NTRれ請け負います。なぜか標的が彼女になった件。

星ふくろう

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第二章

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「さて、かなたさんの解体ショー。
 と、行こうか?
 まあ解体でも何でもないんだけど。
 ステーキセットを注文したらついてきたナイフとフォーク。
 まあ、ステンレス製。
 その切れるわけがないナイフをかなたに見せつけてみる。
「ヒイイ‥‥‥」
 ふうん、そういう高い声は普通に出せるわけだ。
 まあ、覚えておこう。
 いや、やることはそんなにないのよ。
 うん。
「ほら、動くなって」
 水を吸ったタオルは簡単には縛り目がほぐれない。
「動くと、いいな?」
 脅すように言うと、静かになった。
「さて、アイマスクに‥‥‥首輪、と。
 緩めより、気管が閉まるほうがいいか?
 どうなんだ?
 うなづけよ?」
 ゆるめにしてみる。
 反応はどうも鈍い。うなづいているが。
 足でふとももおさえつけて、首が閉まるんじゃね?
 そこまで締めてみる。
 めちゃくちゃ苦しそうだが、どうも嬉しそうだ。
「おい、本当は苦痛系が好きなのか?
 ハヤテの調教に‥‥‥まさか、満足してない?」
 あれ?
 なんで止まるんだ?
「口枷外してやるから、叫んだら‥‥‥いいな?
 本音話してみろ。叫ばずに、静かに、本音言えたら何もせずに帰してやる。
 金も払うし、十万現金でやる。
 妹と逃げたいならもっとやってもいい。
 ただし、叫んだら。終わりだ。いいか?」
 妹。
 その単語にかなたは反応した。
 やっぱり家族が大事、か。
 口枷代わりのタオルを外してやる。
 さあ、叫ぶか?
「どうした?
 叫んでもいいんだぞ?」
 こんな目つきでにらめるのか。
 なら、なんで逃げないんだ。おまえは?
 ヒロキはそう思ってしまう。
 それだけの意思があるのに、と。
 しかし、かなたの声は声にならない。
「あれ?
 あー‥‥‥すまん。寒すぎたな」
 なら俺も風呂入るわ。
 お湯を調節してシャワーから出してかなたに浴びせながら。
 ヒロキは服を脱いでかなたを背後から抱きしめてやる。
「おい、逃げるな。
 俺のは、ほら。わかるだろ?
 お前とヤリたいって気には‥‥‥なってない」
「あ、あなたー」
 声が出るようになったか。
 なら、まあいいか。
「なんだよ、首輪までされて。
 それがいいんだろ、実は?
 ハヤテのやりかたは、満足してないんじゃないのか?」
「それは・・・・・・御主人様には文句ない」
「そう言わないといけない、駄犬も可哀想だな?
 どうせ、こんなことして欲しいって言ってもしてくれなかったんだろ?」
 かなたは肩越しにびっくりした顔をする。
「俺が逃げられたのが、それが原因だったからだよ。
 俺だけが満足してて、思いやりがなかったんだ。
 あなたとやってて、イケたことは一度も無い。
 全部フリだった。いまの御主人様が一番いい、ってな‥‥‥」
 ない事実でもなさそうな、あったような。
 さて、これはどっちだと言うべきか。
 イケなかった。いまの彼氏が一番いい。
 それは過去に言われた言葉だ。ただし、ノーマルで。
 SM経験はヒロキにはなかった。
「ほら、悪かったな。
 おもちゃも全部のけるよ。
 足もほどくから。首輪もな。
 暖まるまで少しだけ待ってくれ」
 かなたは湯が溜まり始めるまで黙っていた。
「ねえ?」
「ん?」
「なんでこんなことしたの?
 あたしを‥‥‥御主人様から奪いたいから?」
 違うよ。
 そうヒロキはぼやいた。
「さっきのあの睨んだ目。
 殺してやる、みたいな怒りがある目。
 あれを出来るかどうかみたかったのさ‥‥‥」
「意味わかんない。
 もし出来なかったら?」
「湯に放り込んで、さっさと金払って、警察呼んでた。
 捕まるなら俺も同じがいいだろ?」
「同じ?」
「こんな縛り上げて、あんな水責めまでしたんだ。
 もう犯罪だよ。SMも同意がなきゃ虐待だ。
 妹を助けたいなら、警察呼べ。
 その現場に呼ぶんだ。調教が始まったら、その場でな。
 妹、まだ若いんだろ?」
 かなたは目を伏せた。
「うん‥‥‥まだ十六歳」
 ヒロキは頭を撫でてやる。
「なら、未成年に対する暴行でいくらでもブチこめる。
 守りたいなら、身体張れ。
 ああ、これも外さないとなー」
 そういい、首輪を退けようとした時だ。
「だめ」
「は?」
「自分で選んでいいんだよね?」
「だから、何を‥‥‥?」
「もう決めた。
 かなたの御主人様。
 離さない‥‥‥」
 は?
 なんだ、これ?
 抱き着くかなたにヒロキは状況を理解出来なかった。
 
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