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エピローグ
インフィニティジャスティス
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『昨日の夕方頃軍隊とデビルとの戦いによって甚大な被害を受けました。これによって被害者は100人を超えており、建物も倒壊しています」
このニュースが放映されたのは10年前の事。
つまり10年の年月が経った。
今彼ら彼女らがなにをしているのか、少し覗いて見よう。
まずアイシアは父と同じくゲーム会社に就職し、大学で習得したプログラミング技術で有名ゲームにも携わるほどになった。
自分のマンションの部屋のカギを開け、帰宅する。
「ただいまー」
カギを閉め、靴を脱ぎ、コートをハンガーにかけ、リビングに入る。
「お帰りマスター」
ウェポンが晩ごはんを用意して待っている、これがいつもの光景だ。
「今日はシチューだぞ。手を洗って食べると良い」
シェフの言うことを速やかに実行し、手をキレイにする。
その頃にはシチューが底が深い皿によそわれ、お茶碗にご飯がよそわれ、スプーンと共にテーブルに置かれる。
「いただきます」
そう言ってごはんをスプーンを持って食べ始めた。
キシタは課長にまで登り詰め、今では重要な仕事を任されていた。
アパートに到着し、部屋のカギを開け、帰宅する。
カギを閉め、靴を脱ぐ。
するとゆっくりと妻がやって来た。
「お帰りなさい、キシタ」
「ただいま、ブレイド」
「晩ごはんを作っておいたぞ。もし良ければなんだが、一緒に食べよう」
「そうだな。仕事で食事を取ってなかったし、なによりブレイドが作るごはんはすごく美味いからな。期待してるよ」
「嬉しい事を言ってくれるな。さっ、食事の時間だ」
キシタはブレイドと共にリビングに向かうと、スーツをハンガーにかけて、消臭剤をシュッ、シュッとスプレーして、絨緞の上に座り、妻がテーブルに食事を持って来るのを待った。
レンコは〈ジークフリート改〉に乗り込み、オペレーターのカンタの支援を受け、悪を討伐している。
ミエカとヤクオはファイヤーと共に老後の生活を考えている。
コサメは実家暮らしで、日に日に狂って行くスパークを保護している。
「コサメ、今日ね、ブレイクとゲームの話をしたの、すごく楽しかったわ」
「良かったね、私も混ざりたかったなぁ」
「ブレイクが言ってるわ、それなら一緒にゲームをしようって」
「うん、3人で遊ぼ!」
スパークとの生活で高校は中退。
実家にいる事が大半を占めた。
これによって仕事もできず、運動もできず、食事やトイレ、お風呂と睡眠以外は常にスパークとゲームをしている環境。
この現状を永遠に続ける事はできない。
だがスパークが幸せでいてくれればそれだけで充分だった。
ヒメは保育士となり、園児を預かっている。
園児や親にも評判は良く、先輩達にヒメちゃんとあだ名をつけられ、親しまれている。
アパートの階段をコンビニ弁当が入った袋を持って登り、部屋のカギを開け、中に入り、玄関で靴を脱ぐ。
廊下の電気を点け、リビングに入って電気を点ける。
袋からコンビニ弁当を取り出し、電子レンジに入れ、〈弁当〉のボタンを押す。
そしてバックから〈救いの殺人〉を取り出し、ヘルプを召喚する。
寂しそうな表情を浮かべるヘルプ。
おそらく園児と遊んでいる事を嫉妬しているのだろう。
(仕方ないなぁ)
ヒメはヘルプに強く抱きつく。
「ぎゅー」
いきなり抱きつかれたヘルプだったが、幸せと言う感情が優先され、幸福に満たされた。
スリープとガルガはアメリカに帰還し、共にアメリカの軍隊に配属された。
もしレンコがバリアで爆発を防いでくれなければ2人を含め兵士の大半は亡くなっていただろう。
ガルガは体を鍛え、スリープは強化改造を施され、戦いに人生を投じた。
夜。
指名手配されている殺人犯の居場所を特定した警察官達がアパートの部屋に突入する。
そこには血まみれの殺人犯の遺体があった。
「ストロンギスト、やっぱお前は最高だよ」
「俺はただ自分の正義を突き通しただけだ。大したことじゃない」
ビルの屋上に佇むストロンギストとセイギ。
セイギはストロンギストが罪人から奪った金でタラコおにぎりを購入し、食べていた。
「さて、次はどんな罪人を殺す?」
ストロンギストは警察の無線を傍受し、次のターゲットを絞り込む。
「どうやらまた殺人事件が起きたらしい。殺しに行くぞ」
「オーケー、さっさと片付けようぜ」
タラコおにぎりを口に放り込み、セイギはストロンギストにお姫様抱っこしてもらう。
ストロンギストは悪魔の笑いを上げ、ビルを飛び去ったのだった。
このニュースが放映されたのは10年前の事。
つまり10年の年月が経った。
今彼ら彼女らがなにをしているのか、少し覗いて見よう。
まずアイシアは父と同じくゲーム会社に就職し、大学で習得したプログラミング技術で有名ゲームにも携わるほどになった。
自分のマンションの部屋のカギを開け、帰宅する。
「ただいまー」
カギを閉め、靴を脱ぎ、コートをハンガーにかけ、リビングに入る。
「お帰りマスター」
ウェポンが晩ごはんを用意して待っている、これがいつもの光景だ。
「今日はシチューだぞ。手を洗って食べると良い」
シェフの言うことを速やかに実行し、手をキレイにする。
その頃にはシチューが底が深い皿によそわれ、お茶碗にご飯がよそわれ、スプーンと共にテーブルに置かれる。
「いただきます」
そう言ってごはんをスプーンを持って食べ始めた。
キシタは課長にまで登り詰め、今では重要な仕事を任されていた。
アパートに到着し、部屋のカギを開け、帰宅する。
カギを閉め、靴を脱ぐ。
するとゆっくりと妻がやって来た。
「お帰りなさい、キシタ」
「ただいま、ブレイド」
「晩ごはんを作っておいたぞ。もし良ければなんだが、一緒に食べよう」
「そうだな。仕事で食事を取ってなかったし、なによりブレイドが作るごはんはすごく美味いからな。期待してるよ」
「嬉しい事を言ってくれるな。さっ、食事の時間だ」
キシタはブレイドと共にリビングに向かうと、スーツをハンガーにかけて、消臭剤をシュッ、シュッとスプレーして、絨緞の上に座り、妻がテーブルに食事を持って来るのを待った。
レンコは〈ジークフリート改〉に乗り込み、オペレーターのカンタの支援を受け、悪を討伐している。
ミエカとヤクオはファイヤーと共に老後の生活を考えている。
コサメは実家暮らしで、日に日に狂って行くスパークを保護している。
「コサメ、今日ね、ブレイクとゲームの話をしたの、すごく楽しかったわ」
「良かったね、私も混ざりたかったなぁ」
「ブレイクが言ってるわ、それなら一緒にゲームをしようって」
「うん、3人で遊ぼ!」
スパークとの生活で高校は中退。
実家にいる事が大半を占めた。
これによって仕事もできず、運動もできず、食事やトイレ、お風呂と睡眠以外は常にスパークとゲームをしている環境。
この現状を永遠に続ける事はできない。
だがスパークが幸せでいてくれればそれだけで充分だった。
ヒメは保育士となり、園児を預かっている。
園児や親にも評判は良く、先輩達にヒメちゃんとあだ名をつけられ、親しまれている。
アパートの階段をコンビニ弁当が入った袋を持って登り、部屋のカギを開け、中に入り、玄関で靴を脱ぐ。
廊下の電気を点け、リビングに入って電気を点ける。
袋からコンビニ弁当を取り出し、電子レンジに入れ、〈弁当〉のボタンを押す。
そしてバックから〈救いの殺人〉を取り出し、ヘルプを召喚する。
寂しそうな表情を浮かべるヘルプ。
おそらく園児と遊んでいる事を嫉妬しているのだろう。
(仕方ないなぁ)
ヒメはヘルプに強く抱きつく。
「ぎゅー」
いきなり抱きつかれたヘルプだったが、幸せと言う感情が優先され、幸福に満たされた。
スリープとガルガはアメリカに帰還し、共にアメリカの軍隊に配属された。
もしレンコがバリアで爆発を防いでくれなければ2人を含め兵士の大半は亡くなっていただろう。
ガルガは体を鍛え、スリープは強化改造を施され、戦いに人生を投じた。
夜。
指名手配されている殺人犯の居場所を特定した警察官達がアパートの部屋に突入する。
そこには血まみれの殺人犯の遺体があった。
「ストロンギスト、やっぱお前は最高だよ」
「俺はただ自分の正義を突き通しただけだ。大したことじゃない」
ビルの屋上に佇むストロンギストとセイギ。
セイギはストロンギストが罪人から奪った金でタラコおにぎりを購入し、食べていた。
「さて、次はどんな罪人を殺す?」
ストロンギストは警察の無線を傍受し、次のターゲットを絞り込む。
「どうやらまた殺人事件が起きたらしい。殺しに行くぞ」
「オーケー、さっさと片付けようぜ」
タラコおにぎりを口に放り込み、セイギはストロンギストにお姫様抱っこしてもらう。
ストロンギストは悪魔の笑いを上げ、ビルを飛び去ったのだった。
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