4 / 5
4.Winter
Winter
しおりを挟む
「ねぇ、希美ちゃん。『My Room』って配信アプリ知ってる?」
アイドルではなくなり、ただの女子大生になっていた私は少々心にポッカリ穴が開いている状態で日々を過ごしていた。
そんな時にあいちゃんが配信アプリを提案してくれた。
「私は時々いろんな人の配信見に行ってるんだけど、希美ちゃんなら人気になるし、イベントで勝てばまたアイドルになれるよ」
ほうほう、今まで配信という世界には全く触れてなかったが、そういう手段もあるのね。
最近暇を持て余してるからやってみるか。
ライバー登録は簡単にできた。ライバー事務所に連絡して、オンラインで面接をして、1週間足らずでもう準備完了に。
「猫魔にゃん」の名前はもう使えないからとりあえず本名の「のぞみ」で登録した。あいちゃんはもちろん来てくれるって言うし、ひろきゅんさんとタンメンさんにはXでつながっているから、配信やるよって言ったら来てくれるって。
初配信はめちゃめちゃ緊張して何しゃべったか覚えてないけど、3人以外にも結構来てくれて、自己紹介となんだかんだ雑談であっという間に無事に終わった。
これから少しずつフォロワーを増やして、イベントに勝って、またアイドルになれるように頑張る。
昼は学校に行って、夜は配信をして、そんな充実した日々が続いた。
**********
めっちゃ寒い。
節約のために暖房は極力つけないで、夜はポケモンのキャラの着ぐるみパジャマを着て布団を重ねて何とか寒さに耐えていた。
寒すぎて布団から出るのにも苦労するのに、そこからパジャマを脱いで下着になって、着替えるなんて無理過ぎる。
あ、そうだ、この上にコート着て行けばいいじゃない。私って頭いい(笑)
足首まで見えなくなるくらいのロングコートを着ぐるみパジャマの上に着て、フードの部分は背中に何とか隠して、これでわからない。
そのまま外を歩いても、電車に乗っても、全然平気だ。私はすごい発明をしてしまったのではないか。いや、実はみんなやっているのかも。あの人も、この人も、ロングコートの人はみんなそうなんじゃないかって(笑)
学校に着いたけど、まだ誰にもコートの中の秘密に気づかれてないよね。まあ、元々私のこと見てる人なんてあんまいないだけだけど(笑)
しかし、例の先生の授業で事件は起きた。そうだ、私にめっちゃ注目する人がいたじゃない(汗)
授業が始まってものの数分で声をかけられた。
「ねぇ、ノン吉さん、教室ではコートくらい脱いだら?授業中は帽子や上着を脱ぐのは常識よ。」
私が何と答えていいか迷って黙っていると、
「ノン吉、聞こえているの?それ、脱ぎなさいって。」
あー、どうしよう、なんて言い訳しよう。
『この下は下着なんです。』
いやー、だめだ、もっと変態になっちゃう。
先生が壇上を降りた。ゆっくりと近づいて来る。
どうする、どうする?誰か助けて。
周りは私に注目してるけど誰も助けてはくれない。
「あ、え、、、」
声にならない声が漏れる。
ついに先生が目の前に、、、
恐怖のあまり、意識が遠のいて行く、、、
先生の指がコートのボタンにかかる、、、
太ももの間を温かいものが流れて行く、、、
詰んだ。
アイドルではなくなり、ただの女子大生になっていた私は少々心にポッカリ穴が開いている状態で日々を過ごしていた。
そんな時にあいちゃんが配信アプリを提案してくれた。
「私は時々いろんな人の配信見に行ってるんだけど、希美ちゃんなら人気になるし、イベントで勝てばまたアイドルになれるよ」
ほうほう、今まで配信という世界には全く触れてなかったが、そういう手段もあるのね。
最近暇を持て余してるからやってみるか。
ライバー登録は簡単にできた。ライバー事務所に連絡して、オンラインで面接をして、1週間足らずでもう準備完了に。
「猫魔にゃん」の名前はもう使えないからとりあえず本名の「のぞみ」で登録した。あいちゃんはもちろん来てくれるって言うし、ひろきゅんさんとタンメンさんにはXでつながっているから、配信やるよって言ったら来てくれるって。
初配信はめちゃめちゃ緊張して何しゃべったか覚えてないけど、3人以外にも結構来てくれて、自己紹介となんだかんだ雑談であっという間に無事に終わった。
これから少しずつフォロワーを増やして、イベントに勝って、またアイドルになれるように頑張る。
昼は学校に行って、夜は配信をして、そんな充実した日々が続いた。
**********
めっちゃ寒い。
節約のために暖房は極力つけないで、夜はポケモンのキャラの着ぐるみパジャマを着て布団を重ねて何とか寒さに耐えていた。
寒すぎて布団から出るのにも苦労するのに、そこからパジャマを脱いで下着になって、着替えるなんて無理過ぎる。
あ、そうだ、この上にコート着て行けばいいじゃない。私って頭いい(笑)
足首まで見えなくなるくらいのロングコートを着ぐるみパジャマの上に着て、フードの部分は背中に何とか隠して、これでわからない。
そのまま外を歩いても、電車に乗っても、全然平気だ。私はすごい発明をしてしまったのではないか。いや、実はみんなやっているのかも。あの人も、この人も、ロングコートの人はみんなそうなんじゃないかって(笑)
学校に着いたけど、まだ誰にもコートの中の秘密に気づかれてないよね。まあ、元々私のこと見てる人なんてあんまいないだけだけど(笑)
しかし、例の先生の授業で事件は起きた。そうだ、私にめっちゃ注目する人がいたじゃない(汗)
授業が始まってものの数分で声をかけられた。
「ねぇ、ノン吉さん、教室ではコートくらい脱いだら?授業中は帽子や上着を脱ぐのは常識よ。」
私が何と答えていいか迷って黙っていると、
「ノン吉、聞こえているの?それ、脱ぎなさいって。」
あー、どうしよう、なんて言い訳しよう。
『この下は下着なんです。』
いやー、だめだ、もっと変態になっちゃう。
先生が壇上を降りた。ゆっくりと近づいて来る。
どうする、どうする?誰か助けて。
周りは私に注目してるけど誰も助けてはくれない。
「あ、え、、、」
声にならない声が漏れる。
ついに先生が目の前に、、、
恐怖のあまり、意識が遠のいて行く、、、
先生の指がコートのボタンにかかる、、、
太ももの間を温かいものが流れて行く、、、
詰んだ。
0
あなたにおすすめの小説
プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
月弥総合病院
僕君☾☾
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる