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ウォーノウ編
第12話 出会いの戦士
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ローカスト・ダークエンジェル達との戦いから日が経ち朝、一軒家の寝室のベッドからスマホの目覚ましで起きた幕昰はリビングで寝ている居候の六問を起こしに向かう。
廊下を歩いている途中、ふと思ったことがある。
相棒である六問が自分と出会うまで一体どこにいたのだろうと言うことだ。
怪人との戦いが終わってから20年ほど経っているが、歳をとった感じがまったくしない。
ザーガの腕輪の力、そう言ったらなんでも解決する。
だとしても彼が戦いを終わらせた記憶がない様子だったのを見るに情報が間違っているか、もしくは………
(ニセモノ………或いは同じ記憶を持ったクローン………なんでこんなに疑い深くなっちまったのかねぇ。相棒の事を信じなくてどうする)
あの頃は正義感に満ちていた。
相棒の事を信頼し、戦い続けた。
なのに、なぜあの時だけは1人で行ってしまったのか。
どうしていなくなってしまったのか。
でもその質問をしたら彼との関係が壊れる気がして言うのを躊躇った。
リビングに到着すると、そこには六問がソファにポツンと座り、テレビで朝のニュース番組を観ていた。
「六問、今日も早いなぁ~」
「おはようございます。幕昰さん」
笑顔でこちらを振り返る六問に、(こいつはやっぱり本物だわ)と内心感じた。
朝食を済ませ着替えを終えると、玄関の扉を開ける。
すると白衣を着た長い金色の髪を三つ編みにしている30代前半の女性がアタッシュケースを持ち、その後ろに武装集団がサブマシンガンを構え立っていた。
「朝っぱらから良い近所迷惑だぜ。銃刀法違反で逮捕するぞ」
危機迫る状況だと判断した幕昰はジョークを混じらせつつ相手を威圧する。
「あなたが六問さんの相棒である幕昰さんですか」
「どうして、俺達の名前を?」
「父があなた達の知り合いでして。アレックス・ビバース、覚えていらっしゃいますよね。ちなみに私の名前はジャーミー・ビバースです」
アレックス・ビバース、彼は研究員であり六問に付けられている腕輪を調べていた。
しかし突然不治の病に襲われ亡くなったと聞いていた。
「つまりあんたはアレックスさんの娘。だけどよ、そんなあんたがなぜ武装した奴らと行動してるんだ?」
「彼らは私のボディガードです。凶悪な怪物、堕天使が蔓延っている現状、これがベスト………らしいです」
おそらく父親と同じく彼女はとても優秀な研究員なのだろう。
とは言えここまでの武装集団を守られるほどの人物なのかと2人は疑問に思いながら苦笑する。
「で、俺達になんの要件だ」
「実は、六問さんが研究所から逃走したことを聞き付けまして、それでここに来ました。最後の怪人を撃破したあと、次の戦いに向けてコールドスリープをした。そう亡くなった父から聞いています」
記憶を探る六問だったが、まったく覚えがない。
頭にハテナマーク浮かべていると、ジャーミーは残念そうな表情をした。
「無理もありませんよね。もう20年もの年月が流れているんですから。でも安心しました。ちゃんと仲間に出会えていて」
「それだけを伝えに着たわけじゃないよね。ジャーミー」
何かを察した様子で彼が彼女に質問する。
するとウキウキした様子でこちらにゆっくりと歩き出し、アタッシュケースを開ける。
そこに入っていたのは、小さなUSBメモリーだった。
「これは?」
「同僚だった光炎に頼まれたZシステムを強化するためのパーツデータです。これがあれば単独でも堕天使に勝てるはず」
アタッシュケースを閉め、微笑みながら幕昰に渡すジャーミーに六問は1つの疑問が浮かぶ。
「どうして俺の事を名前で呼ばないんだ? コールドスリープしていたことは確かに覚えていない。でも君が小学生の頃ことはずっと覚えてる。大きくなったな、ジャーミー」
彼の優しげな言葉、それを聞いて彼女は(さすがに覚えてたか)と肩を撫で下ろす。
「日叉、覚えててくれたんだ」
照れ臭さそうに顔を赤らめるジャーミー。
「当たり前じゃないか。それにしても俺の事を苗字で呼ぶから驚いたよ」
「私だってもう大人だよ。敬語ぐらい使うでしょ?」
この会話にいまいちついていけない幕昰。
分かるのは20年前、六問は研究所でコールドスリープしていたと言うことだ。
彼自身は覚えていない、しかしアレックスの娘である彼女が言うのなら事実なのだろう。
「ジャーミーさん。研究員であるあなたが俺の家に来た理由がこの物を運んでほしいのと六問の安否を確認すること。わざわざ来てもらったのに疑ってかかって悪かったな。本当にすまない」
反省した様子で頭を下げる彼に「そんな!? 頭を上げてください!?」と慌てるジャーミー。
「いやいや。父親にも娘にもお世話になっちまった。もう頭上がらない。六問、ジャーミーさんの努力の結晶を無駄にする訳にはいかねぇ。すぐに警察署に向かうぞ!」
「はっ、はい! ジャーミー、久しぶりに会えて良かったよ」
六問は笑顔で彼女に別れを告げ、幕昰が運転する車で警察署に向かう。
「変わってないな。日叉は」
手を振りながら歳をとったなと実感し独り言を口にすると、ジャーミーは武装兵と共に止めていた大型車に乗り込む。
一安心した様子で研究所に車を走らせてもらう。
しかしその光景を〈ダークネスリングゾーン〉に住まう超級堕天使、ウォーノウに勘付かれてしまうのだった。
廊下を歩いている途中、ふと思ったことがある。
相棒である六問が自分と出会うまで一体どこにいたのだろうと言うことだ。
怪人との戦いが終わってから20年ほど経っているが、歳をとった感じがまったくしない。
ザーガの腕輪の力、そう言ったらなんでも解決する。
だとしても彼が戦いを終わらせた記憶がない様子だったのを見るに情報が間違っているか、もしくは………
(ニセモノ………或いは同じ記憶を持ったクローン………なんでこんなに疑い深くなっちまったのかねぇ。相棒の事を信じなくてどうする)
あの頃は正義感に満ちていた。
相棒の事を信頼し、戦い続けた。
なのに、なぜあの時だけは1人で行ってしまったのか。
どうしていなくなってしまったのか。
でもその質問をしたら彼との関係が壊れる気がして言うのを躊躇った。
リビングに到着すると、そこには六問がソファにポツンと座り、テレビで朝のニュース番組を観ていた。
「六問、今日も早いなぁ~」
「おはようございます。幕昰さん」
笑顔でこちらを振り返る六問に、(こいつはやっぱり本物だわ)と内心感じた。
朝食を済ませ着替えを終えると、玄関の扉を開ける。
すると白衣を着た長い金色の髪を三つ編みにしている30代前半の女性がアタッシュケースを持ち、その後ろに武装集団がサブマシンガンを構え立っていた。
「朝っぱらから良い近所迷惑だぜ。銃刀法違反で逮捕するぞ」
危機迫る状況だと判断した幕昰はジョークを混じらせつつ相手を威圧する。
「あなたが六問さんの相棒である幕昰さんですか」
「どうして、俺達の名前を?」
「父があなた達の知り合いでして。アレックス・ビバース、覚えていらっしゃいますよね。ちなみに私の名前はジャーミー・ビバースです」
アレックス・ビバース、彼は研究員であり六問に付けられている腕輪を調べていた。
しかし突然不治の病に襲われ亡くなったと聞いていた。
「つまりあんたはアレックスさんの娘。だけどよ、そんなあんたがなぜ武装した奴らと行動してるんだ?」
「彼らは私のボディガードです。凶悪な怪物、堕天使が蔓延っている現状、これがベスト………らしいです」
おそらく父親と同じく彼女はとても優秀な研究員なのだろう。
とは言えここまでの武装集団を守られるほどの人物なのかと2人は疑問に思いながら苦笑する。
「で、俺達になんの要件だ」
「実は、六問さんが研究所から逃走したことを聞き付けまして、それでここに来ました。最後の怪人を撃破したあと、次の戦いに向けてコールドスリープをした。そう亡くなった父から聞いています」
記憶を探る六問だったが、まったく覚えがない。
頭にハテナマーク浮かべていると、ジャーミーは残念そうな表情をした。
「無理もありませんよね。もう20年もの年月が流れているんですから。でも安心しました。ちゃんと仲間に出会えていて」
「それだけを伝えに着たわけじゃないよね。ジャーミー」
何かを察した様子で彼が彼女に質問する。
するとウキウキした様子でこちらにゆっくりと歩き出し、アタッシュケースを開ける。
そこに入っていたのは、小さなUSBメモリーだった。
「これは?」
「同僚だった光炎に頼まれたZシステムを強化するためのパーツデータです。これがあれば単独でも堕天使に勝てるはず」
アタッシュケースを閉め、微笑みながら幕昰に渡すジャーミーに六問は1つの疑問が浮かぶ。
「どうして俺の事を名前で呼ばないんだ? コールドスリープしていたことは確かに覚えていない。でも君が小学生の頃ことはずっと覚えてる。大きくなったな、ジャーミー」
彼の優しげな言葉、それを聞いて彼女は(さすがに覚えてたか)と肩を撫で下ろす。
「日叉、覚えててくれたんだ」
照れ臭さそうに顔を赤らめるジャーミー。
「当たり前じゃないか。それにしても俺の事を苗字で呼ぶから驚いたよ」
「私だってもう大人だよ。敬語ぐらい使うでしょ?」
この会話にいまいちついていけない幕昰。
分かるのは20年前、六問は研究所でコールドスリープしていたと言うことだ。
彼自身は覚えていない、しかしアレックスの娘である彼女が言うのなら事実なのだろう。
「ジャーミーさん。研究員であるあなたが俺の家に来た理由がこの物を運んでほしいのと六問の安否を確認すること。わざわざ来てもらったのに疑ってかかって悪かったな。本当にすまない」
反省した様子で頭を下げる彼に「そんな!? 頭を上げてください!?」と慌てるジャーミー。
「いやいや。父親にも娘にもお世話になっちまった。もう頭上がらない。六問、ジャーミーさんの努力の結晶を無駄にする訳にはいかねぇ。すぐに警察署に向かうぞ!」
「はっ、はい! ジャーミー、久しぶりに会えて良かったよ」
六問は笑顔で彼女に別れを告げ、幕昰が運転する車で警察署に向かう。
「変わってないな。日叉は」
手を振りながら歳をとったなと実感し独り言を口にすると、ジャーミーは武装兵と共に止めていた大型車に乗り込む。
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