35 / 46
ゼッツ編
第35話 クローンの戦士
しおりを挟む
堕天使が作り出した工場に侵入したヒサ、幕昰、六問、西前は完全に破壊するため奥へ奥へ進んでいく。
堕天使がまだ潜んでかもしれないので幕昰は光炎から授かったZ1のリボルバーを両手で構え、警戒を続ける。
「ヒサくん、君が暴走してしまうのは、リベンジアイと言うザーガの腕輪がピンチ時に発動するのが原因なんだ。だから圧倒的な力で敵を倒すこと、そしてそれに飲まれない精神力。これがあれば君は俺を超えられる」
「リベンジアイを超える力………分かりました。俺、みんなを守るために成ってみせます」
師弟関係ができている2人の姿に相棒も思わず暖かい視線を送る。
すると何やら緑のカプセルの中に堕天使の姿がそこにはあった。
ティラノサウルス・ダークエンジェルからワーウルフ・ダークエンジェルまで、しかも超級堕天使であるウェポニック・ダークエンジェルも存在した。
「なんじゃこりゃ? 今まで戦ってきた奴らがたくさん保管されてるぞ?」
「おそらくこれは堕天使が作ったクローンだ。まさかここまでの技術があいつらにあるとはな」
幕昰の疑問に西前が答えると、六問は思い当たることがあった。
「クローン………ヒサくんを作り出した科学者がもしかしたら関わってるかもしれない」
「まさか。人間嫌いな堕天使が協力させるわけがないだろう」
「いや、ここまで精巧な存在を作れるのはあの人しかいないよ」
西前の否定に対して彼は理由を述べていると、1つのカプセルが開いた。
出てきたブラックナイト・ダークエンジェルは息を荒くしながら次元の裂け目を開き、剣と盾を装備する。
「あの堕天使は、如鬼さんが言ってました。鈴静さんが変身させられた者だって」
「六問! ヒサ! それなら洗脳を吸収して元の鈴静くんに戻してやれ!」
幕昰の指示に2人はザーガの腕輪に手をかざし、光に包まれる。
呼吸を整えた黒騎士が向かって来ると、変身を完了したオリジンザーガは頭を掴み洗脳を吸収していく。
危機感を覚えたブラックナイト・ダークエンジェルは剣を振りかざそうとするが、ザーガがそうはさせじと取り押さえる。
「もう少しだ! もう少しで洗脳が解ける!」
「鈴静さん! 頑張ってください! あなたは今こそ共に戦うべきなんです!」
本者でも、クローンでも関係ない。
それはヒサが1番理解している。
だからこそ鈴静には戻ってきてほしい。
すると暴れていたブラックナイト・ダークエンジェルの動きが止まり、膝をつく。
洗脳を完全に吸い出した六問は頭から手を離した。
「鈴静さん! 鈴静さん!」
ヒサの呼び声に目を覚ました黒騎士。
「………六問さんが、2人?」
その発言にホッとしたザーガの2人、幕昰は事情を説明する。
「なるほど。でもヒサさんのおかげで僕はここにいる。自分がクローンであることはまだ信じられませんが、みなさんと戦えることを光栄に思います」
「鈴静くん、君の力は人を助けるためにあるんだ。こんなに頼もしいことはないぜ」
これで仲間が1人増えた。
しかしなぜ堕天使のクローンここで製造されているのか。
真相を知るため5人は工場の奥へ奥へ進んでいく。
そこには皆背筋の凍る光景があった。
なんと緑の液体にカプセルの中に男性の老人が入っており、機械が次々と古代の戦士・ザーガのクローンを作り出していたのだ。
「こっ、これは!?」
驚きを隠せない幕昰に、老人は鼻で笑う。
「ここまで踏み込んで来たか愚かな戦士達よ。ようこそわしのラボへ。フフフ、存分に遊んでくれ」
「やはりあなただったか! 堕天使に魂を売ってまで何をやってるです!」
六問の激怒の発言にヒサは思い出した。
彼こそ自分を作り出した張本人。
兵器として自分を売った悪魔の科学者だと。
「わしは自分の技術を認めてくれた堕天使に手を差し出した。クローン技術は必ず必要となる。それを否定した人類に復讐するのだ」
「あなたがこの20年間でどこまで追い詰められていたか。俺は知りません。ですがクローン技術を堕天使に利用されてまで堕ちたこと、それは絶対に許されない!」
戦闘体勢になったオリジンザーガは更なる変身〈ザ・ヒーロー〉に姿を変貌させ、深い一呼吸を行う。
西前も両腕の〈ゴッドアークリング〉をクロスする。
「変身!!」
闇と光に飲み込まれ、神の竜と堕天の竜が混じりあった〈ゴッドアークドラゴン・カオスウィング〉に変身を完了した。
「行けクローンザーガ達よ! その力で愚かな者を葬るのだ!」
科学者の命令にクローンの戦士達は一斉に戦闘体勢に入り、5人に襲いかかる。
(六問さんを超える変身。ここでやり遂げてみせる)
ヒサの更なる変身。
それはピンチから成るリベンジアイではない。
それを超えた姿に成る可能性を彼は持っている。
圧倒的力を手にするには、その答えをこの戦いが証明してくれる気がした。
「みんなが平和で、笑顔で暮らすために、俺達は負けない!」
「良く言った! よっしゃ行くぜ!」
ヒサの気合いある叫びに、幕昰はリボルバーを構え、援護射撃を行う。
だが弾丸をクローンザーガは手のひらで吸収、無傷のまま拳を鈴静に唸らせる。
「そうか。あいつらは六問のクローン。ザーガの能力を使えるのは当然なんだ」
「つまり無闇に攻撃したら取り込まれて死、と言うわけですね」
黒騎士は盾で強烈なパンチを防ぎ弾き返すと、高く飛び上がる。
「だが吸収できるのは両手だけだ。後ろから攻撃をくらわせれば問題ない」
幕昰が1番長く共に戦っている。
それゆえに弱点も1番理解しているのだ。
相手の弱みを知った以上、勝てない理由はない。
だが彼らは知らない。
クローンの戦士達が復讐の目を持ち、堕天による強さが圧倒的な物だと。
堕天使がまだ潜んでかもしれないので幕昰は光炎から授かったZ1のリボルバーを両手で構え、警戒を続ける。
「ヒサくん、君が暴走してしまうのは、リベンジアイと言うザーガの腕輪がピンチ時に発動するのが原因なんだ。だから圧倒的な力で敵を倒すこと、そしてそれに飲まれない精神力。これがあれば君は俺を超えられる」
「リベンジアイを超える力………分かりました。俺、みんなを守るために成ってみせます」
師弟関係ができている2人の姿に相棒も思わず暖かい視線を送る。
すると何やら緑のカプセルの中に堕天使の姿がそこにはあった。
ティラノサウルス・ダークエンジェルからワーウルフ・ダークエンジェルまで、しかも超級堕天使であるウェポニック・ダークエンジェルも存在した。
「なんじゃこりゃ? 今まで戦ってきた奴らがたくさん保管されてるぞ?」
「おそらくこれは堕天使が作ったクローンだ。まさかここまでの技術があいつらにあるとはな」
幕昰の疑問に西前が答えると、六問は思い当たることがあった。
「クローン………ヒサくんを作り出した科学者がもしかしたら関わってるかもしれない」
「まさか。人間嫌いな堕天使が協力させるわけがないだろう」
「いや、ここまで精巧な存在を作れるのはあの人しかいないよ」
西前の否定に対して彼は理由を述べていると、1つのカプセルが開いた。
出てきたブラックナイト・ダークエンジェルは息を荒くしながら次元の裂け目を開き、剣と盾を装備する。
「あの堕天使は、如鬼さんが言ってました。鈴静さんが変身させられた者だって」
「六問! ヒサ! それなら洗脳を吸収して元の鈴静くんに戻してやれ!」
幕昰の指示に2人はザーガの腕輪に手をかざし、光に包まれる。
呼吸を整えた黒騎士が向かって来ると、変身を完了したオリジンザーガは頭を掴み洗脳を吸収していく。
危機感を覚えたブラックナイト・ダークエンジェルは剣を振りかざそうとするが、ザーガがそうはさせじと取り押さえる。
「もう少しだ! もう少しで洗脳が解ける!」
「鈴静さん! 頑張ってください! あなたは今こそ共に戦うべきなんです!」
本者でも、クローンでも関係ない。
それはヒサが1番理解している。
だからこそ鈴静には戻ってきてほしい。
すると暴れていたブラックナイト・ダークエンジェルの動きが止まり、膝をつく。
洗脳を完全に吸い出した六問は頭から手を離した。
「鈴静さん! 鈴静さん!」
ヒサの呼び声に目を覚ました黒騎士。
「………六問さんが、2人?」
その発言にホッとしたザーガの2人、幕昰は事情を説明する。
「なるほど。でもヒサさんのおかげで僕はここにいる。自分がクローンであることはまだ信じられませんが、みなさんと戦えることを光栄に思います」
「鈴静くん、君の力は人を助けるためにあるんだ。こんなに頼もしいことはないぜ」
これで仲間が1人増えた。
しかしなぜ堕天使のクローンここで製造されているのか。
真相を知るため5人は工場の奥へ奥へ進んでいく。
そこには皆背筋の凍る光景があった。
なんと緑の液体にカプセルの中に男性の老人が入っており、機械が次々と古代の戦士・ザーガのクローンを作り出していたのだ。
「こっ、これは!?」
驚きを隠せない幕昰に、老人は鼻で笑う。
「ここまで踏み込んで来たか愚かな戦士達よ。ようこそわしのラボへ。フフフ、存分に遊んでくれ」
「やはりあなただったか! 堕天使に魂を売ってまで何をやってるです!」
六問の激怒の発言にヒサは思い出した。
彼こそ自分を作り出した張本人。
兵器として自分を売った悪魔の科学者だと。
「わしは自分の技術を認めてくれた堕天使に手を差し出した。クローン技術は必ず必要となる。それを否定した人類に復讐するのだ」
「あなたがこの20年間でどこまで追い詰められていたか。俺は知りません。ですがクローン技術を堕天使に利用されてまで堕ちたこと、それは絶対に許されない!」
戦闘体勢になったオリジンザーガは更なる変身〈ザ・ヒーロー〉に姿を変貌させ、深い一呼吸を行う。
西前も両腕の〈ゴッドアークリング〉をクロスする。
「変身!!」
闇と光に飲み込まれ、神の竜と堕天の竜が混じりあった〈ゴッドアークドラゴン・カオスウィング〉に変身を完了した。
「行けクローンザーガ達よ! その力で愚かな者を葬るのだ!」
科学者の命令にクローンの戦士達は一斉に戦闘体勢に入り、5人に襲いかかる。
(六問さんを超える変身。ここでやり遂げてみせる)
ヒサの更なる変身。
それはピンチから成るリベンジアイではない。
それを超えた姿に成る可能性を彼は持っている。
圧倒的力を手にするには、その答えをこの戦いが証明してくれる気がした。
「みんなが平和で、笑顔で暮らすために、俺達は負けない!」
「良く言った! よっしゃ行くぜ!」
ヒサの気合いある叫びに、幕昰はリボルバーを構え、援護射撃を行う。
だが弾丸をクローンザーガは手のひらで吸収、無傷のまま拳を鈴静に唸らせる。
「そうか。あいつらは六問のクローン。ザーガの能力を使えるのは当然なんだ」
「つまり無闇に攻撃したら取り込まれて死、と言うわけですね」
黒騎士は盾で強烈なパンチを防ぎ弾き返すと、高く飛び上がる。
「だが吸収できるのは両手だけだ。後ろから攻撃をくらわせれば問題ない」
幕昰が1番長く共に戦っている。
それゆえに弱点も1番理解しているのだ。
相手の弱みを知った以上、勝てない理由はない。
だが彼らは知らない。
クローンの戦士達が復讐の目を持ち、堕天による強さが圧倒的な物だと。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる