーに雷属性を掛け合わせて切りつけた。
「なぁ!?」
アドルはさっきと同じように避けようとするが避けても雷属性が逃さなかった。
「あがああああああ」
無数の刃は避けても近くに入ればある程度電流が体を走るのだ。
さらに切りつけると避けきれなかったのかアドルはそのまま倒れた。
「アドルー!」
遠くで彼を呼んでいる名前が聞こえた。俺はロンとニアの元へ戻ろうとすると二人に声が聞こえた。
「お兄ちゃん!」
「後ろ!」
「えっ?」
振り返った先にはさっきまで倒れていたアドルが目の前に立っていた。
「これで終わりだな」
アドルは緑色に発光する剣を俺の脇腹に突き刺していた。
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