2 / 3
教団の子
しおりを挟む
「あんたはなんでそんなこともできないの?」
お母さんはそういって私を殴った。まただ。もう慣れたけど。
こうしないと、お母さんの心は保たれないの。気遣いができてない私も悪い。だから、仕方ないし、いいんだ。
だけど痛いものは痛い。
学校にも通わないといけない。でないとお母さんが怒るから。
「ねえ、あかり。聞いてる?」
「え? うん」
「ともみの親、宗教やってるみたいなの。やばくない?」
「知ってる! あの黄色っぽい服着てる人たちでしょ? お母さんが勧誘されたって。なんか、新興宗教ってか、カルトっぽい。きつい感じの。バリきしょい」
「壺とか売りつけられたらどうしよ。キャハハ」
「ふーん」
あいつにしようかな。
私はともみに決めた。暗くていつも一人で気持ち悪い本読んでるし、友達もいないし、おとなしいし、どうせやり返してこない。
まずは小手調べ。靴箱にゴミを詰め込んだ。トイレに入っているときに上から水をかけた。ノートに悪口を書き込んだ。靴を片方隠した。
それもこれも反応を見るのが楽しい。
ああ、いたぶるって楽しいな。
案の定、ともみはやり返してこなかった。
だから、今度はトイレに呼び出した。
「な……なに?」
「あんた、宗教やってるでしょ?」
「そうだけど」
「は? マジきも!」
ともみを強く突き飛ばしたら、簡単に転んで尻もちをついた。ひょろかった。
すると彼女は両手を結んで、祈るようなポーズをとった。
そして、ぶつぶつ何か言っている。キモイ、というより、嫌悪感を覚えた。
「なにやってんの? 宗教のお祈り?」
「マジ引くんだけど」
「やめろよそれ」
私はともみに強く言った。だけど、ともみは祈り続けた。
「やめろっつってんだろ!」
頭を殴った。わき腹を蹴った。水をぶっかけた。祈る手を掴んで引き離そうとした。それでもやめないから、その場にいた3人で蹴りまくった。
そのとき、風が吹いた。
トイレの中で、窓も締め切ってるのに。
鳥肌が立つ。反射的に蹴るのをやめて周囲を警戒した。
背後に、黄色いローブを身に纏った誰かが立っていた。優雅でありつつも不気味な感じで、蒼白の仮面をかぶっている。
あ……
それを見た瞬間、私たちの精神は一瞬にして、恐怖と狂気で埋め尽くされた。
もう私たちは絶対に、何があっても、ここで死ぬんだって本能が理解した。3人ともおしっこをもらしああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああぁぁぁぁあああああぁぁぁぁああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああぁぁぁぁぁぁああああああぁぁぁぁぁぁぁああああああああぁぁぁぁぁぁぁああああああ
頭が狂っていく中、ひとかけらの理性がともみの言葉をかすかに拾った。
「ハスター様! いらしてくれたのですね……」
お母さんはそういって私を殴った。まただ。もう慣れたけど。
こうしないと、お母さんの心は保たれないの。気遣いができてない私も悪い。だから、仕方ないし、いいんだ。
だけど痛いものは痛い。
学校にも通わないといけない。でないとお母さんが怒るから。
「ねえ、あかり。聞いてる?」
「え? うん」
「ともみの親、宗教やってるみたいなの。やばくない?」
「知ってる! あの黄色っぽい服着てる人たちでしょ? お母さんが勧誘されたって。なんか、新興宗教ってか、カルトっぽい。きつい感じの。バリきしょい」
「壺とか売りつけられたらどうしよ。キャハハ」
「ふーん」
あいつにしようかな。
私はともみに決めた。暗くていつも一人で気持ち悪い本読んでるし、友達もいないし、おとなしいし、どうせやり返してこない。
まずは小手調べ。靴箱にゴミを詰め込んだ。トイレに入っているときに上から水をかけた。ノートに悪口を書き込んだ。靴を片方隠した。
それもこれも反応を見るのが楽しい。
ああ、いたぶるって楽しいな。
案の定、ともみはやり返してこなかった。
だから、今度はトイレに呼び出した。
「な……なに?」
「あんた、宗教やってるでしょ?」
「そうだけど」
「は? マジきも!」
ともみを強く突き飛ばしたら、簡単に転んで尻もちをついた。ひょろかった。
すると彼女は両手を結んで、祈るようなポーズをとった。
そして、ぶつぶつ何か言っている。キモイ、というより、嫌悪感を覚えた。
「なにやってんの? 宗教のお祈り?」
「マジ引くんだけど」
「やめろよそれ」
私はともみに強く言った。だけど、ともみは祈り続けた。
「やめろっつってんだろ!」
頭を殴った。わき腹を蹴った。水をぶっかけた。祈る手を掴んで引き離そうとした。それでもやめないから、その場にいた3人で蹴りまくった。
そのとき、風が吹いた。
トイレの中で、窓も締め切ってるのに。
鳥肌が立つ。反射的に蹴るのをやめて周囲を警戒した。
背後に、黄色いローブを身に纏った誰かが立っていた。優雅でありつつも不気味な感じで、蒼白の仮面をかぶっている。
あ……
それを見た瞬間、私たちの精神は一瞬にして、恐怖と狂気で埋め尽くされた。
もう私たちは絶対に、何があっても、ここで死ぬんだって本能が理解した。3人ともおしっこをもらしああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああぁぁぁぁあああああぁぁぁぁああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああぁぁぁぁぁぁああああああぁぁぁぁぁぁぁああああああああぁぁぁぁぁぁぁああああああ
頭が狂っていく中、ひとかけらの理性がともみの言葉をかすかに拾った。
「ハスター様! いらしてくれたのですね……」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる