生と死の間の少年少女

十六夜ノ月

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強敵

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「う、ああああああ!?」

びちゃびちゃに濡れていた地面と、その水に濡れていた俺を
彼女は能力で凍らせていく。
凍るスピードは、最初と比べ物にならないほどの速さだ。
水があるのだから。

突然の事で俺は能力を使うのを忘れていた。



しばらく経って一面はまた凍り、俺の足も凍ってしまった。

「くっ…身動きが、取れない…」

「だからあれほど言っただろ?追い詰めてんのは僕だって。」


いや、それでも氷は氷。
こんなもの、すぐに溶かせる!



俺は幸いにも無事だった上半身を使い、
火をまとった。


「くらえ!」

俺はまとった火をNo.8019に放った。


「やっぱり一周目は三周目には、勝てない」

「な…!?」





彼女は俺が放った火を完全に
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