ひーこちゃんとおっとちゃんの七夕祭り

雨澤 稼穀

文字の大きさ
1 / 1

   七夕のお願い事書いたの?

しおりを挟む
「ねぇ、ヒーコちゃん! 七夕のお願い事って、もう書いたの……?」

「もち! 書いたよ!」

「おっとちゃんは、どうなの……?」

「そんなの……ヒーコちゃんに聞かれる迄も無く、書いてるに決まってるじゃん!」

「はっはぁ~ん! あっ、そう! 書いて無いね!」

「なっ……何言ってんのよ! 本人が書いたって、声高らかに宣言してるのよ? 書いてるに、決まってるじゃん!」

「無気に声を荒げるとこ見ると……益々怪しいな……?」

「うっ、ううん! はい! この話しは終わり!」

「あんたね! 早く書きなよ! 明日、七夕さんだよ!」

「ヒーコちゃん、クドいよ! わたしが書いたって、言ってるじゃん!」

「はいはい……書いたのね! 書いた書いた書いた! 分かった分かった! で、何色の短冊にしたのかな? おっとちゃん!」

「えっ……? なっ、何色って……? そんなの気にする……? わたしは気にしない派だからさ……忘れた」

「わたしは、薄いピンク色にしたよ! 紙撚こよりは白!」

「そうなんだ!」

「おっとちゃんは、何色かな……?」

「なっ、何色って……てっ、適当に選んで書いたから……わっ、解んないし! 色なんて壱々いちいち気にしないでしょ?」

「色は気にするでしょ? おっとちゃん! いい加減、白状しなさい! 書いて無いって!」

「書いたむん!」

「動揺してるね? 書いたむんって言ってたよ! 今!」

「言ってないむん!」

「今度は、言って無いむんだし! わかり易過ぎだよ! オットちゃんはさ!」

「駄目だよ! そんな引掛けには乗らないし! ヒーコちゃんの誘導尋問には、引掛からないからね!」

「はあ……別に引掛けとかじゃ、無いんだけどな……そんな風に思われてるんだ……わたしの事……なんか心外だな……?」

「普通そう思うでしょ! ヒーコちゃん、引いた振りして、わたしのポロリ目的なんでしょ……?」

「バレてるか~っ……なるほどなるほど……」

 壱寸ちょっとあんた! カレ~作るって、言ってたんじゃ無いの……?

 作るし! 今、ヒーコちゃんと電話中だからさ……後で!

 早くしなさいよ! それと、短冊買ってきたからここ置いとくよ!

 (あっちゃ~……?) 分かったから、余計な事大声で言わないでよ!

 ちゃんと作りなさいよ! 今日は、何も作らないからね!

 分かったて!

「おっとちゃん! 確定でいいね!」

「御免……」

「早く書きなよ! カレー作るんだね!」

「うん……そうなんだ。また明日ね!」

「うん……また明日!」

 タッタッタッタッタッタッタ……。
 ママ~……カレーの材料何処……?
 テーブルの上に置いてあるよ!
 じゃがいもと、玉葱は納屋なの?
 そうよ! じゃがいもは、芽の出て無いの選んでね!
 は~い!
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな

七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」 「そうそう」  茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。  無理だと思うけど。

私は逃げ出すことにした

頭フェアリータイプ
ファンタジー
天涯孤独の身の上の少女は嫌いな男から逃げ出した。

いまさら謝罪など

あかね
ファンタジー
殿下。謝罪したところでもう遅いのです。

腹違いの妹にすべてを奪われた薄幸の令嬢が、義理の母に殴られた瞬間、前世のインテリヤクザなおっさんがぶちギレた場合。

灯乃
ファンタジー
十二歳のときに母が病で亡くなった途端、父は後妻と一歳年下の妹を新たな『家族』として迎え入れた。 彼らの築く『家族』の輪から弾き出されたアニエスは、ある日義母の私室に呼び出され――。 タイトル通りのおっさんコメディーです。

なんか修羅場が始まってるんだけどwww

一樹
ファンタジー
とある学校の卒業パーティでの1幕。

聖女を追放した国は、私が祈らなくなった理由を最後まで知りませんでした

藤原遊
ファンタジー
この国では、人の悪意や欲望、嘘が積み重なると 土地を蝕む邪気となって現れる。 それを祈りによって浄化してきたのが、聖女である私だった。 派手な奇跡は起こらない。 けれど、私が祈るたびに国は荒廃を免れてきた。 ――その役目を、誰一人として理解しないまま。 奇跡が少なくなった。 役に立たない聖女はいらない。 そう言われ、私は静かに国を追放された。 もう、祈る理由はない。 邪気を生み出す原因に目を向けず、 後始末だけを押し付ける国を守る理由も。 聖女がいなくなった国で、 少しずつ異変が起こり始める。 けれど彼らは、最後まで気づかなかった。 私がなぜ祈らなくなったのかを。

【完結】精霊に選ばれなかった私は…

まりぃべる
ファンタジー
ここダロックフェイ国では、5歳になると精霊の森へ行く。精霊に選んでもらえれば、将来有望だ。 しかし、キャロル=マフェソン辺境伯爵令嬢は、精霊に選んでもらえなかった。 選ばれた者は、王立学院で将来国の為になるべく通う。 選ばれなかった者は、教会の学校で一般教養を学ぶ。 貴族なら、より高い地位を狙うのがステータスであるが…? ☆世界観は、緩いですのでそこのところご理解のうえ、お読み下さるとありがたいです。

処理中です...