生と死の間の少年少女

十六夜ノ月

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追込

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「くあっ…!」


俺はNo.8019を追い込んでいた。

「こんなところで火の能力と戦うとは、ついてないねー」

「…うるっ、さい、…
…いい加減、自分も追い込まれていることに
気づくんだね」

「んだよ、負け惜しみか?見苦しいな」

言ってみたかったこのセリフーーー!!


「…ふっ、くく、あは、はは…」



彼女は唐突に笑い始めた。
そして、最初にしたように、両手を大きく広げた。

地面に張られていた氷は、俺の火で溶けてびちゃびちゃになっている。
つまり、
水が張られている。


氷の能力者なので、水を使役する事は無理だが、
その水を凍らせる事なら…




「しまった!」
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