24 / 31
Session03-01 チョトー平野にて 〜間引き初日〜
しおりを挟む
緑が一面を埋め尽くしている。膝丈くらいまで育った草花が一面を覆っている。よく、草原の事を”緑の絨毯”などと言い表すことがあるが、これはなんと言えば良いのだろうか。少し、悩んでしまうぐらいだ。
「”緑の湖”じゃな。我とピッピに至っては胸くらいまで届いておる。これは色々と難儀じゃぞ。」
バーバラが得物のメイスを腰に下げたまま、薪を割ったり、草木を刈る為に使う鉈を取り出して、周囲の草花を切り払いながら言った。今はまだ夏のため、中天で輝く陽は、容赦のない日差しを降り注いでいる。
うっすらと浮かぶ汗を拭いながら五人は、辺境伯軍が用意した観測所を離れ、チョトー平野と呼ばれる地域に入り込んだ。ここからは、チョトー砦に駐屯している”緑肌”の一部が、略奪や狩猟の為に、一党のように少数で動き回っている。平均的な数で、ゴブリン三~五匹、オーク一~三匹、トロールが一匹いるかいないか。これを見つけ、撃破するのが”間引き”の主な仕事である。
「……私の故郷は、比較的涼しい地域でしたから、ちょっと辛いですね……。」
フィーリィは、片手で服の首元を引っ張って、もう片方の手で風を送り込んでいる。比較的、薄手の彼女でそんな状態だった。
「ボクも、薄着だけど……蒸して蒸して……。」
ルナが、外套の前をパタパタと開け閉めし、扇ぐように風を入れている。フードはすでに下ろしており、銀色の毛で覆われた耳が暑さにやられてるのか、ぐでっと垂れているのが見て取れた。そんなルナの頭を、アイルは撫でてやる。いつもは元気いっぱいに振られる尻尾が、今はさすがに暑さにやられて、力なく揺れてみせている。
「きついだろうが、もう少し頑張ろう。せめて、敵の”一群”は相手しておきたい。それが終わったら、今日は早いが野営場所を探すとしよう。」
「……そうだね。正直、みんなの消耗が予想よりもひどいからね。……あたしも見積もりが甘すぎたよ。」
アイルの言葉に、ピッピが賛成をする。夏場であること、チョトー平野は緑が深いという情報は得ていたが、”百聞は一見に如かず”と言うように、予想していた状態よりも酷かった。初めての依頼は、本当に練習だったのだと痛感していた。過ぎたことをボヤいたりしていたピッピだったが、急に立ち止まり、左手を横に伸ばし、腰を低くする。それを見た四人も立ち止まり、腰を低くする。長い得物は寝かすようにして、草花の丈を飛び出すぎないようにした。
「……一群だ。……ゴブリン三匹、オーク二匹……トロール一匹だね。比較的、小さめの一群だよ。」
敵の数は六。人数的には少なめである。ただし、珍しくトロールが混ざっていた。ゴブリンは、三匹どれもが年長の子どもぐらいの背丈に、胴を守る革鎧とショートソードを装備している。オークは、アイル程の背丈に引き締まった筋肉を持ち、恰幅の良い腹を持つ戦士で、盾と剣、盾と斧の組み合わせで得物を持っていた。防具としては、金属板を要所に貼り付けた革鎧を装備しているのが見て取れた。トロールは、見た目としては防具は装備していない。しかしながら、トロールの皮膚自体が鎧と言える頑丈さを持っているため、侮ることはできない。片手には、太く大きな棍棒を所持しており、それを振り回して攻撃をしてくるのであろう。
「さて、と。いかがしようか。疲労はしてるが、戦いを避ける程ではなし。」
「初めての”緑肌”との戦いだから、まずは全力で行くべきだと思うな。アイルの”誘眠雲”から、フィーリィとピッピで遠隔攻撃して、ボクとバーバラとアイルで接近戦って流れになるかな。一番怖いのがトロールの一撃だから、それだけは絶対に喰らわないようにね。」
ルナが、暑さに参っていた先程までの姿が嘘の様にスラスラと作戦を口にする。自身の荷物を下ろし、外套に手をかけて脱ぐ。籠もっていた空気が霧散すると共に、少しだけ女性らしい香りが漂った。その香りに気づいたのか、アイルは少し頬を赤く染める。それを見たルナも少しだけ頬を染めた。
「……コホン。今回は私の精霊魔法も合わせて使うのはどうでしょうか。”酩酊”なら、酔わせて手元を狂わせる事ができます。二段構えでいかがでしょう?」
空気を換えるように咳払いをしながら、フィーリィは自分の魔法を提案する。精霊を行使した精霊魔法は、秘術魔法とはまた違う力を発揮することができた。その一つが、酒に宿る精霊の力を使った”酩酊”である。魔法を行使すると、精霊の力を持って一定の範囲内に酒精を充満させ、”強制的に”酔わすことが可能なのだ。ただし、秘術魔法の様に意志の力で抵抗することができる。成功すれば、勿論酔うことは防げる。しかし、一部の種族でもなければ抵抗力を強化することはほぼ無理なため、なかなかに難しい。”誘眠雲”と”酩酊”で、眠れば戦力外、眠らねば酔わせて弱体。そういう策だ。
「その策で行くなら、あたしも前に出るよ。眠った奴に留めを刺すのを優先するからね。」
「トロールは俺が引き受ける。ゴブリンが起きていた場合は、ルナが優先で当たってくれ。バーバラはオークを。ピッピは眠った相手に留めを刺しつつ、ルナの援護を頼む。フィーリィはオークを優先して矢で狙ってくれ。」
その言葉に、バーバラはニカリと笑顔を見せ、フィーリィは頷き、ピッピは親指を上げて見せ、ルナは尻尾をぶんぶんと振っている。それを確認したアイルも、荷物を下ろし準備をする。
各々が自身の得物を手にし、いつでも襲いかかれるように準備をする。
鉄火場へ乗り込むまであと少し……。
「”緑の湖”じゃな。我とピッピに至っては胸くらいまで届いておる。これは色々と難儀じゃぞ。」
バーバラが得物のメイスを腰に下げたまま、薪を割ったり、草木を刈る為に使う鉈を取り出して、周囲の草花を切り払いながら言った。今はまだ夏のため、中天で輝く陽は、容赦のない日差しを降り注いでいる。
うっすらと浮かぶ汗を拭いながら五人は、辺境伯軍が用意した観測所を離れ、チョトー平野と呼ばれる地域に入り込んだ。ここからは、チョトー砦に駐屯している”緑肌”の一部が、略奪や狩猟の為に、一党のように少数で動き回っている。平均的な数で、ゴブリン三~五匹、オーク一~三匹、トロールが一匹いるかいないか。これを見つけ、撃破するのが”間引き”の主な仕事である。
「……私の故郷は、比較的涼しい地域でしたから、ちょっと辛いですね……。」
フィーリィは、片手で服の首元を引っ張って、もう片方の手で風を送り込んでいる。比較的、薄手の彼女でそんな状態だった。
「ボクも、薄着だけど……蒸して蒸して……。」
ルナが、外套の前をパタパタと開け閉めし、扇ぐように風を入れている。フードはすでに下ろしており、銀色の毛で覆われた耳が暑さにやられてるのか、ぐでっと垂れているのが見て取れた。そんなルナの頭を、アイルは撫でてやる。いつもは元気いっぱいに振られる尻尾が、今はさすがに暑さにやられて、力なく揺れてみせている。
「きついだろうが、もう少し頑張ろう。せめて、敵の”一群”は相手しておきたい。それが終わったら、今日は早いが野営場所を探すとしよう。」
「……そうだね。正直、みんなの消耗が予想よりもひどいからね。……あたしも見積もりが甘すぎたよ。」
アイルの言葉に、ピッピが賛成をする。夏場であること、チョトー平野は緑が深いという情報は得ていたが、”百聞は一見に如かず”と言うように、予想していた状態よりも酷かった。初めての依頼は、本当に練習だったのだと痛感していた。過ぎたことをボヤいたりしていたピッピだったが、急に立ち止まり、左手を横に伸ばし、腰を低くする。それを見た四人も立ち止まり、腰を低くする。長い得物は寝かすようにして、草花の丈を飛び出すぎないようにした。
「……一群だ。……ゴブリン三匹、オーク二匹……トロール一匹だね。比較的、小さめの一群だよ。」
敵の数は六。人数的には少なめである。ただし、珍しくトロールが混ざっていた。ゴブリンは、三匹どれもが年長の子どもぐらいの背丈に、胴を守る革鎧とショートソードを装備している。オークは、アイル程の背丈に引き締まった筋肉を持ち、恰幅の良い腹を持つ戦士で、盾と剣、盾と斧の組み合わせで得物を持っていた。防具としては、金属板を要所に貼り付けた革鎧を装備しているのが見て取れた。トロールは、見た目としては防具は装備していない。しかしながら、トロールの皮膚自体が鎧と言える頑丈さを持っているため、侮ることはできない。片手には、太く大きな棍棒を所持しており、それを振り回して攻撃をしてくるのであろう。
「さて、と。いかがしようか。疲労はしてるが、戦いを避ける程ではなし。」
「初めての”緑肌”との戦いだから、まずは全力で行くべきだと思うな。アイルの”誘眠雲”から、フィーリィとピッピで遠隔攻撃して、ボクとバーバラとアイルで接近戦って流れになるかな。一番怖いのがトロールの一撃だから、それだけは絶対に喰らわないようにね。」
ルナが、暑さに参っていた先程までの姿が嘘の様にスラスラと作戦を口にする。自身の荷物を下ろし、外套に手をかけて脱ぐ。籠もっていた空気が霧散すると共に、少しだけ女性らしい香りが漂った。その香りに気づいたのか、アイルは少し頬を赤く染める。それを見たルナも少しだけ頬を染めた。
「……コホン。今回は私の精霊魔法も合わせて使うのはどうでしょうか。”酩酊”なら、酔わせて手元を狂わせる事ができます。二段構えでいかがでしょう?」
空気を換えるように咳払いをしながら、フィーリィは自分の魔法を提案する。精霊を行使した精霊魔法は、秘術魔法とはまた違う力を発揮することができた。その一つが、酒に宿る精霊の力を使った”酩酊”である。魔法を行使すると、精霊の力を持って一定の範囲内に酒精を充満させ、”強制的に”酔わすことが可能なのだ。ただし、秘術魔法の様に意志の力で抵抗することができる。成功すれば、勿論酔うことは防げる。しかし、一部の種族でもなければ抵抗力を強化することはほぼ無理なため、なかなかに難しい。”誘眠雲”と”酩酊”で、眠れば戦力外、眠らねば酔わせて弱体。そういう策だ。
「その策で行くなら、あたしも前に出るよ。眠った奴に留めを刺すのを優先するからね。」
「トロールは俺が引き受ける。ゴブリンが起きていた場合は、ルナが優先で当たってくれ。バーバラはオークを。ピッピは眠った相手に留めを刺しつつ、ルナの援護を頼む。フィーリィはオークを優先して矢で狙ってくれ。」
その言葉に、バーバラはニカリと笑顔を見せ、フィーリィは頷き、ピッピは親指を上げて見せ、ルナは尻尾をぶんぶんと振っている。それを確認したアイルも、荷物を下ろし準備をする。
各々が自身の得物を手にし、いつでも襲いかかれるように準備をする。
鉄火場へ乗り込むまであと少し……。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺
マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。
その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。
彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。
そして....彼の身体は大丈夫なのか!?
魔力ゼロの俺だけが、呪いの装備を『代償なし』で使い放題 ~命を削る魔剣も、俺が持てば『ただのよく切れる剣』~
仙道
ファンタジー
現代日本で天才研究者だった相模登(さがみ のぼる)は、ある日突然、異世界へ転移した。 そこは『スキル』と『魔力』が全てを決める世界。
しかし登には、ステータス画面もなければ、魔力も、スキルも一切存在しなかった。
ただの一般人として迷宮に放り出された彼は、瀕死の女騎士と出会う。彼女の前には、使う者の命を瞬時に吸い尽くす『呪いの魔剣』が落ちていた。
武器はそれしかない。女騎士は絶望していたが、登は平然と魔剣を握りしめる。 「なぜ……生きていられるの?」 登には、剣が対価として要求する魔力は存在しない。故に、魔剣はデメリットなしの『ただのよく切れる剣』として機能した。
これは、世界で唯一「対価」を支払う必要がない登が、呪われた武具を次々と使いこなし、その副作用に苦しむ女騎士やエルフ、聖女を救い出し、無自覚に溺愛されていく物語。
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる