銀杖と騎士

三島 至

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【第一章】一度目のアレイル

憧憬

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「アレイルさんが、来るんですか?」

 目を見張った彼の口は、アレイルの名前を繰り返した。

 中途半端に腰を浮かせたマキアスの手から、資料の束が滑り落ちる。
 資料部屋から持ち出したままになっていたそれらの中には、分厚く重たい本も含まれていた。つま先は固く丈夫に作られている靴も、足の甲の部分は少し薄い。そこに本の角が直撃したようで、マキアスは「痛っ」と呻くと、足を手で押さえて固まった。
 その拍子に、手の中にあったものはバサバサと音を立てて、全て床に散ってしまう。マキアスはやや慌てて、資料を拾い集めた。

 ヴァレルは手伝おうと、「ちょっとちょっとマキアス君、大丈夫?」と屈んで資料を拾う。
 同様にディアンもしゃがんで、書類に手を伸ばしていた。
 マキアスは弱弱しく、「すみません」と謝罪をしつつ、一旦立ち上がろうとしていた。しかし直後、ディアンの手を踏まないように避けたところで、机の角に頭をぶつけるという、何とも分かりやすい動揺を示した。
 マキアスは二度目の痛みに呻いて、頭を抱えて蹲った。

「……やっぱ今日変だよ、マキアス君。どした?」

 ヴァレルはマキアスに話し掛けたつもりだったのだが、彼から返事が無かったので、話し相手をディアンに変えて、「ねえ? 変だよね?」と耳打ちした。

「確かに、いつもとは様子が違う気がしますね。たまに上の空というか、毒舌が足りないというか……」

 ディアンも顎に手をあてて頷き、同意する。

「わかる……俺いつもより怒られてない気がするもん……あれかな、マキアス君、失恋でもしたのかな?」

「それは団長でしょう? おっと失言……」

 今朝の団長失恋騒動を思い出したのか、ディアンは思わずといった様に溢して、自分の手で口を塞いだ。
 ヴァレルとディアンは、そのままマキアスの様子を見ながら、暫し無言で書類を拾う。マキアスは頭を抱え込み丸まったまま、まだ動く気配が無い。

「ああー、ええと、団長」

 束ねた資料に視線を落としながら、何事か考えていたらしいディアンが口を開いた。

「今回、極秘任務なんて、本当にあるんですか?」

「ええ? 何で疑問? あるよ」

 任務自体が極秘なのではなく、ヴァレルの正体が極秘なのだが、どちらにせよ同じ事だ。
 何が聞きたかったのか、ディアンは目を伏せたまま、言葉を続けようとしない。
 そこに通りがかった女性団員のミュアが、幼女のような高い声でディアンの意見を代弁してきた。

「アレイル・クラヴィスト副隊長と、一緒に居るのが気まずいから、逃げたんじゃないですか?」

 男三人(正確にはヴァレルは性別も不祥という事になっている)が低い位置でしゃがんで固まっているところに、若い女性が混じってくる。

「ミュア……自分の仕事はどうしたんだ」

 突然会話に割り込んできたミュアに、ディアンが嗜める声を掛ける。
 ミュアは悪びれず、「ちょっと休憩です~」と返すと、ヴァレルとディアンの間に体を潜り込ませて居座った。

「ディアンさんが言いよどんだのって、そういう事じゃないんですか?」

 ミュアが、真相はいかに、と問いかける目でヴァレルを見上げた。
 するとディアンがこそこそと、「ミュア、あまり……」と彼女に何かを囁く。
 何を言っているのか、ヴァレルには大体想像出来た。「本人はあまり指摘されたくない事だろうから、知らない体でいよう」といった内容だろう。
 アレイル・クラヴィストは、長年想い続けたフィリアンティスカ王女の婚約者である。
 ヴァレルにとって、アレイルはあまり顔を合わせたくない相手なのだ。……と、巷では囁かれているらしい。
 言われてみれば、当然だ。誰が好き好んで、既に敗北済みの恋敵に会いたいと思うのか。

 色々と噂されてはいるが、この件に関しては、別に誤解されても構わなかった。
 ヴァレルがアレイルに会いたくない、という理由があった方が、二人同時に居なければならない状況を避けやすいからだ。
 ヴァレルを良く思わない相手に対しては、逆に悪い状況になる場合もあるかもしれないが、魔術師団内では噂通りに思われていた方が、都合が良い。

「失礼だなあ、別に騎士隊副隊長と会うの気まずいとかじゃないし、詳細は言えないけど、俺だって忙しいの!」

 だからヴァレルはあえて、道化を演じる。

「極秘任務あるもん、俺嘘ついてないもん」

「まあそういう事にしときますか~」

 つまりそういう事なんですね~、という声が聞こえてきそうな調子で、納得したようにミュアは深く頷いた。

「ところで、ミュアは何でこっち来たの?」

 彼女の誤解したままという態度には追及せずに、ヴァレルはけろりと話題を逸らす。

「よくぞ聞いてくれました……って程の事情は無いんですよ別に。あのですね、団長達が、恒例の会議報告会やっているみたいなので、遠巻きにしてたんですけど、なんかマキアス副団長が面白……いや、変……、えっと、いつもと違う動きをしていたので、つい気になってしまったんです。それだけです」

 ディアンがぼそりと「いや仕事しろよ」と口を挟んだが、ヴァレルとミュアは気にせず会話を続けた。

「ミュアもそう思う? マキアス君いつからおかしいの?」

「うーん……騎士隊副隊長と、王女様の婚約が決まったあたりからですかね……なーんか変な感じなんですよ」

「それ結構前じゃん……?」

 暫く魔術師塔に来ていない間に、マキアスの身に何か起きていたようである。
 ミュアからもう少し具体的に聞き出そうと、ヴァレルが身を乗り出した時、背後で動く気配があった。
 マキアスが「すみません、お騒がせしました……」と頭をさすりながら、起き上がるところだった。

「あっ、マキアス君が回復した」

 気になる事はまだあったが、復活した彼をまず労わることにする。

「マキアス君、頭大丈夫? 馬鹿になってない?」

「それで、何の話していましたっけ……」

「ディアンー! もう駄目だ! マキアス君の返しにキレが無いよ!」

 いつもの彼なら、「どこの心配してんですか。僕の頭は至って確かです。団長はまず自分の頭を心配したらどうですか?」と、一度毒を吐くはずなのだ。
 そして、まあまあ機嫌が良ければ、「でもまあ……ありがとうございます」などと、最後にちょっと優しくしてくれる時もある。

「ええと、隣国ロッドエリアから使者が来るから、魔術師団からは私が、騎士隊からは副隊長のアレイル・クラヴィスト殿が応対しますよって話をしていた所でしたよ」

 副団長に対して、ディアンは丁寧に直前の話題を説明した。ヴァレルの頓珍漢な叫びに対する返答は無かった。

「えっディアン……俺の事は無視?」

「ああそうでしたね、ありがとうございます、アロンストさん」

「マキアス君まで!」

 いつものヴァレルの軽口は、漂う空気のように放置された。
 ディアンに続いて、マキアスも何事も無かったように、報告を再開する流れに乗る。
 話しながら、誰からともなく資料をきちんと持って立ち上がり、全員が再び椅子に腰掛けた。

 他の団員に聞かれて困る話でもないので、横で気にしていたミュアもそのまま参加させる事にする。
 当のミュアは、自分でそこらにある椅子を持って来ようとして重さに苦労していたので、ヴァレルが無言で運び手を引き受けた。
 その時こっそりマキアスの横顔を窺ったが、やはり痛かったのか、さり気なく頭と足の甲を撫でているのが見えた。

 ヴァレルは、残りの報告も済ませつつ、ミュアから聞いた話と、先程のマキアスの様子を合わせて考えていた。
 マキアスはアレイルの名前に反応していたようだから、もしかして彼の動揺は自分が原因だろうか、と思う。
 だが騎士隊と魔術師団の交流なんてものは、ほぼ無いと言っていい。魔術師団団長のヴァレルと騎士隊隊長のダグラスが、会議で会うくらいのものだ。
 騎士と魔術師の二重生活が始まってからは、アレイルとして、マキアスと接点を持った覚えは無い。

「でさ、マキアス君、さっき何であんなに動揺していたの?」

 気になる事はさっさと聞いてしまえとばかりに、ヴァレルは考えを深めないまま疑問を滑り込ませた。

「別に動揺なんてしていませんけど」

「いやいや無理があるよ~。もしかして、副隊長に対抗心でも持っているの? なんて~」

 同時に考えながら話していたために、思っていた事をそのまま口に出してしまう。

「は?」

 マキアスは一段と低い声と、刺すような視線をヴァレルに向けた。
 ミュアが無邪気に「何がですか?」と聞いてきたので、ヴァレルは誤魔化すように、纏まらない思考で、続きを口にした。

「いや、ほらさ、マキアス君、同じ『副』同士だし。騎士隊副隊長にライバル意識みたいなものを、持っているのかなあって……。ごめんね? 今回の任務、マキアス君もやりたかったんでしょ?」

「あ~なるほど、自分は選ばれなかったから落ち込んでるんですね?」

「団長、ミュア、ちょっと黙りましょう」

 雲行きが怪しいと思ったのか、ディアンがすかさず止めに入る。彼はヴァレルほど、マキアスをからかうのを良しとしないのだ。一応、マキアスは副団長で、上司なのである。
 マキアスはむっとして、少し唇を尖らせた。そうしていると、本当に外見年齢相応の子供に見える。

「アレイルさんをライバルだなんて思った事はありませんし……」

 どこかいじけたような口調で、マキアスは今日初めて本音らしきことを声に出した。
 資料の端をペラペラといじりながら、「それに……」と、ぽつぽつと言葉を繋げていく。

「あの方は僕の事なんて、覚えていないでしょうけど……アレイルさんは、僕の恩人なんです」

 その瞳に確かな憧れを宿して、マキアスはいつもとは比べ物にならない優しい声で話し出した。
 一方ヴァレルは、予想外の事を言われて、多少混乱していた。

(どうしよう、マキアス君の恩人になった覚えが無い……)

 覚えていないでしょうけど、とは裏を返せば、覚えていてくれたら嬉しい、という事だろう。
 しかしヴァレル――というよりアレイルは、マキアスにこんな嬉しそうな顔をさせるエピソードを持ち合わせていないのだ。
 もしアレイルの時に、「あなたは恩人です」云々と言われていたら、「すまない、覚えてない」と返してしまってがっかりさせていたかもしれない。
 ずるい考えだが、これはある意味好機だった。ここで思い出しておけば、アレイルとしてマキアスにばったり会った時、会話の予習は万全である。

「ええ~、マキアス副団長意外ですね? あのクラヴィスト副隊長とお知り合いなんですか?」

 マキアスの昔話に興味を持ったらしいミュアは、ぐいぐいと続きを聞きだそうとする。ヴァレルの頭には残りの仕事量の事が掠めたが、まだ少しこの会話に没頭してもいいだろうと、時間配分を計算し直して、彼らの声に耳を傾けた。

「いえ、知り合いというほどでは……。魔術師になる前、一度会ったきりです」

「副団長が魔術師になる前? そんな状況でどうやって出会うのか疑問なんですけど……」

「笑わないで欲しいんですけど……実は僕、元々、騎士志望だったんです。騎士登用試験の日、追い返されてしまいましたけど」

「ええ! さらに意外! 魔術師団副団長にまでなった人が!」

 やかましいミュアの応答にも丁寧に返すマキアスは、「あの、これ本当、アレイルさんは覚えてない話だと思うので、広めないで欲しいんですけど」と照れた様子で続けた。

「僕、こんな見た目だから、受験資格の年齢を満たしていると信じてもらえなかったんです。騎士の試験を受けに来たくせに、腕っ節も弱くて、碌な抵抗も出来ずに締め出されて。騎士になる以外、もう生きる術は無いと思っていたのに、試験を受ける事すら出来なくて……でも頼れる人も、帰る家も、僕には無かったんです」

「ど、どうしたんですか、それで」

「今思えば凄く恥ずかしいですけど、当時は必死で、通りすがりの騎士に助けを求めたんです。僕も騎士の登用試験を受けたいんです、って」

「なるほど、その騎士がクラヴィスト副隊長だったんですね?」

「いえ、違います。その騎士に痛めつけられていた所を、助けてくれたのがアレイルさんです」

「「ああ~~、なるほど」」

 ヴァレルとミュアの声が重なった。
 今までディアンと共に、相槌を打たずに聞いていたヴァレルが声を上げた事で、ミュアが不思議そうに「ん?」と首を傾げる。

(ああ、思わず声に出た)

 ヴァレルは咄嗟に、「なるほど~そういう事ね~」と付け加えて、マキアスの話に納得する振りをする。

(マキアス君は、あの事を『恩』に感じてくれていた訳か)

 忘れていた訳では無い。ただ、アレイルにとっては何でも無い出来事だったので、こうして語るほど、マキアスに感謝されているとは思っていなかったのだ。
 それよりも当時アレイルにとっては、彼の“魔術師の素質”の方が重要だった。それが強烈過ぎて、彼を助けたという認識はまるで無かった。

 だが、魔術師団にマキアスを迎え入れて、少なからず彼の背景を知った今では、別の思いも浮かぶ。
 マキアスは平民だ。あの時試験に受かって、兵士、騎士見習いを経て、騎士にまでなれていたとしても……今の騎士隊では、マキアスは真っ先に“犠牲”になっていただろう。
 たとえ志したものと違っても、魔術師団に来てくれて良かったと思う。

(出来る事なら、彼が傷とトラウマを負う前に、見つけられたら良かったけど)

 彼は王都に来た時、騎士に門前払いを受ける前から、既にぼろぼろだった。
 例え騎士の登用試験でなくとも、食事を提供する店などでは、あからさまに嫌がられるだろう――泥と傷にまみれた、汚れた子供だったのだ。

 ヴァレルは過去を振り返る。
 もし時間が巻き戻せるのなら――――もう少し早く、彼の故郷でマキアスと出会いたかったと。




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