34 / 48
34
しおりを挟む
(良かった元に戻って…………にしても変な感覚……)
女性αの最たる特徴と言えばやはり生殖器関連。
病院でも説明を受けてはいたが、その時はまだ他人事のように思っていた。
実際それを経験した今戸惑いはあるが、体の一部が変わっただけで根本的な部分に変わりはないためパニックを起こすほどでもない。
後天性自体が超稀であるためケースは少ないが、中には受け入れられず発狂する者もいると聞いて多少恐怖はあった。
メンタルケアの紹介もできると言われたが私には必要なさそうだ。
恐らくαとしての私は圭限定だ。
圭と出会う前にも何人かのΩと会っているがαの反応など微塵もなかった。
(なんて都合のいい体)
圭のフェロモンに触発されαとしての自分をある意味手っ取り早く自覚するに至ったわけだが、落ち着くまでに結局一限を要した。
遅れて教室にやって来た私にクラスメイトの視線がいくつか向けられたが何気ない顔で自分の席へとついた。
前の席にいる志帆に関しては私をガン見である。
ぶっちゃけ今この時まで志帆のことを忘れていた。
「後で話すから」
「りょ、了解っす」
二限目の授業が始まるまで後数分もない。
かなりキョドっている志帆が気になりはしたが上手く説明できる自信もない。
手短にできないこともないが、圭にプロポーズしたなんて言ったらきっと授業どころじゃなくなるだろう。
(そっか、私プロポーズしたのか)
かなり遅れてその事実に気付く。
結婚してくださいとは言っていないが、番おうなんてそう言っているも同然だろう。
番うということは即ち本能による契約だ。紙面上だけの契約とはワケが違う。
正に死が二人を別つまで続く重い契約。そんな契約を私は圭に持ち掛けたのだ。
(軽すぎない?こんなんでいいの?)
別に軽い気持ちで言ったわけではない。紛れもない本心だ。
生涯ずっと圭の隣にいられたらと強く思う。しかし圭のフェロモンにあてられていたのも事実。
α性に後天してからというもの振り回されっぱなしで、平常に戻っては大丈夫なのかと自身に問うことが増えた。
実際番おうと言ったものの今後の具体的な人生設計ができているわけでもない。
(駄目じゃん。これじゃ結局圭と一緒……)
圭は初めから私と番いたいと言っている。
その誘いをにべもなく蹴った数日前の自分の言葉が深く突き刺さる。
“そうやって深く考えもしないから簡単に番いたいだなんて言えるんだろうね”
なんというブーメランだろうか。しかし撤回する気などさらさらない。
色々と思うことはあるが圭と番うことは決定事項だ。
始まったばかりなんだ。双方何か重大な失敗を犯したわけでもない。
これから慎重に事を進めていけばいいだけの話だ。
(私って割りとポジティブ)
圭のフェロモンにあてられた直後、私は自身がどんな顔をしているかなんて知らなかった。
見た者が思わず生唾を飲み込むほどの威圧と色気を振り撒いているだなんて知るわけもなかった。
女性αの最たる特徴と言えばやはり生殖器関連。
病院でも説明を受けてはいたが、その時はまだ他人事のように思っていた。
実際それを経験した今戸惑いはあるが、体の一部が変わっただけで根本的な部分に変わりはないためパニックを起こすほどでもない。
後天性自体が超稀であるためケースは少ないが、中には受け入れられず発狂する者もいると聞いて多少恐怖はあった。
メンタルケアの紹介もできると言われたが私には必要なさそうだ。
恐らくαとしての私は圭限定だ。
圭と出会う前にも何人かのΩと会っているがαの反応など微塵もなかった。
(なんて都合のいい体)
圭のフェロモンに触発されαとしての自分をある意味手っ取り早く自覚するに至ったわけだが、落ち着くまでに結局一限を要した。
遅れて教室にやって来た私にクラスメイトの視線がいくつか向けられたが何気ない顔で自分の席へとついた。
前の席にいる志帆に関しては私をガン見である。
ぶっちゃけ今この時まで志帆のことを忘れていた。
「後で話すから」
「りょ、了解っす」
二限目の授業が始まるまで後数分もない。
かなりキョドっている志帆が気になりはしたが上手く説明できる自信もない。
手短にできないこともないが、圭にプロポーズしたなんて言ったらきっと授業どころじゃなくなるだろう。
(そっか、私プロポーズしたのか)
かなり遅れてその事実に気付く。
結婚してくださいとは言っていないが、番おうなんてそう言っているも同然だろう。
番うということは即ち本能による契約だ。紙面上だけの契約とはワケが違う。
正に死が二人を別つまで続く重い契約。そんな契約を私は圭に持ち掛けたのだ。
(軽すぎない?こんなんでいいの?)
別に軽い気持ちで言ったわけではない。紛れもない本心だ。
生涯ずっと圭の隣にいられたらと強く思う。しかし圭のフェロモンにあてられていたのも事実。
α性に後天してからというもの振り回されっぱなしで、平常に戻っては大丈夫なのかと自身に問うことが増えた。
実際番おうと言ったものの今後の具体的な人生設計ができているわけでもない。
(駄目じゃん。これじゃ結局圭と一緒……)
圭は初めから私と番いたいと言っている。
その誘いをにべもなく蹴った数日前の自分の言葉が深く突き刺さる。
“そうやって深く考えもしないから簡単に番いたいだなんて言えるんだろうね”
なんというブーメランだろうか。しかし撤回する気などさらさらない。
色々と思うことはあるが圭と番うことは決定事項だ。
始まったばかりなんだ。双方何か重大な失敗を犯したわけでもない。
これから慎重に事を進めていけばいいだけの話だ。
(私って割りとポジティブ)
圭のフェロモンにあてられた直後、私は自身がどんな顔をしているかなんて知らなかった。
見た者が思わず生唾を飲み込むほどの威圧と色気を振り撒いているだなんて知るわけもなかった。
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
肉食御曹司の独占愛で極甘懐妊しそうです
沖田弥子
恋愛
過去のトラウマから恋愛と結婚を避けて生きている、二十六歳のさやか。そんなある日、飲み会の帰り際、イケメン上司で会社の御曹司でもある久我凌河に二人きりの二次会に誘われる。ホテルの最上階にある豪華なバーで呑むことになったさやか。お酒の勢いもあって、さやかが強く抱いている『とある願望』を彼に話したところ、なんと彼と一夜を過ごすことになり、しかも恋人になってしまった!? 彼は自分を女除けとして使っているだけだ、と考えるさやかだったが、少しずつ彼に恋心を覚えるようになっていき……。肉食でイケメンな彼にとろとろに蕩かされる、極甘濃密ラブ・ロマンス!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる