インペリウム『皇国物語』

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episode2 『ユーロピア共栄圏』

34話 朝日へと繋がる鉄火

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 水のせせらぎが聞こえ響く静寂な夜、フローゼルの王宮テラスバルコニーにて――
 ロゼットはイヴとラインズ含むフローゼルの軍の安否を心配していた。肩に乗った澄華すみかもロゼットの不安な表情を気遣うように彼女のほうを時折見向きする。セルバンデスも夜遅くまで起きている彼女を心配してか、王宮からやってきた。

「不安でしょうなロゼット様」

 久しぶりに聞くその呼び方、この時は二人きりなので本来の話し方で接するセルバンデス。ロゼット自身も戦地に赴き何か力になりたいと、見ていてひしひしとそれが伝わってくるように彼は感じていた。
 しかしただの少女が戦場に立ったところで何かが出来るわけでもない。シャーナル皇女との鍛錬で力をつけたという実感はフローゼルに来た際の広場での戦いで感じていた。だが戦争はまるで違う――

「私は…こうやって待つことしか出来ないんですね」

 ロゼットの不安と無力な自分に対する不満の入り混じる口調で話し、セルバンデスもそれに答える。

「それは私も同じです。外交官である以上戦争にならぬよう日々心がけ努力を積み重ねても、どうしても避けられない場合もございます。フローゼル王国は我々にとっても重要な国です。」

「我々にも国民を守る責務がございます。我が軍の脅威、彼らグレトンにとっては我々こそ軍事力を背景としていると取られても致し方ありません。事実軍事だけでなく、食料という生命線をも握っておるのですから」

「我々が付け入る隙を与えてしまったことがおそらく今回の戦争の火種でしょうな」

 アズランド家との内紛がことのきっかけなのだろうと語るセルバンデス。ドラストニアの国力が消耗したと見せてしまったことでパワーバランスが崩れ、グレトンはその隙にフローゼルを取り込もうと動き出すこと。これ自体はなんらおかしいことではなくむしろ正常と言える。

 どの国家、君主、代表もそうであるが基本的には自国の発展を考えての行動を起こす。貿易にしろ外交にしろ、そして戦争でも同じこと。自分達の正義があるように彼らにも主張主義、正義があること。戦争とは詰まる所そんな正義と正義のぶつかり合い。

「グレトンも悪いのではない…ということですか?」

 幼いロゼットには確かに理解しづらい話でもある。どちらが正義の味方で悪の組織がどちらなのか、そんな分かりやすい構図であればどれほど物事が単純であろうか。

「確かにグレトンの今回の行動は到底、擁護できるものではないでしょう。しかし―……そうした背景には何があるのか、それを読み解くことが本質だと思います」

「きっかけを知ること…ですか」

 何がきっかけとなるのか―……それは遡るとなると歴史の中から読み解く他ない。ロゼットははじめて歴史を学ぶことの意味の重要性と相手を理解するということ、その上で自身を守っていくために何が必要なのかを月明かりに照らされながら考えていた。


 ◇

 そして雲が掛かり―
 月明かりが一層妖しく輝く静寂の中、グレトンの総兵力二万。前線部隊として二千の奇襲部隊により襲撃、後方支援に八千を待機させ。補給も兼ねた本隊一万はすでにさらに後方にて待機させておき城塞奪取後、マンティス大公と直ちに合流するためのもの。奇襲部隊はフローゼル王国国境、関所も兼ねた城塞へ乗り込むべく動いていた。

 暗雲による明かりが薄っすらと消えるこの好機、グレトン軍が逃す手はない。伝令をすでに受け取っており、相手の意表を突き迅速に城塞を奪った後、マンティス大公率いる先遣隊と合流。

 将兵は奇襲をかける合図を送り、遂に口火が切られ一気に攻め込む。

 その時である――
 甲高い音が鳴る。それと共に城塞から轟音と無数の光がグレトンの軍勢に向けて放たれる。熱い光に轟音、あまりに突然のことに驚いた兵士達はその場で怯み事態を飲み込めずにいた。騎馬は興奮状態で自制が利かず暴走に陥っており、その光が多種多様な色彩を発したことで正体に気づく。

「なんだこれは!?」

「花火です…ッ!! 連中我々に花火を打ち込んできています!! しかも物凄い数の…!!」

「ふざけたものを使いおって…!! フローゼルの馬鹿共め!!」

 体勢を整えるべく一旦戦線を離脱しようとするグレトンの前線部隊だが、花火に興奮した騎馬が暴れまわり後退どころではなくなっていた。花火に乗じて現状撃てるだけのありったけの大砲も撃ち込まれてゆく。

そして後方に待機していた騎馬隊にも異常が見られる。闇夜から後方より襲撃を受け隊列が総崩れとなっている。襲撃部隊の御旗はドラストニアの紋章が掲げられていた。

「報告! ドラストニアです!! ドラストニアの騎馬軍が後方部隊を襲撃!」

「馬鹿な!? 数は!? 本隊はどうしたというのだ!!」

「わかりません!! 後方部隊も総崩れとなり完全に挟まれ撤退出来ません!」

(馬鹿な!? 我が領地をドラストニア軍が進軍し、本隊を撃破したその足で襲撃したきたのか!?)

 どうやって領地を進軍してきたのか――。ドラストニアとグレトンとの国境のグレトン側の砦を落としてこの短期間で進軍してきたというのか。後方からのドラストニア軍、前方の城塞からは花火によるフローゼルの応戦。そして満を持して城塞からフローゼル軍およそ三千ほどの守備兵の内、数百規模の少数部隊が混沌と化した戦場へと進撃が開始。

「盟友フローゼル王国の援軍として進軍! 残存部隊全てを撃滅せよ!!」

「ゆくぞ『嵐龍』」

 ドラストニア軍を率いるは白い躯体に一段と脚の速い駿馬しゅんめを駆る紫苑。彼が高らかに号令を上げるとそれに応え、五千の騎馬隊が後方支援の部隊を総崩れにし合流しようとする残存兵力に怒濤の勢いで向かう。

 グレトン軍の士気は総崩れとなり挟み込まれる形で奇襲を逆に仕掛けられた形となった。


 城塞からラインズは彼らの動きを見ながら語る。

「グレトンの連中、思った以上にこちらの思惑どおりに動いてくれたもんだな。しかしお嬢の『花火』がこうも上手く掛かるとは馬鹿に出来ないもんだな」

 ロゼットの提案とは『虚偽の誘拐』と『花火』を不足している大砲の代わりに使うというものだった。誘拐の方は相手に見透かされてしまったが自身が野盗と戦った際に用いた手法を使おうという試み。幸いイヴの祝賀会も相まってラフィークら以外にもあらゆる商人、技師から寄せ集めの即席フレアを作ったというもの。

「単純な子供騙しだと連中は馬鹿にしていただろうがその子供の考えた術中に嵌まるなんて思いもしなかったろうな」

 進軍するフローゼルの先陣を切るのはフローゼル王国王女イヴ。それに追従するようにマディソン、アーガストも駆る。もしものことを考え兵力のほとんどを城塞には残しておくものの相手は奇襲で総崩れ状態な上イヴ本人も出陣するため数百規模の部隊でドラストニアとの挟撃を敢行。

「姫様よ、今回はお守は出来ないぞ」

「…ご心配なく」

 イヴに皮肉を飛ばすマディソンだが彼女は冷淡に返す。ドラストニア、フローゼルによる挟撃。敵味方入り乱れる戦場で数と戦力の差を覆す。アーガスト、マディソンに匹敵するかの如く、女の身でありながら洗練された刀剣技術で次々と敵を討ち取っていく。彼女の姿は戦姫と呼べよう活躍だった。

 そして圧倒的で他の追随を許さない戦闘力を見せ付けるドラストニアの将軍、紫苑の猛攻。その身のこなしと力強さ、白銀に輝く鎧も相まって優雅な姿でありながら魔神の如く勇猛さはもはや人間とも思えぬ者にも見えてくるほどだ。彼らの勇猛果敢な反撃になす術もなく、この僅かな時間の中でグレトンの兵力はほぼ壊滅状態となり、残りの兵を連れ生き残った諸将は隙を突いて撤退を余儀なくされたのだった。

 紫苑、イヴ、アーガスト、マディソンの勇将が集い互いに挨拶を交わす。

「私はこのまま彼らの再度襲撃に備えます。イヴ王女殿下と諸将はフローゼルの方を頼みます」

 紫苑が城塞の防衛を買って出たためイヴ達もそれに従い彼女率いる新たな部隊を編成した後アーガスト、マディソンもそれに追従するようであった。

「俺も行こう。紫苑、騎馬隊を一個少隊ほど借りるぞ」

「そのような少数でよろしいのですか?」

「相手ももう虫の息だ――……それで十分だろう。お前はここの防衛を頼む」

 そう言い残しラインズも彼らに追従し、本丸に向けて進軍を開始する。


 ◇


 日の出前の早朝、マンティス大公の元にグレトン軍壊滅を知らせる一報が届けられる。彼らの思わぬ反撃によって壊滅までさせられたことに兵達は動揺の色を隠せずにいた。マンティス大公も冷静さを保っているように表面上は見えるが内心では焦燥しきっていた。

 合流のためにフローゼル王都から脱し、城塞近隣に潜伏していたが残りの兵を以って撤退を余儀なくされる。本国へ戻り体制を立て直さなければドラストニアとフローゼルの連合に今度はグレトンが攻め落とされる恐れがある。

「大公!! このまま本国へ戻り兵を再編成してもドラストニアとフローゼルの連合には勝てません! すでに精鋭の半数近くを失ったグレトンでは…!!」

「降伏などせんし、そもそも我々が攻撃したわけじゃない『先代大公』派閥のやったことだ」

オーブ公爵が彼の言葉の意味する事に疑問をぶつける。

「…! まさか彼に全てを擦り付けると?」

軍を再生した後、再び強襲をかける方針は崩さなかった。ドラストニアとしてもグレトンの鉄鉱石資源を切ることも出来ないし当然フローゼルも同じこと。それを引き合いに出した上で前政権勢力の残党がやったこととして彼らを処断すると言う方針を示した。だがオーブ公爵は納得できるものではなかった。

「彼はまだ幼子ですよ!? 政敵とはいえど血縁者を…売り渡すというのですか?」

「どちらにしろあいつの始末には手を焼いていたところだ。我々としては丁度良い機会だった。それだけだ」

 オーブ公爵の説得はマンティス大公には聞き入れてもらえず撤退の後、時期を見て再度強襲をかけると――

「悪いがそれは出来ない相談だな」

 彼らの前に立ちはだかるはラインズ率いる騎馬隊、左右にはアーガスト、マディソンとフローゼルの軍勢。そして彼らの背後からはイヴ率いる部隊と四方を完全に囲まれもはやマンティス大公の命運は風前の灯。

「マンティス大公、こちらも無駄な血を流すことは望まない。このまま下って頂けるのであれば悪いようにはしません」

 ラインズは包囲網を敷き彼らに降伏を促す。グレトンは精鋭を僅かに従えているのみ、到底勝てる状況ではない。しかしそれでも降伏は受け入れなかった。

「我々にもはや退路はない――。せっかくのイヴ王女の生誕を祝する日にしては、祝砲があれでは貴殿らにとってもいささか寂しかろう?」

 マンティス大公の言葉を受け心底軽蔑するような表情を見せるラインズ。ドラストニア、フローゼル連合が今回のグレトン公国の強襲を退いた一件を政治的に利用価値のあるものにしようと企てている。マンティス大公はそう吐き捨てて正義は自身にあると息巻く。マンティス大公率いる精鋭達も呼応し、突撃を開始する。ラインズ達もそれに応戦し彼らの制圧に乗り出す。イヴも剣を取りその美しい姿を再び戦場でも華やかに咲かせる。彼女の目に映るもの――

「イヴ王女…願わくば戦場で合間見えることなど望んでいなかった」

「…オーブ公爵。私も同じです」

 二人は相対し、互いの剣でせめぎ合う。オーブ公爵も剣術に長けた身のこなしでイヴに喰らいつく。実力差では二人の差は圧倒的でイヴの力量からしてもオーブ公爵は相手にすらならないが、もはや後が残されていない彼には恐れるものなどなく本来の実力以上の力を発揮していた。

「オーブ公爵…ッ!! 退いてはいただけませんか!?」

「私とて公国軍の男。それは出来ません!」

「オーブ…!!」

「貴女も王女なら、私を斬り捨てられよう!」

 数十合の打ち合い、オーブ公爵がイヴの動きが僅かに鈍った一瞬の隙を突き、斬りかかる。しかしイヴは神速の速さで立て直し、鋭い刺突で刺し返す。イヴの剣はオーブ公爵の鎧の隙間を貫き彼は吐血する。同時にラインズらもマンティス大公の軍を完全に制圧。彼に再度降伏を迫るが大公は受け入れることはなかった。

「ドラストニアよ、最期に聞いておきたい。なぜ我々の動きが分かった?」

「あんたも心当たりがあるんじゃないか? グレトン公国先代君主は病死ではなく、謀殺されたと――…」

思うところがあるのか大公は「そういうことか…」と呟くだけであった。続けて今回の城塞でのこちらの勝利においてロゼットの奇襲案のおかげで兵力の消耗を抑えることができたということも明かす。

「あんたは深読みしすぎたんだよ。奇襲ではなく正攻法でこられたら正直もっと損害が出ていた下手すりゃ落とされていたかもしれない」

「このマッド・マンティスが…子供に乗せられていたと…」

 乾いた笑いが溢れてくるマンティス大公。屈辱以外の何物でもないのだが彼自身既に戦うという気力さえも失せ、反論をしようともしなかった。

「どちらにしろ…このユーロピア大陸に未来があろうか――ドラストニアの皇子よ、今の軍事力では到底敵わんよ。帝都ていとにも覇国はこくにも…」

「忠告か?」彼の言葉に脅しが含まれているかと確認するラインズ。

「…せいぜい残りの余生を楽しむんだな」

 そう言い残しマンティス大公は自らの愛剣で命を絶った。ラインズは怪訝な表情で彼の亡骸を見つめながら勝利宣言を行なう。兵達は呼応し勝利を喜ぶ声を高々に上げる中でただ一人、戦姫は一人の男を看取っていた。

「我々には…相応しい最期でしょう…。大公―――…父上の野心を止めることが出来なかった」

「しかし…ドラストニアと…対等に立つにはこの方法しか残されていなかった…」

「血を流さずに済むのならそれが良いと――…」

 イヴはオーブ公爵の言葉を黙して受け止めていた。彼も国を思い後のために何かを成そうとしていた――自身の力量不足を悔い、国家と自身の理想とで板ばさみにされてイヴはまるで自身を見ているように感じていた。

「そのために貴女を利用してしまったこと……それだけが私にとっての心残り――…誠に…申し訳ありませんでした……」

「オーブ公爵…」

 彼女も同じく彼らの婚姻を受けるという選択肢を選ばざるを得なかった。その中でドラストニアという味方を引き入れることが出来、時の運に恵まれただけだと噛み締める。

 日の出の輝きが彼らを照らし、フローゼルとドラストニアの軍は勝利を手にし歓声を上げる。その中でイヴただ一人で一人の男の亡骸を抱きとめ、静かにその死を悼んだ。

 数日後ロゼットたちの元に伝令が到着し吉報を伝えられた。
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