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第五章 神々の山脈
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「ほおう‥‥‥???」
竜王はニヤリと意地悪く笑い、
「へえ‥‥‥アルフレッドは平民と言いながら、本当は貴族様だったんですね‥‥‥。
それも上級貴族?
まあ、あのカヌークを楽しみに来られる方々って枢軸の富裕層ですものね?
そうなんだ‥‥‥平民という建前で皆様の扶助をされる家柄なのね。
それも大変そうー‥‥‥」
なんて、ナターシャは的外れなことを言うものだから、竜王は苦笑が止まらない。
あまりに笑いすぎて、
「竜王様!!
ひどいですよっ!!」
などとアルフレッドは諦めた顔で文句を言うしかなかった。
ああ、この子には通じなかったのか。
それとも、気遣ってくれた?
そんな訳ないよなあ、気遣う意味がない。
これは遠回しに思いを受けとめれない。
そういう意味なのだろう。
アルフレッドはそう理解することにした。
ちょっとだけ、悲しかったけど。
ナターシャはなぜ、竜王が笑い続けているのか理解できていないようだった。
ついでにアルフレッドが肩を落として落ち込んでいる理由も。
「はあ、ひどいよ、竜王様。
まあ、そんな理由だからもう恋愛どうこうの話はやめません?
竜王様だって、王妃様いらっしゃらないんでしょ?」
少しだけ嫌味を込めてアルフレッドは竜王にそう文句を言う。
言われた方はピタリ、と笑うのをやめてしまった。
「そう‥‥‥だな。
うん、過去の話はやめよう。
お互い、これからを、な?」
ん?
なんだその含みをもたせた言い方は?
アルフレッドは思わず、ナターシャを見てしまう。
彼女も同じ事を考えていたらしい。
「竜王様‥‥‥まさか、王妃様にー‥‥‥???」
ちょっと、ナターシャ!?
アルフレッドは驚いた。
それは伏せていないといけないことだよ、と。
「ナターシャ、それは、だめだってーー」
「え?
駄目?
なんでですか?
わたしは元婚約者に騙され、殺されかけましたけど」
平然と過去を語るナターシャの返事を聞いて、アルフレッドは悟った。
「あ、そう‥‥‥。
ナターシャは、あれだね、
うん、そうだね‥‥‥」
この子は、天然なんだ、と。
良くも悪くも、空気を読めない部分があるのだ、と。
騙されたというのも、騙しやすかった。
その部分が強かったから、ここにいるのだろう。
そして、ある意味それが純粋だからこそ‥‥‥亡者たちの怨念を受け入れて代理で晴らす気にもなったのだろうそう、アルフレッドは解釈した。
天然、ね。
ならまだ、機会はあるな。
俺が貴族様にでもなれたら、だけど‥‥‥
身分は絶対的なもの。
超えられない作られた壁。
越えるためには、金か、権力をもった縁か、並外れた才覚がいる。
そして、他人を押し退けてでも這い上がる。
そんな、度胸も。
「俺には何一つ、ないな‥‥‥」
「なにがないの?
アルフレッドはたくさんいいところがあるのに。
あなたがいてくれなかったら、わたし、竜王様とこんなに間近でお話なんてできなかったわ。
今もそう。
あなたがいてくれるから、心が落ち着いてる。
ありがとう」
「はあ?
あーいや、うん‥‥‥いいよ。
それがいいなら、うん」
竜王はよかった、話の興味がそれたと安心し、アルフレッドは落ち込んでいる。
そして、ナターシャは、
「竜王様、神々の山脈、行きましょう」
と、これまた話を急展開させるのだった。
竜王はニヤリと意地悪く笑い、
「へえ‥‥‥アルフレッドは平民と言いながら、本当は貴族様だったんですね‥‥‥。
それも上級貴族?
まあ、あのカヌークを楽しみに来られる方々って枢軸の富裕層ですものね?
そうなんだ‥‥‥平民という建前で皆様の扶助をされる家柄なのね。
それも大変そうー‥‥‥」
なんて、ナターシャは的外れなことを言うものだから、竜王は苦笑が止まらない。
あまりに笑いすぎて、
「竜王様!!
ひどいですよっ!!」
などとアルフレッドは諦めた顔で文句を言うしかなかった。
ああ、この子には通じなかったのか。
それとも、気遣ってくれた?
そんな訳ないよなあ、気遣う意味がない。
これは遠回しに思いを受けとめれない。
そういう意味なのだろう。
アルフレッドはそう理解することにした。
ちょっとだけ、悲しかったけど。
ナターシャはなぜ、竜王が笑い続けているのか理解できていないようだった。
ついでにアルフレッドが肩を落として落ち込んでいる理由も。
「はあ、ひどいよ、竜王様。
まあ、そんな理由だからもう恋愛どうこうの話はやめません?
竜王様だって、王妃様いらっしゃらないんでしょ?」
少しだけ嫌味を込めてアルフレッドは竜王にそう文句を言う。
言われた方はピタリ、と笑うのをやめてしまった。
「そう‥‥‥だな。
うん、過去の話はやめよう。
お互い、これからを、な?」
ん?
なんだその含みをもたせた言い方は?
アルフレッドは思わず、ナターシャを見てしまう。
彼女も同じ事を考えていたらしい。
「竜王様‥‥‥まさか、王妃様にー‥‥‥???」
ちょっと、ナターシャ!?
アルフレッドは驚いた。
それは伏せていないといけないことだよ、と。
「ナターシャ、それは、だめだってーー」
「え?
駄目?
なんでですか?
わたしは元婚約者に騙され、殺されかけましたけど」
平然と過去を語るナターシャの返事を聞いて、アルフレッドは悟った。
「あ、そう‥‥‥。
ナターシャは、あれだね、
うん、そうだね‥‥‥」
この子は、天然なんだ、と。
良くも悪くも、空気を読めない部分があるのだ、と。
騙されたというのも、騙しやすかった。
その部分が強かったから、ここにいるのだろう。
そして、ある意味それが純粋だからこそ‥‥‥亡者たちの怨念を受け入れて代理で晴らす気にもなったのだろうそう、アルフレッドは解釈した。
天然、ね。
ならまだ、機会はあるな。
俺が貴族様にでもなれたら、だけど‥‥‥
身分は絶対的なもの。
超えられない作られた壁。
越えるためには、金か、権力をもった縁か、並外れた才覚がいる。
そして、他人を押し退けてでも這い上がる。
そんな、度胸も。
「俺には何一つ、ないな‥‥‥」
「なにがないの?
アルフレッドはたくさんいいところがあるのに。
あなたがいてくれなかったら、わたし、竜王様とこんなに間近でお話なんてできなかったわ。
今もそう。
あなたがいてくれるから、心が落ち着いてる。
ありがとう」
「はあ?
あーいや、うん‥‥‥いいよ。
それがいいなら、うん」
竜王はよかった、話の興味がそれたと安心し、アルフレッドは落ち込んでいる。
そして、ナターシャは、
「竜王様、神々の山脈、行きましょう」
と、これまた話を急展開させるのだった。
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